異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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いやぁ、マリィの所に\(≖‿ゝ○)/を投げ込んだのは流石に不味かった。危うく練炭に首を落とされる所だったよ。


第13話 いい雰囲気?

「クラネルさんだったら、腕が残ってれば治せたかもしれないけど私じゃ無理だしなぁ……」

 

 状態異常のある人達とそうじゃない人達を離して寝かして一段落ついたところで、未だに気を失っているロイドを見て私はそう呟く。

 クラネルさんなら多分腕が残ってれば治せただろうけど、私じゃそんな事はできないし、そもそも無くなっちゃってるからクラネルさんでも多分無理だろう。希望があるとしたら、チートを貰ってるはずの元クラスメイトの誰かくらいかな? 

 

「とりあえず助けを待つしかない……か」

 

 綺麗な青色のダンジョンコアを台座からとって仕舞い、そこに紫色の【魔核】をセットしたから、【暴動】も収まったと思う。ダンジョンコアって一旦取るとダンジョン全体の機能が停止するとかいう話だったし。

 脱出も考えてみたけど、離れた場所で鎖を使ってがんじがらめにしている洗脳されてるらしい危ない人達が数十名に対して、無事なのは私含めて6人しか居ないからすぐに無理って分かったね。だって洗脳とか解除出来なかったんだもん。ぶーぶー。

 

「作ったことなんて無いけど、義手ってやつを作ってみるしかないかな?」

 

 頭の中で愚痴りながら、冷静にそんな事も考えてみたりもする。今こんなになっちゃってるのは私が原因だし、そこは絶対にどうにかしたいと思ってる。義手っていったらやっぱり機械鎧(オートメイル)? 似たような感じだとシェルブリットとか……

 

「やだな、罪悪感があるのにそれを上回るレベルの創作意欲が湧いてきた……」

 

 それも意外と悪くないと思っちゃってる分、私って酷いなぁって思った。とりあえずただ待ってるのも退屈だし、本気で作るか。

 

 ◇

 

「大丈夫だっ、た……?」

「ふふんふーん♪」

 

 ダンジョンの外は殆ど全てが片付いたので、僕の切り札でもある閃光転身を使って駆け抜けて、誰よりも早く【暴動】の収まり始めたダンジョン内をボス部屋まで走ってきた僕が見たのは、昨日の男子に膝枕をしながら鼻歌まじりに金属を弄ってるイオリさんだった。周りには鎖に巻かれた沢山の冒険者の人達と、そうじゃなく普通に倒れている人達がいるから更に混沌としている。

 

「イオリさん、もしかして僕……邪魔だったりする?」

「いや、全然?」

 

 僕のその問いに、イオリさんは全く表情を変えずにそう答えた。ロイド君は気絶しているみたいだけど、凄く可哀想に思えた。

 

「えっと、まあいいや。それじゃあ、この状況の説明をして欲しいんだけどいい?」

「うん、いいよ! この状況はカクカクシカジカって事だよ!」

「ごめん、ちゃんと説明してほいしな」

 

 そう元気よく言われても、可愛いだけで今回は全く分からない。結構長く一緒にいるけど、流石に心を読めたりはしないからね。王の財宝の中を探せばあるかもしれないけど。

 

「え〜めんどくさいなぁ……むぅ、そのままだと長くなるからある程度まとめると、私がダンジョンに穴を開けてここまで突入してきた時にはロイドがここのボスと戦ってて、私がボスをそっこーで倒したらそっちの鎖で縛ってる人達が襲ってきたんだよ」

「それで?」

「その時に私を庇ってロイドが右腕を切り飛ばされて、本気でそれを撃退する時に切り飛ばされた方を消し炭にしちゃったから義手製作中。おっけー?」

「OK」

 

 イオリさんが作る義手がまともな物になるのか心配なところだけど、間違いなく悪い事にはならないから大丈夫だろう。

 だから今、イオリさんが組み立てている何かの他にオートメイル風のパーツが置いてあったり、自慢の拳になりそうなパーツが置いてあったりしても大丈夫……うん、大丈夫だと思う。

 

「あ、そうだリュートさん。見ればわかると思うけど、そっちの人達は洗脳と催眠って状態異常になってて、感染するし回復魔法じゃ治せないみたいだから注意ね」

「はいっ!?」

 

 鎖で縛られている冒険者の人達に近づいていた僕は、イオリさんが思い出したように言ったその言葉を聞いて飛びのいた。

 

「危ないなぁ……そういう事はもう少し早く言ってよ。それって対処法とか無いの?」

「んっとね、どうにも状態異常は変わってくみたいで、最初の【感染・洗脳】って文字が点滅してる間なら回復魔法が効いたかな。それ以降はもう無理だった」

「それはまた……こんどはギルドに連れていかないようにね」

「はーい」

 

 でもそうなると、僕が一人で来たのはあんまり意味がなかったように思える。宝具は頼れないし、僕一人じゃあんな人数は運べない。

 

「じゃあ僕は他の人達が追いついてくるまで、この部屋に魔物が入ってこないようにしてようかと思うけど……最後に一つだけ質問してもいい?」

「別にいいよ?」

「それじゃあさ、なんで膝枕をやってるの? 大体ラブコメだと、好きな人にやるやつだしちょっと気になってね」

 

 かくいう僕も、最近レーナに耳掻きをやってもらったりなんだりがあったりする。まだ一線は越えてないよ? 

 

「起こさずに腕の長さとか色々見やすいじゃん? あと一回やってみたかったってのもあるかな。リュートさんとかクラネルさんにやると何されるかわからないし」

「僕は何もしないよ!!」

 

 昔なら兎も角、今の僕にはレーナが居るし。でも、あーうん、5分なら耐えられる。

 

「うっ……あ……」

 

 そんなことを話していたら、膝枕中のロイド君が目を覚ました。




薬物乱用防止教室にて
銀鈴(zzz)
(゚∀。)y─┛~~ <気楽に吸えよ
銀鈴「ハッ!?」

その後からシュライバーが可愛く見えてきた件

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