ツキミの命の灯が今にも消えそうになっていたことに気づいた龍美達は月の近くで天寿を全うするに違いないと、飛行島にやってきて、ツキミがもう寿命が残り少ないと明かしたのである。
龍神四家はこのままツキミの最期を看取るか、もしくは、自らの血を飲ませてツキミを月下の龍神と化するかと、決断の時を迫られていたのであった。
一番先に動いたのは、
「何‼ 勝手に終わった気になってんじゃねぇ‼ 団子売っていただけだとしてもだ‼ 学園で過ごしたことは、全部なかったことにするきかよ‼ 寿命がどうとか‼ 最後までしゃんと生きやがれ‼」
「ユーリさん、でもね、わたし・・・みんなに会えてよかったです」
「嫌よ‼ おっさんより若いのに死ぬなって‼」
「レイヴン、オレも同意するぜ」
「我は不死の薬を守る神。だがそんな薬は持っていない。不死からの憧れから生まれた、それだけが神だ‼ だが‼ この光あれば、我が神徳、如何なく振るえる!」
「神様‼」
「悪いですが、この場を持って、ツキミ・ヨゾラを、新たな龍神として、転生させます、あなたの申し出は却下します‼」
「ぎにゃ~Σ(゚Д゚)‼」
龍神達でも精霊達でもなかったユーリが一目散にツキミに駆け寄り、肩を掴んで生きろと諭しが、寿命と言う壁には敵わないのはわかりきっていたのである。
ツキミは父親が捕らわれの身であった自分を助けに来た父が負傷した時に自らの寿命を分けたことで、その寿命が今を持って尽きかけていたのである。
そこにはそうそうたる面々が集まっていたのであった。
茶熊学園の面々には内緒なので、今集まっているのは龍美達ともに一緒に戦ってきた者たちなのであった。
レイヴンとアルヴィンは本心なのだろ、ツキミに死ぬなと泣きそうな声で言って、そこに月の神が球体で姿を現し、自らの力でツキミを助けると申し出た瞬間、日本刀を左腰に差した着物を着た黒髪の麗しき女性が舞い降りて、ツキミを龍神として転生すると宣言したのである。
キャトラはいきなりの出来事だったので、驚きを隠せないでいたのであった。
「ったく、出てくるなら、最初からいろよ‼」
「まさか、月の女神、ツクヨミ様‼」
「そうです、ツキミ、あなたは選ばれたのです、悪いですが、本来なら、本人の死亡を確認し、転生の間で執り行うのですが、即急に飛行島で転生の義を行う判断を下しました」
「ツキミさんが、光り出した(;゚Д゚)」
最後のおいしい所をかっさらう形に登場したのでユーリがツッコミを入れて、ツクヨミの姿の明を見て月の神がツクヨミだと様付で呼んで、至急、この場でツキミの転生を執り行うことになったのであった。
そしてツキミは光に包まれ出したのであった。