ゴーレムとオーバーロード   作:NIKUYA

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お ひ さ し ぶ り ぶ り
数年ぶりの更新。なろうのほうで読み漁ってちょっとアレでこっちに戻ってきてオバロの二次創作読んでたらかきたくなっちゃったテヘペロ(´>∀<`)ゝ
いろいろ忘れてたけど結構なんとかなりそうな予感。
コメントくださってた方、ありがとうございます。ちまちま続けるかもしれません。不定期で。頑張ります。ごめんなさい。ありがとう。


石と骨と冒険の始まり

 

 

 

 

《NIKUYAさん、俺、読めない》

 

《アインズさん、俺も、読めない》

 

「ふむ……」

 

冒険者ギルド、フロント横の依頼掲示板を、身形の良い2人が眺めている。

その後ろすぐに、これまた身形の良い、そして愛らしい2人の女の子が談笑している。

周りから見ると、年長者がしっかりと依頼を吟味しているように見えるのだが。

 

《うーん、適当なの持って行って、上のランクの依頼だったら強く出て、仕方なさそうに銅に見合った依頼を見繕ってもらうのはどうでしょうかね、NIKUYAさん》

 

《ほうほう、なかなかいいと思いますよ? あと、一応メッセージでも偽名で呼び合いましょう。盗聴ももしかしたらあるかもしれませんし》

 

「そうだな…これだ。」

 

そこそこ良さそうな見た目の依頼書を剥がし、モモンがフロントに足を運ぶ。

3人はその後ろを堂々と歩く。

 

「この依頼を受けたい」

 

強気な魔法詠唱者の発言に、受付嬢はすこし戸惑う。

 

「これはミスリル以上の冒険者向けの依頼でございます。」

 

「知っている。最初だからこの程度でいいだろうと思い、もってきたのだ。」

 

その発言を聞いていた、というより聞かせるように大きめの声で言ったのだが、ギルド内の冒険者が色めきだった。

 

「おいおい!ボンボンが装備だけ揃えても碌に役にたたねぇよ!てめえらは草毟りからはじめるんだな!!」

 

「そうだそうだ!!それと、厩舎の掃除は結構いい値になるぞ!」

 

「薬草採取には気をつけな!簡単だが、思い掛け無いモンスターとの接触もありえるからな!!」

 

なんだこいつら、優しいんだけど。

え、昨日のやつらとは違うと思……いや、あれはあれで、こっちのためを思ってたのかもしれない…?

 

「すみませんが規則ですので…」

 

「皆にこうも言われるとな。では、すまないが、銅で受けられる中で一番難しい依頼を見繕ってくれ。」

 

「かしこまりました。」

 

受付嬢が一礼したところで、ティアに鎧をノックされた。

 

《どうした、ティア?》

 

《ああっ、NIKUYA様の御声が脳に直接ぅん……背後から何者かが此方に意識を向けて接近中。警戒レベルは1でありんす。》

 

背後から…と、振り向くと、人の良さそうな顔の青年が此方に歩いてきている。全く敵意はないので、話をしようか。

 

「ん?どうかされましたか?」

 

振り返り、優しく微笑みかける。

それにすこし安堵したような顔をして、青年が要件を話し出す。

 

「依頼を御探しだったようですが、良ければ、私たちの依頼をお手伝いしていただけませんか?」

 

「ほう……」

 

 

 

 

場所はギルド2階、小会議室。

其々の自己紹介をすませ、ルクルットと名乗る軟派レンジャーにすこしガンを飛ばして、尚もめげないしぶとさにすこし感心したころ。

 

「モモンさんとニックさん、で御間違えないですよね?ご指名の依頼がきております。」

 

受付嬢が会議室に訪れ、そう言った。

 

「ご指名のですか…しかし、今はもう既に依頼を受けた身、他の依頼は諦めていただくか、後日にするということで…」

 

「いやいやいやモモンさん!指名ですよ指名!私たちの事を後回しにするべきですって!」

 

「いやしかしペテルさん、先に受けた依頼を優先するのが、人として当然では」

 

「いやいやいやいや、俺からも言わせてもらうけどよ、こんなうめぇ話ねぇって!アイリちゃんとティアちゃんのためにも受けたほうがいいってマジで!」

 

「なら、指名してきた人の依頼を合同でやったらいいんじゃない?」

 

「お、それだニックさん!」

 

ということで、依頼主を交えて再度会議をすることとなった。

 

 

 

 

依頼主は、ンフィーレア・バレアレ。エ・ランテルで薬師を商っている。

依頼内容は、道中及び薬草の採取地での近辺警戒、護衛、荷物運び、等。

指名の理由は、今まで依頼していた冒険者が昇級し、王都に拠点を移したため、代わりとして。宿屋での件も加味し、不足なしと判断したためだそうだ。

 

「では、道中の警戒にルクルットさん、薬草の採取などにダインさんが適切であると思うので、漆黒の剣のみなさんもご一緒していただくということで。」

 

「ありがとうございます、ンフィーレアさん、モモンさん。」

 

「いえ、では報酬は漆黒の剣が6、此方が4。道中の討伐の報酬については総数の半額ずつということで、問題ないですね?」

 

銀である漆黒の剣の報酬が7でも良いのだが、どうしてもと譲らないので、減額しつつメンツをたてるとこうなったわけだ。

 

行き先はカルネ村、その隣の、トブの森。

森の賢王と呼ばれる怪物の縄張りの、端っこのほうでこっそりと薬草の採取だ。

 

 

「では、会議はこの辺で。明日の出発まで、しっかりと英気を養いましょう。」

 

「はいっ!」

 

明日は、エ・ランテルを出て2日の旅になる。

初の野営に想いを馳せながら、モモンとニックは昨夜泊まった宿屋へ戻った。




アウラのアイリってのは、ウを一個前、ラを一個後にしただけなのですよ。

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