ソフィと合流を果たすべく工場地帯を目指して、冒険者の振りをするために、愛刀を二本差しにして、武偵として行動している際に着用している、ロングジャケットと長ズボンを着用し、薄紫の長い髪を邪魔にならないようにポニーテールに結い、チャームポイントである十字キー型の髪飾りを結っている部分につけて、相棒で親友の勇龍は髪をロングヘアーにしたまま、下に黒いTシャツを着て、黒いロングジャケットを着用して、愛刀のニバンボシを差して、冒険者を装って歩いていたのである。
「あの方は」
「間違いない、ゼノと」
「どうやら、あれは自身の分身の様ですね」
「それに、あれは精霊の一種」
ソフィとの約束の場所である工場地帯に辿り着いた真龍婭と勇龍は、ゼノが創り出した分身と戦っているソフィとリアム、そして、カレンの三人が囲まれていたようで、真龍婭と勇龍は、隙を見て、三人を助けることにしたのである。
「どうした、もう鬼ごっこは終わりか?」
「クッ‼」
「それはどうでしょうか?」
「はぁ? どうしたんだ、氷の国のお姫様は? ギャハハハ(*^▽^*)」
「天光満ところに我があり、黄泉の門開くところに、汝あり、出でよ‼ 神の雷‼ インディグネイション‼」
「なんと言う、破壊力だ‼」
「へぇ~、姉さん、助けを呼んでいたんだな」
「はい、龍美さんの妹を使わせていただいたようですね」
ゼノ分身を倒したソフィ達の前にゼノが現れて、勝ち誇っていたのだが、これはソフィが考えていた作戦の一つ、そう、敢て自分を囮になって、ゼノと、この戦争の引き金になったカレンの実姉である、ミューレアをおびき出そうとしたのだが、ゼノ一人だったが、これでも次元武偵として好都合だったので、ソフィがゼノの注意を自分に向けている間に、真龍婭が詠唱し、ゼノを中心とした神の雷の魔術をお見舞いしたのであった。
もちろん、無殺傷にしてあるので問題ないのである。
「誰だ‼」
「ゼノ、ミューレアさんは、もう、わたし達の手に墜ちました」
「はぁ?」
「どう言うことだ‼」
「姉上が」
「おいおい、そりゃあ、どいうことだ‼」
「それと、これ自殺用に持っていたけど、こっちで証拠として・・・」
「ふん‼ 悪いが、ここは逃げさせてもらうぜ‼」
「おい、追いかけなくていいのかよ?」
「姉上が・・・」
ゼノは真龍婭が放った魔術を受けても蹲るどころか立っていたので、逮捕しようとしたのだが、ゼノはルーンを利用して、次元武偵達が待ちかまえている大神殿に逃げて行ってしまったのであった。
カレンは、姉が、この戦争を引き起こした一人だと聞いて、落胆していたのであった。