今日行われる四家一斉の結婚式の八神家の控室では、両親を幼い頃に失くしたはやては、ヴォルゲンディッター一同が親代わりなのである。
「はやて(T_T)/~~~」
「どないししたんや、ウチの晴れ舞台なんやで」
「だって、こんな日を迎えられる主を見ることが出来るとは、思ってなかった」
「はやてちゃん(T_T)/~~~」
「入るぞ~、って‼ オイオイ、みんなして、ったく」
幼い頃に、主治医から死の宣告をされ、闇の書の事件でのことでは上から目の敵にされても、側にいてくれた仲間達の中で、一番、はやてが信頼を置ける幼馴染みであり、同じ大阪出身者である、御子神龍臣が、タクシード姿ではやての控室にノックして、入ってきたのだが、ヴォルゲンディッター一同が涙を流していたので、その光景に驚いてしまったのであった。
ハヤテのウェディングドレスは、夜天の王らしく、黒と白の混合色の露出を失くしているウェディングドレスを身に纏って、黒と白のヴェールを着けているいるのである。
「龍臣君もタクシード姿、似合ってるで」
「そうかい、まぁ、ウェディングドレスに、袴は、似合わんだろ」
「龍臣君、大阪弁が出とるで」
「はやては相変わらずのやな」
そう、二人は今日何事もなければ、愛を誓い、そして、晴れて、夫婦になるのだから。
「すずかお嬢様‼」
「もう‼ わたしは、そんな歳じゃないですよ」
「まさか、幼馴染みの龍牙君と、結婚するなんって」
「そうね」
龍我の結婚相手の月村家の控室では、新婦のすずかが純白のウェディングドレスに身を包んで、椅子に座って、待っていたのであった。
周りを家族一同に囲まれながら、娘の門出を待ち望んでいたのである。
両親を始め、幼い頃から側にいてくれた使用人達も、月村すずかの結婚式の成功を祈っていたのである。
「失礼します‼」
「お、待っていたぞ、龍牙君」
「龍牙君」
「オイオイ、君はないだろ」
控室に龍牙がノックし、タクシード姿で部屋に入ってきて、目に入ったのが、自身のパートナーのすずかの純白のウェディングドレス姿に顔を赤くしていたのであった。
結婚前でありながら、二人だけの世界を展開し始めたのである。
しばらく、話込んで、
「オレ、行くな」
「うん」
「娘のこと、よろしく頼んだぞ」
「はい、お義父さん」
龍牙は自分の控室に戻ることにして、部屋を出ようとしたところで、すずかの父親から娘を頼んでと言われて、龍牙は、お義父さんと言って、部屋を出て行ったのであった。