十年前の出来事は黒鉄一輝を強くするきっかけを作ったことに気づいてなかった龍姫は今もそのことを忘れたままでいたのであった。
「現在動ける次元武偵に告ぐ! 至急、ブロンシュテイン島、クライムシンク要塞に出撃しなさい‼ 誘拐事件が起きたの‼ フリーランスのドラゴンライダーが単騎で向かってるわ‼」
「なんだか、お急ぎようだな、行くぞ‼」
「待ってください‼」
「オレ達も、一緒に行かせてください‼」
「ったく、わかったよ、けど、何があっても知らねぇからな‼」
「出発‼」
「あ、外出届け出すの忘れてた~Σ(゚Д゚)‼」
「んなもん‼ あとでかきゃいいだろ‼」
茶熊学園の授業が終わった龍美達に元に、誘拐事件が起きたと連絡が入り、誘拐された人物を単騎のフリーランスのドラゴンライダーが救出に向かったというのである。
考えても多勢に無勢であることに変わりない以上、助太刀に向かうことにしたのであった。
吹っ切れたのか、リィン達が大慌てで走って来て、一緒に行くと言い出したので、ユーリが困り果ててしまって自己責任という約束で同行を許して、一緒に救出するため、ブロンシュテイン島、クライムシンク要塞に、フラクシナス経由で向かったのであった。
「此処か」
「って、なんで早速要塞内なんですか?」
「やれやれ、リィン、いつになったら、このお仕事覚えてくれるかな?」
「こっちから子供の泣き声がする、行くぞ‼」
「何も聞えないんですが(;一_一)」
「置いてこりゃよかったな」
無事に目的地の「ブロンシュテイン島、クライムシンク要塞」に到着したのだが、士官学校の癖が抜けてないのか、リィンは、いきなりの要塞内スタートに反論したが、龍美がいつもと違う様子で、リィンを注意して、恋龍が要塞内から聞こえてきたかすかな子供の泣き叫ぶ声を聴き、皆を誘導したのだが、いまだにリィンが付いていけてなかったのであった。
スキット:要塞跡
ユーリ「要塞だって聞いてたわりに、魔物しかいないのか」
龍美「見た所、もう人が出払って、数カ月って、ところですね」
リィン「何故、分かるんですか?」
恋龍「指紋、足紋、足跡から予測して、そこから割り出す」
ジュディス「リィン、これからそういったことは覚えて行けばいいわ」
リィン「はい」
ラピード「ワン‼」
大龍「それにや、血痕まであるで、相当ヤバい実験やっとたんやな」
龍月「本当だ」
「此処か」
「う、う、おかあさ~ん‼」
「さて、どうすっかな?」
「もう一人いるみたい」
龍美達は無事に誘拐犯と、誘拐された少女と銀髪の女性が捕まっていたのであった。