超次元kurosu   作:天龍神

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靴磨きの男のラヴロマンす

演劇部の演目が始まる数分前にメインのヒロイン役の女子生徒が体調不良を訴えて倒れてしまったので、龍美とジュードが医務室で治療し、今日一日は安静と言うドクターストップを宣告されてしまい、ヨシュアは緊急事態に慌て出したの出してしまったのであった。

 

流石の演劇部員達もこの事態は想定していなかったので、助っ人を用意していなかったのであった。

 

「しゃあねぇな、‼」

 

「待てよ、女装が得意なおまえより、こいつの方が、適正だろ」

 

「え、アタシですか?」

 

「お願いだよ‼ ナン‼」

 

「わかったわ‼」

 

「オレが出る幕はなかったな」

 

オウガがお得意の女装をしようとしていたのだが、ユーリはオウガを止めて、ナンの方が無難だと、オウガを説得し、ナンが助っ人に舞台に立つことになったのであった。

 

「よかった、急いで、これ着て‼」

 

「わかった」

 

急遽、演劇部の舞台に立つことになってしまったナンは控室に居る演劇部の裏方として入部しているミレイユから、本来は別の女子生徒が着る予定だった衣裳をナンに渡して、受け取ったナンは急いで、衣装に着替えたのであった。

 

そして、演劇部の公演が始まったのであった。

 

どうやら、今回の演劇部の公演の内容は、靴磨きの男が主役の演目のようで、その靴磨きの男役がまさかのヨシュアが大役を任されていたのであった。

 

演劇部の公演が始まっているのにも関わらず、

 

「(-_-)zzz~」

 

大いびきで居眠りをしているキャトラであった。

 

「これが演劇なんですか?」

 

「その様だ」

 

「ヨシュア、入部したてなのに、スゴイですね」

 

「そうだな」

 

初めての演劇部の公演を客席で観賞していたベルベットとラフィセットは笑顔で観賞しており、エステルはヨシュアのわざとらしい演技が好評だったようで、リタは呆れていたのであった。

 

そろそろ演劇部の公演がクライマックスに差し掛かったのであった。

 

「わたしは・・・」

 

「ボクは、前を向いて生きて行きます、ですから」

 

「ええ、喜んで、お引き受けしましょう」

 

観客「おおお‼」

 

「大成功だな」

 

ラブシーンが決まって、演劇部の公演が無事に幕を閉じたのであった。

 

ヒロイン不在だと思っていた舞台に、魔狩りの剣と言う魔物退治専門だったナンが演劇と言う世界に足を踏み入れたこと言うのは良い経験だったと茶熊学園生徒は思っていたのであった。

 

「え~と、次は、確か、お姉ちゃん達だね」

 

「ザックが浮いてるでござる」

 

「いいじゃないかしら?」

 

「こればかりはしゃあねぇだろうな」

 

演劇部の公演が無事に終了し、次は龍美達が助っ人入部している軽音部のライヴが始まろうとしていたのだが、肝心のザッグが龍美達と言う龍神達の中で浮いてしまっていたことに気が付て、軽音部のライヴが始まるまで待つことにしたのであった。

 


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