がっこうぐらし!The world in confusion   作:ウィングゼロ

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chapter44

拠点から飛び立って数分、巡ヶ丘上空では俺は空戦部隊を視認した。

 

「いた…」

 

俺は空戦部隊の視認すると加速して空戦部隊の中を通り抜けるのようにまず一人局員を切り裂く。

 

「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

腹を切り裂かれた激痛の断末魔を上げながら落下していく局員仲間の局員誰もが唖然としているなか俺は残り7人の局員を見据える。

 

「ユ、ユウヤ・ツキミヤ!?なぜ貴様が生きている!?」

 

局員の一人に驚くなか俺はなんにも動揺せずに次の標的を目掛けて接近しまた一人落とした。

 

「貴様ぁ!俺達管理局に楯突くつもりか!」

 

「ああ、その通りさ、俺はお前らの正義をを正義とは認めない…俺は俺の信念で動いている」

 

「信念で動くだと…そのような馬鹿馬鹿しい理由で俺達に楯突くとは殺ってしまえ!」

 

そういって支給のデバイスの魔力弾や砲撃等が俺目掛けて放たれるなかその中を余裕で掻い潜っていく。

 

そんな中で魔力弾が上空で弾かれたような現象が起こる。

「まさか、結界か?」

 

なるほど…この巡ヶ丘全体に結界が貼っていたのか

 

「なら結界もいずれは破壊しないとな!ファイア!」

 

俺はファイアを放ち局員一人がファイアによって燃えて火だるまになりそのまま断末魔と共に落下していく。

 

「くそぉ!!三人も!この人殺しやろう!」

 

「その言葉そっくり返してやる!サンダー!」

 

広範囲にサンダーを放ち威力は下がるが体を麻痺させることは出来てそれにとらわれた3人を一撃で倒した。

 

「う、うわあぁぁぁぁぁっ!!」

 

次々と殺られていく現状に錯乱した局員は砲撃を放ち、俺は避ける気もなく上段の構えをとる。

 

「ライトォ…ブリンガァァッ!!」

 

 

渾身の斬撃…斬撃は砲撃を飲み込みそのまま局員を飲み込んだ。

 

「貴様ぁ!!」

 

最後の一人が怒り狂う顔で俺に接近しデバイスを怒り任せで振るう、だが余りにも素人の太刀筋で弾き飛ばしたあと腹に突きを食らわせた。

 

「がはぁ…!?」

 

「子供達を手にかけようとした罪だ…地獄で懺悔しな」

 

《おい何があった!?報告しろ!おい!報告しろと言っている!のろまが!!》

 

「っ!?」

 

俺の耳に串刺しにしている局員の胸元から誰かの声が聞こえてきてその声は俺にとって聞き覚えのある声であった。

 

俺は死骸から通信機をとってアークを引き抜くと死骸は自由落下していき付いた血を払うと通信機を使って相手と話した。

 

「久しぶりですね…ムラキス提督」

 

《なっ!?その声は…ユウヤ・ツキミヤ!?なぜ貴様が生きている!?》

 

「そんなことはどうでもいい、お前、今回の一件に関わってるんだな?」

 

「貴様ぁ!!上官に向かってなんという口の聞き方だ!」

 

ムラキス提督…こいつが俺の武装隊の提督だった男であの国の秘宝回収任務の最高責任者であった人物だ。

 

しかも今回のことでもトップとは…こいつとはここで因縁をはらすいいきかいだ

 

「もう俺は局員じゃない、それじゃあな、首を洗って待ってろよ」

 

そう言い残してから通信機を叩ききり俺は拠点へと戻っていく。

 

空から拠点へと飛び降りると近くにいた圭がこちらに近寄ってくる。

「先輩大丈夫ですか」

 

圭の表情は心配している顔をしており、俺のバリアジャケットには返り血が付いていたりする。

 

「大丈夫だよ…別に攻撃を一度も食らったわけじゃないしさ」

 

「…そうじゃないです、私が心配なのは先輩がまた人を…」

 

…圭が言いたいことは精神的な問題のようだ。

 

「大丈夫だといったら嘘になる…俺はあのとき子供達を手にかけようとしたことで逆上して…警告もなしに命…奪った」

 

俺の脳裏には先程の怒り振るう俺の光景が浮かび上がる。

 

「俺の力は奪うためじゃないはずなのに…」

 

俺はこの力で何人もの命奪った…

 

俺が自分自身の信念を突き通す中奪う命はもっと多くなるだろう…

こんな苦悩していたら信念を突き通すなんて到底不可能だ…

 

だが怒り任せで戦ってはいけない…そう心に決めた。

 

「地上の魔導士部隊は自衛隊が全滅させたって、奇襲みたいだったらしいけど先輩が気づいたお陰て被害はなにもなかったみたいです」

 

「そうか…」

 

報告を聞いて笑みをこぼす。

 

誰も死んでない…その事で少しほっとした。

 

