異世界に転移したと思ったら転生者？ 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜 作：銀鈴
評価をしてくださってありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。
それではどうぞ！
コンッ カランカラン
そう思っていた時、頭に何かが当たった。
「あ痛っ！ なにこれ？ 石？」
拾って鑑定をかけてみると、どうやらただの鉄鉱石のようだった。なんていきなり？ いや、鍛冶場だからありえなくはないけど……まさかっ！？
なんとなく心当たりがあり、ハッとして顔を上げてみると、案の定紙…………飛行機が頭に向かってきている！？
「キャッ！」
咄嗟に紙飛行機を躱す。危なかった……もう少しずれていたら炉に飛び込むところだった。アイルビーバックなんて生身でできるかボケッ！！
とりあえず落ちている紙飛行機を広げて読むと、こんなことが書かれていた。
================================
おひさー、どうも☆あなたの女神だよん☆驚いた？ 驚いたよね？ 驚いてくれないと泣いちゃうよ？
さて、本題に入るけど、どうやらちゃんと武器を作れたみたいだね☆おめでとうおめでとう〜。で、あなたのスキルが増えたのは、スキル《ヘーパイストス》のお陰だよん☆。あれは武器を作ると、一定条件を満たしている場合、スキルをゲットできるっていう素晴らしいチートなのだ〜！ ドヤァ
あ、武器スキルをゲット出来るかはランダムだけど、経験値は普通より入るからね〜☆ありがた〜く感謝して使うといいよ〜☆
それと、これでコッチからの連絡は最後だから☆もう余程のことが無いと手紙は出さないけど、楽しんでね〜☆
PS : ちょっとボケは無いんじゃないかな？ ボケは。天罰起こすぞ☆
================================
とりあえず微妙に達筆な手紙は炉に放り込んで消し炭にした。最後の文？ 何それボクハミテナイヨ？
それにしてもヘーパイストスってスキル、予想よりずっとチートじゃん。
「さて、ステータスの確認しますか……」
そう思い僕は自分のステータスを開いてみた。
______________________________________________
イオリ・キリノ
種族 人族
性別 女
年齢 7
職業 ヘーパイストス
Lv 21
HP 300/300
MP 653/653
STR 138
DEF 111
AGL 100
DEX 1280
MIND 106
INT 300
LUK 36
《スキル》
NEW！！
職業
ヘーパイストス LV23
通常
アイテムボックス LV6 隠蔽 LV7 鑑定 LV7
槌術 LV7 危機察知 LV5 短剣術 LV1
身体能力強化 LV 6
火魔法 LV 9 土魔法 LV 9 聖魔法 LV 1
風魔法 LV 1
《称号》
NEW！！
覚醒者・神託を燃やす者
《加護》
世界神の加護＋＋ 鍛治神の加護＋＋
《装備》
武器・初心者の槌・ミスリルナイフ ＋7
防具・制服 上下・靴下 白・運動靴
______________________________________________
……はい？
うし。落ち着こう、色々と気になる所はあるがまずは落ち着こう。まずはおかしな点を挙げていくとしよう。
最初にこの《ステータス》の上がり具合だね。異常過ぎる。モーブからは経験値がゲットできずレベルは19のままだったので、一気に2も上がったのは嬉しい。嬉しいのだが、それだけではこんなに上昇はしない筈だ。
先程までHPは200もいかないくらいだった。その他のステータスだって （DEXとそもそもほぼ上がらないLUKは除く） ほとんどが二ケタのままだったはずなのだ。それがいきなり２レベル上がったから、と言ったってこれは明らかに異常である。
（いや、こっちとしては嬉しいんだけど……何で？ DEXはもう突っ込まないでいいや）
他に原因が無いかと思い《称号》に目が行く。そこで《覚醒者》が気になった。何せ覚醒ってついてるんだもの。
《神託を燃やす者》はあの手紙を毎度毎度燃やしてるからだろう。（因みに効果は獲得経験値上昇補正だった）
しかし前者の方は、ゲットした理由が分からない。とりあえず内容を見てみる。
================================
覚醒者
異世界人・転生者の魂を持つものが得ることのできる称号。レベル２０になるとLUKを除くステータスに大幅な補正がつく。これからはレベルが上がる度にほんの少しだけ補正がついていく。
================================
やばいね、元々かなり高い方のステータスだった（らしい）のになんてチートなんだろう。
多分このくらいのステータスがあれば、いくら幼女でも冒険者としてソコソコはやっていけるだろう。舐められるだろうけど。物理的にじゃないよ。そんな事はさせないししたら叩き潰す、どこをとは言わないけどね。
「うわぁ……」
「嬢ちゃん、失敗でもしたのか？」
いつの間にか先程の店員さんが近くにいた。何この人、怖っ！
「いえ、予想よりいいのができたのでビックリしてただけですよ〜。じゃあ私はそろそろ宿に行くので〜」
そう言って僕は話題を無理やり切り替え、そそくさとお店から退散していった。
あの店員さん、髑髏の仮面に黒タイツとか着たら、凄い似合いそうだったな。