未知なる穴と言う洞窟で同行してもらうことになった金髪に金色の瞳をしたソーディアンマスターの素質を持っている少女剣士、アイズを仲間の下へ送り届けることになったのである。
「魔神剣‼」
「わたしも出来るかな? 魔神剣‼」
「アイズ、上手‼ 虎牙破斬からの、雷神剣‼」
「絶破龍影刃‼」
「オレも負けていられないな、旋風槍‼」
切り込み隊長のスタンを筆頭に道中の魔物を一掃しながらアイズの道案内で突き進んでいったのである。
アイズはどうやらスタンと龍月と同じく、本番で成長する体質のようで、スタンが放った魔神剣を見た瞬間に見様見真似で同じ動作で剣を振り抜き、みごと、魔神剣を修得してしまったので、龍月が褒めながら、斬り上げて、斬り下ろす、アンジールも絶賛した特技「虎牙破斬」を繰り出し、勢いを殺さずに、そのまま、突きを繰り出し、雷撃を浴びせる秘技「雷神剣」に連携して見せ、龍月達の援護に入っているヴェイグが愛用している大剣での連撃を叩き込み、ユージーンも負けじと軍隊仕込みの槍術を披露したのであった。
「アイズ‼」
「みんな、ごめん・・・」
「心配しましたよ‼ 後ろの方々は?」
「この人達は、ギルド「アドリビトム」のメンバーとラタトスクの龍月」
「初めまして‼ わたし、レフィーアです‼」
「先ほど、紹介にあった、ラタトスクの獅子神龍月だよ」
さほど、遠くない開けた場所でテントを広げている集団を見つけたので、近づいて見ると、アイズが所属しているギルドのメンバーが駆け寄ってきたのである。
茶髪の長い髪をポニーテールに結っている白とピンクの服を身に纏った少女がアイズに声を掛けて、アドリビトムのメンバーと龍月がいることに気が付いたので、アイズに尋ねていたのであった。
アイズはアドリビトムのメンバーと龍月を紹介して、エルフの少女はレフィーアと名乗り、龍月からも自己紹介をしたのである。
「アイズさん、団長が呼んでいます」
「うん」
「団長さんに挨拶して帰りましょうか?」
「そうした方が、アイズが逸れた経緯が説明できるからな」
「では、此方です(あの龍月さんは男の人なのでしょうか?)」
どうやら深刻そうな顔でアイズを呼びに来たようで、ギルドのリーダーに挨拶することにしたアドリビトムのメンバーと龍月は一緒にアイズ達に同行を申し出て一緒に団長が居るテントに向かったのであった。
レフィーアは龍月の陣羽織風の黒いジャケットに、白いTシャツを着ているがサラシ型の下着で妹星龍より大きな胸を仕舞い込んでぺったんこ状態にして、下は黒い長ズボンに動きやすいように安全靴と言う男装をしていたので男と思い込んでいたのであった。