キャトラの悪巧みで用意されていた巨大な舞子ロボットが暴走してしまったので、街に被害が出る前に龍美達が結界を張って、空間を切り離しての戦闘になったのであった。
ロボットと言うことだけあって、電撃でショートしてしばらく動かないので、そのうちに弱点の脳天に攻撃をお見舞いしたのだが、また動き出して、結界を張った挙句に、星たぬきから滅鬼まで色取り取りの魔物を合計四体まで召喚してきたのであった。
結界は斧かハンマーの攻撃なら破壊できるらしく、龍美は愛刀「天羽々切」を鞘に納めて、ユッカとお揃いのハンマーを異空間から取り出して、カロルと同時に攻撃し、結界を破壊したのであった。
「やるしかないのね」
「ベルベット‼」
ベルベットは右腕のアサシンブレードを得物にしながらの体術を織り交ぜた戦闘術で戦っていたが、このままでは埒が開かないと思ったのか、ギプスが嵌められている左腕を思いっきり近くにあった石灯篭に叩きつけてギプスを破壊したのであった。
すると、
「ベルベット様、その腕は‼」
「何故、わたしどもに、相談してくださらなかったのですか‼」
「これは、アンタ達と違って、切り落とされて、代わりに引っ付けられた腕よ‼」
「いとしゃとせん‼」
「ぎにゃ~‼」
流石の歴戦の冒険者たちでも、ベルベットの左腕が鬼のような腕になっていることに呆然としてしまったのである。
キャトラがこの空気を破壊して、舞子ロボットとの戦闘に戻ったのである。
「さてと、今日は特別にボクの秘奥義を見せたあげるで~‼ おしおきや~‼」
「さぞや、あれはオーバーリミッツ‼」
「大龍も、出来るのか‼」
「コツさえできれば簡単‼」
大龍が秘奥義を披露することにしたようで、オーバーリミッツLv3を発動して舞子ロボットに、両刃斧を構えて特攻を仕掛けて行ったのである。
リィン達はまだオーバーリミッツのコツがつかめていないので秘奥義すらできない状態であった。
「とりゃ‼ 爆砕斬‼ 翔月双閃‼ 連牙‼ 爆砕迅‼ 喰らわんかい‼ 大地の牙‼ 天狼滅牙・砕覇‼」
「あれは、ユーリの‼」
「バーストアーツ‼」
大龍は斧とは思えない速度で舞子ロボットに凄まじい連撃をお見舞いし、バーストアーツで地面を叩きつけて、斬撃をお見舞いし、
「続けて行くで~! 震天‼ 裂空‼ 斬光‼ 旋風‼ 滅砕‼ 神罰‼ 割殺撃‼」
「うわ~、粉々」
「お経をあげたのね」
「・・・・」
「リィン‼」
斧と体術の乱舞で舞子ロボットを攻撃し、最後に飛びあがって、斧を叩きつけて爆発を熾す秘奥義なのだが、技名が長いので、カスミ曰く、念仏技と言う、秘奥義で舞子ロボットを破壊したのだが、あまりに目の前で起こったことについていけなかったのか、リィン達が固まってしまったのであった。