シャルロットの肉体が光焔の御子の能力に悲鳴を上げているらしく、シャルロットは一晩、天界の病院で検査入院することになったのであった。
一方その頃、
「一秒で片付ける」
「しまった‼」
「させるか‼」
「カキ~ン‼」
「何‼?」
「キミは‼ その服は‼」
「チッ‼ 逃げ足が速いな、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ、その服は、義兄さんと同じもの」
船に乗っていたクライヴに音を立てずに抜刀術で斬りかった侍だったが、周りの気配に気づいていなかったのか、勇龍が龍神化して、龍の仮面を被って、顔を隠して、侍の日本刀を、愛刀「ニバンボシ」で受け止めて、クライヴの危機は脱したのだが、結局、侍の男は逃走してしまったのである。
勇龍が名乗らずに、クライヴの安否確認を行ったので、クライヴは兄と慕う、ユーリが私服として着用しているあの黒い服を覚えていたので、驚いていたのであった。
「クライヴさんはこれから、何処に?」
「実は、氷の国へ行こうと」
「それじゃあ、手っ取り早く行きましょう‼」
「何だ、これは‼」
勇龍はクライヴに今から何処に行くのかと質問したところ、氷の国へと言うので、勇龍は手っ取り早い方法である、フラクシナスを経由していく経路でクライヴを送り届けることにしたのである。
「済まない、アスベル」
「何言ってるんだ、友達だろ」
「うん、ボクは、この前の騒動で、龍美達に大きな借りが出てしまった、借りを返しに」
「ああ、俺も借りを返さないと思っていた」
「わたしも行く・・」
「アタシも~‼」
ウィンドル王国ではこの前の騒動が一段落したらしく、現国王のリチャードは龍美達に借りを返すことを決意し、親友のアスベルに同行を要請したところ、アスベルも龍美達に借りを返したいと領地の仕事が一段落したので、紫のツインテールの少女、ソフィと、ハロルドといい勝負の科学者、パスカルも一緒にある場所に向かうことにしたのである。
「待って‼」
「ジュリア‼」
「一緒に行く?」
「もちろん‼」
「俺を置いて行くとは、おまえも捨てがたい奴だな」
「教官‼」
アスベル達が龍美達が教えてくれたとある場所に向かおうと城の廊下を歩いていたら、アスベル達の幼馴染みの女性、ジュリアと、アスベルに戦い方を教えていた元騎士学校教官、マリク・シザーズがやって来て、一緒に付いて行ってやると同行することになったのである。
「流石に、ヒューバードはいないか」
「仕方ないだろな、軍の少佐だ」
「行くぞ‼」
「オウ‼」
アスベルは、実の弟のヒューバードはいないことを残念がっていたが、気を取り直して、ある場所に向かったのであった。