テルカ・リュミレースの帝都ザーフィアス付近の平原で魔物退治の依頼を行っている龍美達は、茶熊学園にサイノックスと言う名の通り、サイのような魔物を退治し、その肉を持って帰ることにしたのである。
肉と聞いてシャルロットが得物の双剣に炎を宿し、自身の周りに燃焼効果が発生する結界を張って、サイノックスの群れに特攻していっていたのであった。
「オレ達が出る幕じゃなさそうだな」
「そうかしら?」
「ユーリさん達も手伝ってください‼ 閃空裂破‼」
「よっしゃ‼」
「こっちの魔物は、食えるのか?」
遅れてユーリ達がやってきたのに気づいた龍月は技を出しながら手伝って欲しいとお願いし、戦闘好きのユーリとジュディスが先に走って行ってしまい、オウガも後を追いながらテルカ・リュミレースでの食文化に興味が湧いていたのであった。
「よっしゃ‼」
「これで、お仕事、完了‼ サイノックスのお肉持って帰るよ‼」
「帰ったら、お姉ちゃんが・・・」
「大龍ちゃん~‼」
「何やろうとしてんだ、おっさん‼」
武偵所の依頼のテルカ・リュミレースの帝都ザーフィアス付近の平原での魔物退治を終えて、無事にサイノックスの肉を手に入れたので、学園に帰ることにしたので、大龍が帰還次第、マッサージ(?)をしてあげると言って、レイヴンが悪乗りし出したので、リタが不在なので、ユーリが一喝し、学園に帰ることになったのであった。
それから数時間後、
「カスミ、この本返す」
「・・・・魔法のお嬢様メイク・・・(=゚ω゚)ノ」
「返すぞ」
「こっちは、子供でも出来る家庭料理(案外、ユーリって、家事が得意なのね)」
お昼ご飯を食べ終えて、午後からの授業を終えた学生がカスミが図書委員をしている学園の図書室「アラマキライブラリー」に借りていた本を返却しに来ていたのだが、カスミがオウガが返却した本を見て、言葉が出なくって、続いてユーリが返却してきた本が、家庭料理レシピの本だったので、ユーリのことを見直していたのである。
「ん? この本、あ、エステルの小説だ‼」
「エステル? けど、作者は、竜宮月渚よ」
「それ、龍姫達が考えて付けてあげた、エステルが小説を書く際に名乗る、所謂、ペンネームだよ」
「ってことは、あなた達は、エステルとは」
「友達だけど?」
「そう」
図書室に龍美達がやって来て、本を借りに来たようで、本棚を見ていたのだが、そこにエステルが書いた冒険小説を見つけたのである。
カスミは作者の名がエステルではないと言ったのだが、龍美達が龍姫達がエステルに作者として名乗るための与えたペンネームだと説明し、カスミは納得したのであった。