隕石のように落ちてきた中性的な顔立ちで夜空のような黒髪に金と青味掛かった銀髪のメッシュが入った両目の瞳は真龍婭達と右眼が薄紫で左眼は金色のオッドアイにノースリーブの服に白い短パンと言う服装の星也は名前以外の記憶を失っていたようでラタトスクで保護することになったのであった。
「この部屋が星也が生活する部屋だよ」
「ありがとうございます」
「それにしても、剣の腕には自身があるの?」
「わからない」
「そうだったね、そうだ、武術とかで困ってことがあるなら言ってね」
龍美はアドリビトムの飛行艇「バンエルティア号」が整備班によって修理中なのでバンエルティア号の部屋が使えないので、急遽、超神次元ゲイムギョウ界の使われていない教会の部屋に案内したのであった。
初めての異世界に困惑していたが、すぐに慣れたらしく、声を掛けてきた人には笑顔で対応するまで回復したのであった。
龍美は徐に星也に剣術の心得があるのかと聞いたのである。
記憶がない星也が知っているはずもなく、龍美は申し訳なそうに謝って執務仕事に向かったのであった。
一方その頃、
「きゅきゅ‼」
「この剣はどうでキュー‼」
「ダメだね、これじゃ、畳表も斬れない」
「龍姫達って、武器も詳しんだね」
「ボクはおじいちゃんに天然理心流を叩き込まれて来たから、刀剣類にはうるさいんだ」
「さっき、俺も試しに特訓で実体化した魔物をその剣で斬ったがすぐに折れた」
アドリビトムで武器や道具を販売していたラッコのキュッポー達は愛刀を持っているのにも関わらず龍姫達に自分達が販売している刀剣類を売りつけて来たのだが、龍姫のお眼鏡に叶うはずもなく、日本刀を好んで使う龍姫達にとっては両刃剣は必要としないのである。
アンジールはソルジャー時代に使用していた片手半剣を使っていたのである。
先ほどアンジールはキュッポから受け取った両刃剣を試し斬りしたのだが、やはりソルジャー1Stの力では剣が耐えきらずに刀身が中ほどから真っ二つに折れたと言うのであった。
「防具も揃っているでキュー」
「ごめんね、この前、支給されてばかりでいらないんだ」
「すまんな、俺も間に合っている」
「仕方ないよね」
「そんなのあんまりでキュ‼」
今度は鎧や籠手などを売りつけてきたがミネルヴァこと輝龍華から新しい胴丸と籠手などの防具を一式授与されたばかりだった上に龍姫達には自分達が使っていた鎧があるので買う必要がなかったのであった。
「星也に売るきゅ‼」
「まだ諦めないんだ」
キュッポ達はまだ諦めてなかったようで今度は星也に売りつけることに切り替えたのであった。