異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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第11話 騒がしいギルド

「おいどうする?」「たかがオークだろ?」「いや、集落って話だからな……」「俺は行くぞ!」「いい金の元じゃねえか!」「本当に行くのか?」「勿論です。プロですから」「ヤロウブッコロシテヤール」

「ど、どどどうする、マジでどうする?」「ビールでも飲んでリラックスしな」「一緒に行かないか?」「ダメよ、その日は剣術の稽古があるの。付き合えないわ」「その日は休め」「今日は厄日だわ!」

「敵のせ……集落を発見!」「「「「「駄目だ!」」」」」

 

 僕がギルドに戻ってくると、朝とは違いギルドはとても騒がしかった。元グリーンベレーとかが居そうなんだがそれは。まあいいか、と放置しラナさんの下へ向かう。

 

「ラナさん、クエストおわらせてきました。あと、なんでこんなに騒々しいんですか?」

 

 僕はギルドカードを渡しながらそんなことを聞いてみる。

 

「はい、クエスト達成確認しました。報酬は、ギルドカードに入れておきますね。この騒ぎはね、なんかこの近くの森でオークの集落が発見されたらしいんだよ、それもかなり大規模な。だからイオリちゃんも森に行くときは気をつけてね」

「へぇ〜だから森にオークが居たんですね〜」

 

 ラナさんは一瞬顔を驚いたようにするが、すぐに元に戻し話し始めた。はい、もう遅かったです。

 

「まあ、無事で何よりだよ。ちなみにその事で、こんなクエストが貼り出されてるんですけど受けますか?」

 

 そう言ってラナさんが見せてくれたクエストはこんなものだった。

 

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《緊急依頼》【オーク集落の殲滅】

 推奨ランク : D

 概要 : 【レトナークの森】の奥に出来ていたオークの集落の殲滅。規模は不明。オークを単独で討伐できる者ならランクは問わない。

 報酬 : 金貨2枚 大銀貨 5枚

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 僕としては受けたいけどもこれは……

 

「私、まだFランクなはずなんですけど?」

「でも、イオリさんのことですからオークを討伐してきたんですよね?」

「まあ、そうですけど……」

「なら大丈夫ですよ!! それに今のギルドカード見てみてください、イオリさんはランクDです。全然大丈夫ですよ!」

 

 まあ、それならいいか。確かに手に出したギルドカードは、ランクDを示す黄色になっていた。そういえばレベルで変わるんだっけ? 

 

「じゃあ、受けることにします。え〜と、人を集めてるってことは今すぐ出発じゃないんですよね? あと、この街の冒険者の人達だけで殲滅なんてできるんですか?」

 

 確か今この街にいる冒険者の最高ランクの人はBランクだったはずだ。もし大ボス的な魔物がいたりしたら、絶対に負け犬咬ませ犬になってしまうだろう。そうなったら逃げよう、すぐ逃げよう。

 敵前逃亡? 見た目幼女なら、死刑とかはないでしょ。

 

「依頼の開始は今から3日後ですよ。それとそれなら大丈夫ですよ! 隣町から応援の冒険者も来てくれるらしいですし、なにより勇者の方々が来てくださいますから!!」

 

 え? 勇者来るの? まじで? 

 

「えぇ! 来るんですか!」

「そうって話ですよ、何かあるの?」

「い、いや、何でも無いです」

 

 そういった私の頭の中では、ちょっとした計画が既に考えられ始めていた。凄く大きな森だから、まだそれくらいの猶予はあるんだろう。

 

「もしかして憧れてたり?」

「してませんって、絶対に無いですよ〜」

 

 うん、元クラスメイトに憧れるとかは無いな。絶対無い。

 

「え〜……」

 

 ラナさんが残念そうな顔で見てきているけど、無いったら無いですからね! 

 

「それじゃあ私も準備があるので!」

 

 そう言って私はギルドを出ていった。

 

 え〜と、食べ物に水は必須でしょ? 装備を作る用の金床とか炉は魔法で作ればいいとして……炎も魔法でいいや。魔法ってほんと便利だな。あとは針と糸を買ってアレも買って……あれ? なんか迷走してる気が……

 




次回から2話程閑話というか、違うサイドの話になります。

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