敵の攻撃によって窮地に立たされたハルカを無事に助け出した龍美達は何事もなかったように、みんなの下へ向かっていたのだが、
「あそこ‼ 誰か、流れついている」
「助けないと‼」
「・・・うん」
「ほな、行くで~(¥_¥)‼」
「大龍ちゃん、目がお金になってるぞ‼」
アラマキ島の砂浜に漂流者を見つけたらしく、急遽空から砂浜に行くことになったのだが、大龍は漂流者が女だとわかっていたらしく、両目がゼニマークになってしまったので、龍月がツッコミを入れ、漂流者の下に向かったのであった。
「う、う~‼」
「龍美ちゃん、どう?」
「下手に治癒術で治すのはやめた方がよさそうだね、特に、右腕と足に複雑骨折してるし すぐにジュードに連絡して、オペの準備を」
「わかった‼」
漂流者は左腕を包帯でグルグル巻きにしているようで、龍美が漂流者の女に近づいて、手慣れた様子で診察したところ、骨折が酷かったらしく、下手に治癒術で治療できないと判断し、茶熊学園の医務室での緊急オペをすることを決めて、サブにジュードに入ってもらうことになり、漂流者の女をお姫様抱っこで抱えて搬送することになったのであった。
龍神化しているので、人気のない場所である、校舎の裏側に着陸し、急いで医務室に搬送することにしたのであった。
「ジュード‼」
「オペの準備は出来てるよ‼」
「なんだなんだ‼ どうしたのだ‼」
「ゲオルグさんは退いて‼」
「わかった、オレ達で手伝えることは‼」
「ない‼」
「此処は医者の二人に任せて、オレ達はカムイのとこに行くぞ‼」
お姫様抱っこで抱えていた黒髪の女を医務室に運び入れた龍美は手術のために着替えていたら、ゲオルグが飛んできたのだが、医者ではないゲオルグにはやることが学長のカムイに報告することだけだったので、ユーリに連れられてカムイの居る校長室に向かったのであった。
「では、緊急オペをはじめます‼ では、メス‼」
「はい‼」
「ガレア、オペってなに?」
「手術の別称だ」
「お医者さんの龍美とジュードにしかやっちゃダメらしいから、あっちに行こう‼」
「うん‼」
医務室では漂流者の女の緊急オペが行われており、手術を知らないマールはガレアにオペとは何かと質問し、ガレアは丁寧にオペと言うのが手術の別の言い方だと説明し、エシリアはマールに龍美とジュードの邪魔にならないように二人で寮に戻って行ったのであった。
ガレアも男子寮に戻るために愛車のバイクに跨り、
「龍美達のバイク、格好いい、今度運転させてもらうことにしよう」
隣に停まっていた食用油の廃油で動くあの戦闘バイクを見て今度運転させてもらうことに決めて、男子寮にバイクで駆けて行ったのであった。