智の民の末路とである巨大なクジラが突如出現し、龍姫達が龍神化で空中戦を繰り広げている中、地上では魔物の大群と一戦交えていたのである。
防衛戦である以上は、油断できない状況に置かれていることは変わらないのである。
リィン達はトールズ士官学院での授業での訓練などで実戦は経験していたのだが、
「クッ‼」
「ユーシス‼」
「おまえこそ‼」
「喧嘩してんじゃねぇ‼ 喧嘩すんなら‼ 帰りやがれ‼」
「邪魔‼」
ユーリ以上の貴族嫌いのマキアスと、名門貴族のユーシスが、リィン曰く、前の実習で仲良くなったのだが、相変わらずの関係を続けているので、今現在も、戦場真っ只中で喧嘩し始めたので、オウガが一喝して、フィーに邪魔者扱いされると言う失態をさらしていたのであった。
もちろん、そこには、
「アラガミです‼」
「んなことは、どうでもいいだよ‼ 蒼破‼」
「ですよね‼」
より取り見取りの小型のアラガミと言う物体なら何でも食べると言う魔物まで呼び寄せていたので、神機使いの三人を起点に陣形を整えていたのである。
相変わらずのバトルマニア丸出しのユーリとジュディスで斬り込んでいったのである。
「‼」
「ミレイユ‼ クソ‼ 間に合わねぇ‼」
「キャ~‼」
「しまった‼」
ミレイユが転倒したところ見計らったかのように、小型のアラガミの群れが一斉に襲いかかってしまったのだが、間に合わないと言う状況に追い込まれてしまい、万事休すだったのである。
「はぁぁぁ‼」
「嘘でしょ‼」
「大丈夫? 怪我ない?」
「大丈夫です‼ ありがとうございました」
「隊長‼」
「頼りになる、助っ人参上ってか、ますます、腕が鳴るぜ‼」
天は見放さなかったようで、クリームブロンドの長い髪をツインテールに結っている茶熊学園の女子制服を着ている、シエルと同じ片手剣型の神機で、ミレイユに襲い掛かったアラガミを一掃して、蹲っていたミレイユに手を差し出して、ミレイユが手を掴んで、立たせて、怪我がないのを確認し、戦闘に戻って行ったのである。
急いでミレイユの救出に向かっていたユーリは口笛を吹きながら頼もしい助太刀を喜んでいたのである。
「オレ達は何をしているんだ(=゚ω゚)ノ」
「わたしも・・・」
リィン達は、自分達の実力と掛け離れていることに気づき、燃え尽きていたのである。
二刀流で戦うシャルロットとエクセリアは、手裏剣と苦無を撃ちながら戦うと言う、くノ一のフラン顔負けの芸当を披露していたのである。
まだ、戦いは始まったばかりなのだから。