異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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本日2話目


第2話 初めての戦闘

「うげぇ、やっぱりかよ」

 

 そのオオカミは、こちらが唖然としていると、いきなり突進をかましてきた。急いで回避行動をとる。

 

 スカッ

 

「グルルルルッ!」

 

 距離があったのでなんとか回避できた。けれど…………

 

(うわぁ……凄い怒ってるよあいつ……どうしよう、マズイよなぁ……)

 

 なぜなら先ほど、このオオカミを鑑定した時、このように出ていたからだ。

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 フィールドウルフ ランクF

 Lv 3

 HP 50/50

 MP 0/0

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 どうにかしないとオオカミの餌ルート一直線である。

 

(あ、そうだ! こういう時こそ魔法だよ!)

 

 そう思い、両手をかざしながら言う。

 

「えーとえーと、メラ! ファイア! ファイアボール! 火球! あ、出た」

 

《火球》と言った途端、手のひらに魔法陣が展開され、火球が飛び出していった。飛び出していった火球はまっすぐにオオカミに当たり、爆発した。が、しかし

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 フィールドウルフ ランクF

 Lv 3

 HP 34/50

 MP 0/0

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 うん、倒せてない。けど今なら、使える魔法を確認できる! 

 えーとなになに? 火魔法は《火球》と《炎壁》で土魔法は《石弾》と《マッドプール》か……よくある通りの意味なら最後のが今の状況だと一番使えそうだな。そこまで思った時、煙が晴れてオオカミが僕を捕捉した。

 

「グルルル……ガゥッ!」

 

 そう言って僕に向かって走ってくる。ええい! 

 

「喰らえ! 《マッドプール》!」

 

 そう言った途端、オオカミの足元が泥とかしオオカミの足がもつれ顔から泥沼に突っ込んでいった。

 

「ふぅ……怖かった。でも今なら倒せるかな? 《石弾》 《石弾》《石弾》!」

 

 オオカミの頭に3発の《石弾》が殺到しHPが0になった。あ、ハンマー使ってなかった。まあいいや。

 

 その時、頭の中にタラララッタタッターと、ドラクエのようなレベルアップ音が流れたので確認してみる。

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 イオリ・キリノ

 職業 ヘーパイストス

 Lv 2

 HP 31/37

 MP 74/110

 

 STR 29

 DEF 25

 AGL 23

 DEX 250

 MIND 14

 INT 24

 LUK 14

 

《スキル》

 NEW!! 

 ヘーパイストス LV2

 

 火魔法 LV2 土魔法 LV2 危機察知 LV1

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 ヘェ〜と感心していると、頭にゴチンッと何かが当たり、何処からか紙が一枚ヒラヒラと落ちてきた。拾って読んでみる。

 

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 どうも〜☆あなたの女神だよん☆

 もうレベルアップなんて早いね〜☆凄い凄いそういえばそのままじゃ街に入れないから入る分のお金を送っておいたよ〜☆

 それと、倒した魔物はアイテムボックスに仕舞っておくことをお勧めするよん☆ナイフを買って、素材を剥ぎ取って、ギルドで換金してもらうといいよ〜☆あ、いや、君なら作ったほうがいいかもね〜☆それじゃ、ばいば〜い

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(ふーんまあ確かにその通りだね。とりあえず街を目指して行ってみるとするか……)

 

 空き瓶に水を入れ、オオカミをアイテムボックスに仕舞う。そして僕は街に向かって歩き出した。

 

 〜〜一時間後〜〜

 

「はぁ……はぁ……この身体で歩いて移動……するもんじゃ……ないな……」

 

 小一時間ほど歩いたのだが、遠くに見える城門はまだまだ遠い。その割には先程のようなオオカミは大量に襲ってくるので、本当に迷惑だった。いや、お蔭でレベルは上がっているのだが。

 

 ゴクッゴクッ

 

 三本目の水を飲み干した時、背後からガラガラゴトゴトという音と、聞き飽きたオオカミの声が聞こえてきた。ゲッと思い振り返ると、案の定馬車がオオカミの群れに襲われていて、逃げているところだった。

 深くため息を吐いていると、馬車の御者台にいる人物から声を掛けられた。

 

「おい嬢ちゃん! 逃げろ‼︎後ろからフィールドウルフの群れが来ているんだ! 食い殺されちまうぞ!」

(まあ普通の幼女にしか見えないからそう見えるわな……はぁ……面倒くさいけどやるしかないか)

 

 もうフィールドウルフ程度なら一発で倒せるのでそう決心し、御者台の人に声を掛ける。

 

「あのー! 逃げ切れるとも思えないんで、私が足止めしててもいいですかー? 一応これでも戦えるのでー」

「それはべつにいいが……死ぬなよ? 寝覚めが悪くなる」

「ははは、死ぬわけないじゃないですか〜! 私には世界を見て回ってみるっていう目的があるんですから〜」

 

 この世界に来てからどうせならと思った目的を言う。この世界がステータス制の世界ならレベルさえあればそこそこの事はどうにかできる筈だ。

 そこまで考えた時、馬車が通り過ぎ、僕はオオカミの群れと接敵した。


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