聖地ディルムンを舞台に連邦軍と帝国のバカげた戦争を隠れ蓑にして誘拐事件を起こしている征討軍を一網打尽並びに誘拐された人々を救出する作戦が実行されて、十分が過ぎたのである。
トリック・ザ・ハードとドレイクと言う二人組は、レイヴンとスパーダに完膚無きまでに、
「ふぎゃぁぁぁぁ‼‼」
「オレに勝つには百万光年速いぜ‼」
「スパーダ少年‼ それ距離よ‼」
「一々、つっこんでる場合かい~」
「スゴイ、オレ達が束になって、掛かっても倒せなかった敵をいとも簡単に」
「レイヴンとスパーダと言ったかの、スマンが・・・」
「アンタら、何、こんなところでちんたらしてんのよ、もうとっくに、大神殿には、俺様達のお仲間が到着してるってのに」
「・・・・」
「だんまりか、アイリスちゃん、カモメちゃん達とは一緒じゃなかったの?」
コテンパンにされており、それを見ていた帝国軍一同は何していたんだと言う空気になっており、スパーダが「光年」という単位が距離とは知らず、レイヴンに突っ込まれてしまい、キャトラに怒ら、帝国軍の責任者らしき老兵が声を掛けようとしたが、レイヴンが説教し、アイリスに帝国軍のほかのメンバーはと質問したのである。
「すいません、どうやら、カモメさん達は、この戦争には加わっていないみたいなんです」
「ありがとさん、なるほど、海軍はこの戦争の事は知らされてないのね~急ぐわよ‼」
「待つんだ‼」
「おっさんは、そこで待ってろよ‼ じゃあな‼」
「行ってしまった・・・」
レイヴンとスパーダにコテンパンにされたトリック・ザ・ハードとドレイクの二人組は、ドレイクが闇の能力、綾瀬が言うには、瘴気と言うのだが、それを暴走して、自らを魔物化させたのだが、そんなことでやられるほどレイヴンとスパーダではなく、あっさりと片付けてしまい、トリック・ザ・ハードとドレイクは、龍姫達が待ちかまえている大神殿に逃げて行ってしまったのである。
そんなことはさておき、アイリスは、帝国軍の海軍部隊はこの戦争には介入していないと半信半疑で答えたのである。
レイヴンは納得して、目的地である大神殿に向かうことにしたので、帝国軍が待てと言ったが、スパーダにそこで待ってろと言われて、ただただ、その場で呆然と立ち尽くしていたのである。
「ミスタークライヴ‼」
「ミスターウォルターどうした?」
「少し、あなたの義兄、ミスターユーリについて」
雪原地帯をソフィから承っている銀龍の跨って、兄と慕うユーリ達と合流すべく、ビジネスマン、ウォルターと一緒に目的地である、大神殿に向かっているのだが、その道中で、ウォルターからユーリとはどのような人物なのかと聞かれたクライヴであった。