なのはが一番先にお産が来たらしく、助産師である蓮龍が完全防備で分娩室に入って行ったのである。
「ひひふ~、ひひふ~‼」
「もうちょっとです、なのはさん」
「うう産まれる~Σ(゚Д゚)‼」
分娩室ではなのはが苦しそうに出産の苦しみに耐えていたのである。
助産師である恋龍は産まれてくる赤ん坊を受け止めるべく、なのはの前にしゃがんで待機していたのである。
「なのは、大丈夫よね」
「ああ、大丈夫さ」
「ママ(´・ω・`)」
高町家もなのはの出産に駆けつけて来たのである。
一家総出で、なのはと産まれてくる赤ん坊の無事を祈っていたのである。
「もう少しですよ‼」
「産まれるよ~Σ(゚Д゚)」
分娩室ではなのはがラストスパートを掛けていたようで恋龍の両腕には徐々に赤ん坊の足が見えてきたのである。
どうやら逆児ではないようで、ほっとしている暇がなく徐々に赤ん坊の姿が見えてきたのであった。
そして、ついに、
「おぎゃ~(>_<)‼ おぎゃ~(>_<)‼」
「ねぇ、わたし、お母さんになれたの?」
「もうとっくにお母さんだろ‼」
「おめでとうございます。元気な男の子です‼」
産まれたのである。
元気よく泣いている我が子を抱いている恋龍を見たなのはは、自分がとっくに母親になっていると言うのに思わず夫の空龍に訪ねてしまったのであった。
「大丈夫ですよ、母子ともに命に別状はないです」
「よかったです」
「男の子? 女の子?」
「どっち?」
「太陽と月華、ヴィヴィオ、弟だ」
「ヴィヴィオ、おまえは今日からお姉ちゃんだ」
「うん」
分娩室のドアが開き、なのはと産まれた赤ん坊が運ばれて、助産師である恋龍と産婦人科医が出てきて母子ともに命の別状はないと説明し、産まれた赤ん坊が男であることも告げたのであった。
ヴィヴィオは弟が産まれてお姉ちゃんとしての自覚が芽生えていたのであった。
空龍となのは夫妻に家族が増えている頃、
「もう一本行くぞ‼」
「綾瀬ったら、テニスが気に入ったのね」
「はぁっぁ‼」
茶熊学園では部活動が行われていたのであった。
綾瀬はメアにテニスをやらないかと誘われたらしく、初めて球技に触れることになったのである。
はじめの頃はラケットすら握ったことすらなかったので素振りをすれば、剣技を繰り出してしまったのだが、どうやらやればできる体質らしく、今ではラケットでサーブを打って、ラリーが続けられるほどの腕前になったのであった。
テニス部に正式に入部をして、テニスを楽しんでいる綾瀬であった。