インフィニット・ストラトス Apocrypha   作:茜。

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思いつきで作った設定を元に書いてしまった。
もしかしたら優衣が属性過多になるかもしれないけど反省も後悔もしない。
あくまで小話なので短いです。

あと、この小話はネタ話になっていて、後のネタ的伏線になっています。


小話 子犬な彼女

 リィン達がこちらの世界に来てから暫く。三人にはこっちの世界での一般常識やマナー、そして基本科目を教えることになった。

 そして専用機の建造が既に決まってるフィーとエマには、僕と優衣と一緒にIS学園に入ってもらうことにもなる。リィンに関しては最初に起動した疾風が実質的にリィン専用機になって、各種の調査機器なんかが搭載された状態になってる。

 閑話休題。一般的な常識や生活様式等々は実際に外を出歩いて、実生活の中で実感してもらった。フィーやリィンは車や電車なんかの乗り物に凄く驚いていた。システム的にも性能的にも、どちらもゼムリア大陸のそれとは比べものにならない差があるから。まあ、エマが、下着の質が高くて向こうに戻った時に満足出来ないかも、と言ったのは余談だと思う。気持ち的には同意出来るけどね。

 ともかく三人がこちらでの生活に慣れて、教えることが実地的な事から一般的な勉強方面にシフトしていった時にそれは起こった。

 

 授業としては教師には事欠かないのが幸いで、僕達自身だけじゃなく、基本科目の文系では涼夏お母さんに蒼弥兄。理系科目とIS理論は姉さんと樹お父さんに教えて貰えている。

 そんな中、ふとした拍子に、優衣の面白いクセがわかってしまった。

 

 事の発端は、ただの偶然。僕と優衣とで、リィン達に日本史と世界史を平行して教えていた時のこと。優衣がフィーに教えている最中、その教え方、要点の纏め方の上手さに思わず頭を撫でてしまった時。優衣が突然、鳴き出したのだ。

「くぅん。わうぅっ……はっ!」

 ……と。

 唖然として言葉を出せなくなった僕達四人と、恥ずかしそうに耳まで赤くして顔を俯けてしまった優衣とで静まりかえった室内。

 数秒か数分か、時間の感覚まで消えた室内で一人恥ずかしがってる優衣の様子に思わず、普段は表に出ない嗜虐心が湧き起こり、思わず犬の喉を擽るように撫でてしまった。すると。

「ぐるるるぅ」

 と、まるで本物の犬のように鳴き始めた。ここまで来ると僕の好奇心も止まらず、同じく何かが刺激されたフィーと一緒に只管に、優衣を撫でて擽って遊んでしまったのだ。仔犬を愛でるように。

 優衣も満更じゃないのか擦り寄って甘えてくるに至って、僕達は調子に乗って弄るのをやめず……。

 

「一夏っ!? フィーも! 僕は犬じゃないんだよ!」

 結果、さんざん優衣を弄りまくった僕達は、正気に戻った優衣によって即座に組み伏せられたのでした。まあ、楽しかった。そして後悔も反省もしていないけどな。

 

 なお、この事は後に中学、そしてIS学園で仲のいい仲間達にも知れ渡ることになり、何かあれば弄ったり、またある時は興奮した優衣を宥めるのに使われることになった。

 

「だから僕は犬じゃ無いって言ってるだろー!」

 それもあってか、以来、そんな優衣の叫び声が空しく響く日が度々あったとかなかったとか。まる。

 


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