異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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今回からイオリサイドに戻ります!
それではどうぞ!


第12話 唐突なレベル上げ……終わり

「ちょいやぁぁっ!!」

 

 バキッ、グシャァァァ

 

 飛び出してきた蛇の頭にハンマーを叩きつけると、悲鳴をあげることなく地面に崩れ落ち絶命する。ハンマーを振って血を落とし腰に止め直す。

 

「ふぅ……それにしても魔物が多いなぁ〜。オークの集落が出来てるっていうし追われてるのかな? 美味しいし」

 

 そう言って蛇を解体しているのはもちろんイオリだ。イオリは今、リフンから少し歩いた今回の依頼のあった森ではなく、それより少し遠い【常闇の森】という場所に来ている。この森の推奨ランクはCだ。

 

『こんな時に来る勇者なんて、だいたい調子に乗ってるやつばっかりだ! ただでさえこんな見た目なんだからレベルくらいは上げとかないと!!』と偏見からくる気持ちで決心し、ギルドで依頼を手当たり次第うけ飛び出した。元クラスメイトといえど、豹変する事なんて小説ではよくあることだ。

 

「う〜ん……まだ半日くらいしかいないけど、そろそろ帰らないと。やっぱりお風呂は入りたいし」

 

 何てことをつぶやいている間に解体が終わったので、アイテムボックスにしまい立ち上がる。

 

 ガサッ……

 

「はぁ、またかよ……って、こいつは……」

 

 言葉を発しながら目の前に現れた者を見る。まあ、いまの身長なら大抵見上げることになるのだが。

 

「絶対ここら辺の主的な奴だよね……」

 

 体長4メートルはある。それだけではなく、一振りで私なんて吹き飛ばせるであろう脚がなんと八本。その中でも、前脚二本はどんなものでも切断してきそうな鎌になっている。蜘蛛と蟷螂(かまきり)を足したような魔物だった。口には鋭い牙が生えている。

 

 そんなことを観察しながら鑑定をかける。

 

「うひゃー……Bランクのシックルスパイダーとか……強そうだよなぁ……」

「キシャァァァァァァァッ!」

 

 どうやら相当怒っているようだ。【東の森の主】って出てたし、自分の縄張りが荒らされたことに間違いなく憤慨している。

 そんなことを思っていると、突然前触れもなく糸を吐き出してきた。

 

「ちょっっ、幼女に糸とか誰得だよっっ!?」

 

 糸を避けながら何人か心当たりが頭の中に思い浮かぶが、すぐに忘れ戦闘用の思考に移行していく。なにせ、回避した先に鎌が迫っていたからだ。

 

「ちっ、《ボム》!」

 

 自分に爆発魔法を当て、さらに距離を取る。やっぱり地味に痛い。泣きたくたる。

 

「そう簡単には捕まらないよ、蜘蛛野郎」

 

 イオリの行動と言動に増々怒りを募らせるシックルスパイダー。もしかしたら言葉を理解できているのだろうか? 

 

「キシャーッ!!」

 

 両手? の鎌を縦横無尽に振り回してくる。鎌が通った後の木は綺麗に切断されている。全部躱してはいるが、当たったらと思うとゾッとする。

 何度も振るってくる鎌を躱していると、突然大きくバックステップをしイオリと距離をとった。

 

「げっ、もしかして大技?」

 

 イオリの予想通りにシックルスパイダーは、凄まじい速度で突進をしてきた。

 

「この瞬間を待っていたんだぁぁぁ。なんちゃって」

 

 私はその攻撃を余裕を持って避け、さっきまで立っていた場所をシックルスパイダーが通過した。別にどこぞの宇宙海賊の少年とは、何の関係も無い。

 と、それは置いといて。私はその時、仕掛けていた魔法を発動させた。風魔法で発生させた真空の刃が走り、蜘蛛の頭と鎌を分断した。

 

「移動以外の魔法使わないって決めてたのに……まあいいか……」

 

 未だピクピクと動いている蜘蛛を見ながらそう言う。ピクピク動いている姿を見て突っついて遊んでいると、だんだん動きが弱まっていき……止まった。

 

 頭の中にレベルアップの音が鳴り響く。この4日でかなりレベルは上がっているのだが、またまだ上がりそうで本当に何よりだ。

 

「さて、街に帰るか」

 

 そう言って僕は森の外に向かって歩き出した。いやー、パワーレべリングは疲れたよ。

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 イオリ・キリノ

 種族 人族

 性別 幼女

 年齢 7

 職業 ヘーパイストス

 Lv 34

 HP 254/521

 MP 146/857

 

 STR 259

 DEF 213

 AGL 195

 DEX 2140

 MIND 198

 INT 510

 LUK 45

 

《スキル》

 NEW!! 

 職業

 ヘーパイストス LV45

 

 通常

 異次元収納 LV4 超隠蔽 LV2 解析 LV5

 暗視 LV8

 

 戦鎚術 LV4 短刀術 LV2 気配感知 LV5

 身体能力強化 LV9 罠術 LV4 暗殺術 LV3

 

 打撃耐性 LV5

 

 爆炎魔法 LV5 鉱石魔法 LV6 旋風魔法 LV2

 聖光魔法 LV2

 

《称号》

 NEW!! 

 狩人・達人・野生児・暗殺者

 魔物殺し・鍛治師・装備制限解除

 

《装備》

 武器・玉鋼のハンマー +7・ミスリルナイフ +8

 ミスリルの長針 +7

 

 防具・流水のワンピース +6・ミスリルの胸当て +7

 風のリボン +6・暗闇の短パン +5・大地蛇のベルト +6

 ミスリルの腕甲 +5・鍛治師の手袋 +6・靴下《青》+5

 ミスリルの脚甲 +5・運動靴•改 +5

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 名前 イオリ・キリノ

 性別 女

 年齢 7

 生まれ 不明

 ランク D

 ゴールド 134650

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 買った簡易機織り機、針、糸が大活躍の四日間だった。

 あ、蜘蛛回収しないと。

 


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