異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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寝違えて右に首が曲がらない(泣)
腰痛で跼めない(泣)

お気に入りが1500件突破……投稿始めた頃はこんなにいくと思ってなかった…とりあえず、これからもよろしくお願いします!!


第3話 暇を持て余した

「んっ、んぅ……」

 

 読んでた魔導書(闇)の方が一段落ついたので、座ったまま背伸びをしたら身体からパキパキと音が鳴った。私まだそんなに歳とってないのに……心も体も。

 なんてことを思って外を覗いてみると、すっかり日は沈んでしまっていた。えっと、ここに来たのが昼過ぎだから……5時間くらいか。

 

「あの、随分長く居ちゃったみたいで、 すみませんでした」

「別に気にしてはおらんよ。ゆっくりしていってくれと言ったのは儂じゃからのう」

 

 なんか1時間に2人ペースで人が来てたから、迷惑かけちゃったかと思ってたんだけど許してくれたみたいだった。

 

「それじゃあ、お邪魔しました。またいつか!」

 

 そう言って頭を下げて、私はお店を後にした。延々と本を読んでたせいで、お昼もまだ食べてなかったし宿も取ってないのだ。

 受付嬢の人の胃にダメージを与えてしまった手前、ギルドに泊めてもらうのは忍びないので宿は見つけないといけない。

 

「宿で夜ごはんを食べて、明日あたりにリュートさん達と合流できればいいんだけど……」

 

 1人だと、独り言が多くなっていけないなぁ……なんて思っていながら歩いていると、前に2人後ろに1人の冒険者風の男の人達が出てきて囲まれてしまった。周りに人がいないのも、この人達のせいかな? いや、夜だからか。

 

「やっと店から出てきたな、小娘」

 

 右前のおっさんが私にそんな事を言ってくる。っていうことは……

 

「もしかして、5時間もスタンバッてたんですか? お疲れ様です」

「お疲れ様ですじゃねぇんだよ! とっとと有り金全部出せや!」

 

 そんな事を言って前の2人が片手剣を抜いて、後ろからも金属音がしたから武器を抜いたんだと思う。というか後ろの人、殺気がだだ漏れなんだけどこれで隠れてるつもりなのかな? 

 

「そう言われて素直に出すバカなんていますか? というかあなた達が私に勝てる見込みなんて、凄く低いと思うんですけど……」

「ハッ、Sランク冒険者とか聞いたが、あんたの噂は魔法関連の事しか聞かねえ。この距離なら俺らがあんたを斬る方が早い、状況分かって言ってんだろうなぁ!」

 

 そう言って睨んでくる2人と私のレベルの差が、軽く40はあるんだけど気づいてるのかな? それに無詠唱なら斬られるより早く魔法撃てるし。あはは……苦笑いしか出てこないけど、とりあえず魔法を使う準備はしておこう。

 

「何笑ってんだ! ぶっ殺すぞ!」

「やります?」

 

 首を傾げながらそう聞きながら、左手に伸ばした鍵の杖を握る。後は五感超化をきったら準備はOKかな。

 

「そんなにやられたいんたなら、お望みどおりやってやらぁ!」

 

 と、そこまでやった時、前の2人が斬りかかってくる。けど、最近Sランクくらいの魔物ばかりと戦っていた所為で凄くその挙動は遅く見えて……

 

「遅いです。《フラッシュバン》!!」

 

 どこぞの神喰い並みになってる身体能力でそのまま飛び上がり、下に向けて魔法を放つ。そして次の瞬間、爆発的に閃光が広がった。

 

「ぐわっ!」

「ぎゃぁ!」

 

 五感超化をONに戻し、アシクビヲクジキマシターにならないように着地して目を開けると、私に斬りかかってた人達が後ろから私を狙ってた人をザックリやってるのが見えた。

 

非殺傷形態(ノンリーサル)麻痺弾(パラライザー)。なんちゃって」

 

 右手で背負ってた大鎌(銃形態)を、ガンダムF91のヴェスバーみたいに構えて容赦なく麻痺弾を撃ち込む。実は色々撃てるんだよ、この大鎌。原動力は魔法だけど。

 

「あ〜……うん、とりあえず血は止めるとして……後どうしよう?」

「いや、どうしようじゃないでしょイオリさん」

 

 一応斬られちゃった人に出血が止まるくらいの回復魔法をかけていると、後ろから声がかけられた。

 

「誰!?」

「私だ」

「お前だったのか」

「暇を持て余した」

「神々の」

「遊び」

「「いえーい!!」」

「何やってるんですか、2人共」

 

 リュートさんとハイタッチして、レーナさんに突っ込みを入れられる。そんなに経ってない筈だけど随分と懐かしく感じる……じゃなくて! 

 

「それにしてもリュートさん、よく私の居場所が分かったね!」

「イオリさんの事だから、どうせトラブルに巻き込まれてるだろうと思って来てみたら、案の定コレだよ」

「何それヒドイ」

 

 ほっぺを膨らませてリュートさんに抗議する。ポカポカパンチじゃリュートさんが喜ぶだけだしどうしよう? 弾幕でも張る? なんてことを考えていると、レーナさんが話しかけてきた。

 

「とりあえず拘束しておいたけど、この人達はどうするのイオリちゃん?」

 

 振り向くと私を襲ってきた男3人組は《バインド》で拘束されていた。 仕事、早すぎませんか? 

 

「とりあえずギルドに連れていくかな。私みたいなか弱い女の子を襲ってきたんだし」

「イオリさんが、か弱い……?」

「リュートさん、なんで疑問符がつくの!?」

 

 身長は未だに123cmしかないロリっ娘だし、手も足もちょっと力を込めたら折れそうな細さなんだよ? これをか弱いと言わず何という。

 

「か弱くは……ないんじゃないかなぁ?」

「レーナさんまで! うっ……ひどいよぉ……」

 

 いいもん、どうせ私はか弱くなんてないもん! 

 

「あんた達のせいで! せいでぇ!」

「イオリさん蹴るのやめてあげて! 変な音が、その人から変な音が鳴ってるから! さっきの言葉は撤回するからぁ!」




男A(理不尽だ……)バキッ!ゴキッ!メキャァ

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