迷宮都市「オラリオ」での依頼に龍月が助っ人に合流し、未知なる穴と言うダンジョンでの規定数の魔物退治に取り掛かる前にメンバー全員の持ち合わせを確認していたのであった。
「グミは全種あるな、ライフボトル各種、良し‼ おまえら、準備できたか?」
「ボクはいつでもいけます‼ ルーティちゃん、は準備出来てる?」
「もちろん‼ 龍月がいてくれるから、馬鹿の回復が間に合うわ、お願いできる?」
「ルーティ、いくら、龍月が回復晶術できるからって」
「どうやら、出来たようだな、行くぞ‼」
大いなる穴と言うダンジョン入り口前で元軍人である、ユージーンを今回のリーダーに据えて、各自準備が出来ているかの確認を行っていたのであった。
特に、攻撃魔術と治癒術、それと、鳴流神龍造と、祖父の龍剣に教わった剣術並びに格闘術を合わせた天然理心流を用いる龍月を起点にパーティーを組んだのであった。
もちろん龍月と同じくソーディアン「アトワイト」のおかげで回復晶術が可能で、水属性の晶術全般が出来るルーティも龍月のサポートに入ることになっているのが、相変わらずの物欲センサーを隠す気が全くなかったのであった。
ユージーンは準備が出来たことを確認できたので未知なる穴と言うダンジョンに入って行ったのであった。
「流石、洞窟ね、こんなに狭いと、戦いづらいわね」
「ああ、ティトレイの拳なら、小回りが利く」
「オウ‼ このティトレイに任せて置け‼」
「ティトレイ、どうやら、あちらさんから来たようだ、来るぞ‼」
「見て、あそこ、もう誰かが戦ってる‼」
「そうとなれば、やるぞ‼」
未知なる穴と言うダンジョンは洞窟になっており、道幅はさほど広いとは言えず、龍月達は隊列を崩さずに道なりに現場に向かって行ったのである。
しばらく進んでいると、開けた場所に出たのも束の間、もう既にサイのような角を持った魔物や、蜘蛛型の魔物が群れを成して龍月達を待ち構えていたのであった。
龍月達は一斉に得物を構えて、戦闘態勢を取った瞬間、スタンが先に誰かが魔物とやり合っているのに気づき、龍月達は依頼である規定数の魔物退治ついでに助太刀に入ることにしたのであった。
「魔神剣‼ 大丈夫?」
「え?」
「何‼ ぼさっとしてんの‼」
「はい‼」
「龍月‼ デカいの一発かませ‼」
「ティトレイ‼ この場所では無理だ‼ 絶氷刃‼」
「魔術以外で広範囲、これなら、スタンくん、熱波‼」
龍月&スタン「旋風陣‼」
「流石‼」
「スゴイ」
先に戦闘を行っていたパーティに襲い掛かってきた魔物に剣士達が一斉に斬撃を放って怯ませている間に龍月とルーティが援護に周り、前衛は槍を使うユージーンが指揮を取りながら、指示を出していたのであった。
ティトレイが龍月に一気に片付けてくれと無茶なお願いが来たのだが、龍月はふと思いついた天龍も取得している炎を纏いながら回転切りで舞い上がりながら、〆に地面に向かって攻撃する奥義をスタンも出来ることを思い出したので、タイミングを合わせて繰り出して、周りにいた魔物の群れを一掃したのであった。