トモエを含む帝国剣士と交流を深めた龍姫達は、飛行島を仲間になった星タヌキと一緒に回ることになったのである。
「初めまして、わたくし、セイクリット公爵家のアンナと申します、お見知りおきよ」
「ボクは、鳴流神家、長女、鳴流神龍美、よろしく、アンナ‼」
「これは、ご丁寧に、では」
「何だろう、エステルと同じくらい、行動派な気がするのは」
「いや、その感は当たってるぞ」
飛行島を見て回っている所に金髪碧眼にエリーゼが好きそうなピンクのドレスを身に纏った日傘を差した女性は、セイクリット家と言う由緒ある貴族の家系のようで、貴族嫌いのユーリのことを察したのか、自ら自己紹介をしたアンナはそのまま飛行島のアジトに向かったのであった。
メンバー代表として龍美が自己紹介をし、アンナはエステルと同じく無茶をする体質なのだろうと述べていたのである。
「実は、アンナは、ランサーとウォリアーでギルドに登録しているのよ」
「力持ちなんですね」
「槍が出来るなら、わたしが相手をしてがえようかしら?」
「それ、本人の前で言っちゃダメだからね<`~´>‼」
キャトラがアンナがランサーを兼任するウォリアーであることを明かして、エステルは相変わらずの純粋にアンナを怪力と評し、ジュディスは勝負をしたがっていたので、龍姫が注意していたのである。
一行は、とある建物にやってきたのである。
「此処が剣術の特訓をする、剣術所です」
「結構、デカいね」
「鳴流神家の道場、何個分だろ?」
「アンタ、鳴流神家の道場と比べてどうするんの」
「あ、わたしは帝国軍、大尉、アヤメと申します」
「同じく、神城彩夢です」
剣術の稽古を行う建物で、トモエとユーリが特訓していた所に到着した一行を、ちょうど、剣術所にいた帝国軍剣士の女性、紺色の髪を鳴流神姉妹と同じくポニーテールに結っている日本刀を腰に差しているアヤメが出迎えてくれたので、同じ名前である、彩夢も自己紹介をしたのである。
「同じ名前なんですね」
「はい、ですから、飛行島では、レインって呼んでください」
「どっから、出て来たのよΣ(゚Д゚)‼」
「多分、小説からだと思うけど」
「ありがたいです、ではレインさん、よろしくお願いします」
お互い同じアヤメと言うこともあって、すぐに意気投合し、彩夢は、咄嗟に龍音が偽名を名乗るためにエステルが小説の参考がてら龍姫から借りて愛読している剣の物語のオリジナルの登場人物の名前を拝借し、レインと名乗ることにしたのであった。
キャトラは偽名の出所を聞いて、呆れかえっていたのであった。