聖地ディルムンの戦争は無事に終戦して、征討軍は誘拐並びに殺人傷害公務執行妨害などの悪行の数々のため、全員が天界治安部隊に身柄を引き渡されたのである。
「龍華、あいつらは?」
「ああ、クロノさんに会ったんです。どうやら、ある物をボクが持っていると勘違いしているようで」
「もしかすると、ジェノバかな?」
「ボクはジェノバ細胞を持ってませんけど‼」
綾瀬は龍美の治療を受けていた龍華が戻ってきたので、カタリア達が襲ってきた理由を尋ねたら、どうやらカタリア達は龍華が何かを隠し持っていると勘違いしているようで、龍姫が少し考えて、ジェノバ細胞の事かもしれないと言ったのである。
龍華がジェノバ細胞を埋め込まれても、逆にジェノバ細胞を死滅させてしまう体質なので、ジェノバ細胞を持っているはずがないのであった。
「休んでいるとこ、ごめんなさい、今すぐ、アスタリスクに向かいなさい‼」
「まさか、やられた‼」
「なるほどな、征討軍を裏から動かしていた奴が」
「アスタリスクに居るのか、行くぞ‼」
「もう、アスタリスク上空飛んでますけど‼」
カタリア達の目的を話していた所に、天界から剣心からの緊急報告が入り、刀藤綺凛が住んでいる島、アスタリスクに向かってほしいと言われた龍姫達は、急いで転送ルームに向かうことにしたのだが、オペレーションルームの彩夢と美緒から今ちょうど、アスタリスクの上空に居ると報告が入ったのである。
「ありがとう、それじゃあ、ボク達は‼」
「先に行って来い‼ オレ達もすぐに後を追う‼」
「それじゃあ、行こうみんな‼」
飛行中の戦艦フラクシナスの屋外に出た龍姫達は、仲間達に自分達が先行すると言い、
「嘘‼ 飛び下りちゃったΣ(゚Д゚)‼」
「まさか、おまえら気が付いてなかったのか?」
「実は、龍美達は」
「話は後だ‼」
「はい‼」
何の躊躇もなく飛び降りたので、流星の絆のメンバー全員が龍神または精霊とインテリジェントデバイスを所持する者達の集まりであると言うことに気が付いてなかった茶熊学園メンバーにユーリが呆れてしまい、アーストが出撃命令を下し、転送ルームに向かったのであった。
「皆に言っておく、アスタリスクでは、警察と一戦交える可能性がある、心してかかれ‼」
「はい‼」
「行くぞ‼」
「おう‼」
フラクシナスの転送ルームにて、アンジールと、アーストが出撃前にアスタリスクで警察と戦う可能性があると告げて、出撃メンバーは異口同音に返事をして、テレプールに飛び込んで行ったのであった。