ルーンと呼ばれる様々な色の石でいろいろなことが出来ることを明かしたバロンの話を聞いたリタは自身が以前魔導器と呼ばれる物が無くても生きて行ける研究を学校に通いながら続けていたようで、バロンに話を聞くために、
「これは大発見よ、こうしちゃいられない、帰って・・・」
「お~い、リタ‼」
「どうやら、何か、わたしの話を聞いて、思い付いたようだな、そうだ、おまえ達に、
ジュエルを奢ろう」
「ジュエル?」
「そう言えば、龍姫達が浸かっている武器はルーンの力が宿ってないから、すぐに来れちゃう可能性が高くなるのよ、今のうちに持っている武器をバロンさんに強化してもらったらどうかしら? ルーンはわたしが一回分出してあげる」
「そんな、いいですよ‼ さっき、魔物退治の報酬でもらった分がありますから」
「こう言う物は受け取った方が良いと思うぜ」
「わかった、お願いします‼」
その場で立ったまま考えを纏め出したので、周りの話が聞こえない状態になってしまったので、そのまま今いる鍛冶場から出て、ロビーでルーンの利用内容とジュエルについて説明を受けたのである。
ジュエルは新たな武器を作ったり、仲間を募ったりするもののようで、武器を強化するには必要数のルーンとお金がいるとバロンとヘレナに受けたのである。
これも縁だと言ってバロンが一回分の武器精製ジュエルと強化をしてやると言って、ヘレナから一回分の強化ルーンを奢ると申し出されたのだが、龍姫は申し訳なさそうにいいですと言ったのだが、ユーリに素直に受け取った方が相手の気が済むのだと諭されて龍姫が代表して、得物である次元断「蒼虎」と次元断「絆龍」をバロンに渡したのである。
「それじゃ、やるぞ‼」
「そのまま、入れちゃった」
「出来たぞ‼」
「スゴイ、これがボクの刀、ありがとうございます‼」
「龍姫の刀と言ったか、物凄い剣だった」
バロンは何も躊躇することなく鍛冶場の炉に龍姫の愛刀二刀を放り込んだのである。
そして、しばらくして、炉から、龍姫の愛刀が強化された証として刀身が淡い青と、空色の刀身に生まれ変わって出て来たのである。
龍姫の愛刀は強化されたことで元々から折れにくかったのだが、それが更に折れづらくなった証拠である。
自分の生まれ変わった愛刀を見た龍姫はバロンにお礼を言って、粒子化し、鍛冶場を後にしたのである。
龍姫達が出て行った後、バロンは、ヘレナに龍姫の愛刀が物凄い日本刀だと気が付いたのであった。