「月宮雄也くんだね?硲少佐が応援室でお待ちしております、至急来てほしいとのこと」

 

「…硲さんが?…さっきの一件についてか」

 

俺は自ら硲さんの呼び出し理由を推理すると直ぐに返事を返す。

 

「それじゃあ直ぐに向かいます」

 

そういうと自衛隊員は何処かへといき、武装を解除すると俺は応援室がある校舎へと歩いていく。

「あっ!私もいく!」

 

「雑談しにいくわけじゃないんだぞ」

 

「そんなぐらいわかってます!」

 

どうかんがえても離れそうにないので連れていくことにして俺達は応援室にの前にやって来た。

 

「失礼します!雄也です!」

 

「雄也くんから入りたまえ」

 

硲さんに言われて入室し硲さんの前に立つ。

 

「…彼女は」

 

「圭は、俺のパートナーです、彼も同行したいと申しましたので独断ですが連れてきました」

 

圭をつれてきた経緯を簡単にはなし、呼び出された本題にはいる。

 

「まずはありがとう、雄也くんが警告をしてくれたお陰でこちらは被害が出ずにすんだ…」

 

「いえ、それでもあっちから攻撃されるまでわからなかったのは事実ですし」

 

「それと…すまない、我々の力不足で君をまた…人を手に…」

 

硲さんは既に察しているのかその顔から本当に悔やんでいる表情がわかった。

 

「硲さんが気に病むことじゃないです…ああしたのは紛れもなく俺ですから…それであの一戦でわかったことがあるんです」

 

そういって俺は硲さんに話した、敵の司令官のことを

 

「そうか、敵は雄也くんの元上官か」

 

「はい、小細工が効かないと今回のことで判断したでしょう、次にとる行動は恐らく物量作戦…大部隊による殲滅です」

 

「なるほど、確かに今までにも此処に管理局はちょっかいをかけていたのは事実だ…奴等からしたら此処にいる4000人以上の人民は目障りでしかないようだ…だが此処には君がいる…慎重に行動するとは思わないのか?」

 

硲さんの考えも一理ある…けど俺が知るあいつの性格からしてそれは否定できる。

 

「あの提督は管理外の人間のことを野蛮人と見下しています、だから俺一人で何ができると…軽視している確率が高い…逆にそこをつけば…」

 

「返り討ちにすることができる上に最悪、壊滅させることもできる…そういうことか?」

 

「はい、もしかしたら次の一戦で雌雄を決することになると俺は思います」

 

つまり次の攻撃は負けられないということだ。

 

「開戦は恐らく明日の午前中…直ぐにでも準備を整えた方がいいと思います」

 

「そう思っていた、既に準備を取り掛かっているよ…」

手が早いと少し硲さんのことを感心する。

 

「それじゃあ俺は子供達のところにいってきます、あのとき砲撃に当たりそうになっていたんだ…少しでも接して安心させないと行けませんし」

 

「そうか、すまないな」

 

「自分でやりたいからやってますから、それと調理室とその中にある食料、もしかしたら使うかもしれないので、事前に行っておきますね」

 

「わかった、それじゃあすまないが頼むよ雄也くん」

 

そういうと俺達は応援室から退室した。

応援室から出てから子供達の所に行く前に俺は調理室にやって来た。

 

「雄也先輩何をするつもりなんですか?」

 

一緒に付いてきた圭はなぜ此処に来たのか疑問に思いそう俺に訪ねた。

 

「何少しな…えっと、蜜柑に白桃…パイナップルのかんづめ…こんだけあれば充分か後は…あれがあれば…あったあった、牛乳があればよかったんだけど…こればかり仕方ない」

 

「えっと、何か作るんですか?」

 

「まあな、それじゃあぱっぱと作りますか」

 

 

 

数時間後

 

既に夕方になり避難所中が攻撃に備えてバタバタと自衛隊が動くなか体育館の一ヶ所に子供達が集まっているのが見えて俺はあるものを持ちながら彼らのところへ足を運ぶ。

 

そして近づいてわかったことだがみんな顔が暗い…襲撃を受けたのだ…困惑して恐怖しているに違いない。

 

近づいてその集団の中にいたるーちゃんが俺に気がつく。

 

「ゆーにい!」

 

そう叫びながら俺のもとに駆け寄り抱きついてくる、そして体が触れていることでるーちゃんが震えているのが清明にわかった。

 

るーちゃんに連鎖して他の子供達も集まってくる。

 

「先生、怖いよ」

 

「先生…怖い人たちまた来るの?」

 

「先生、私達…死んじゃうの?」

 

混み上がる恐怖を俺に話しかけてくる子供達…俺はそんな子供達に優しく頭に手を置いて撫でた。

 

「安心しろ、悪い奴等はお兄さんが倒して見せるから…」

 

そう慰めるように優しく接する。

 

「それと、みんなにお兄さんの自作のおやつを作ったんだ」

 

そういって俺は持ってきたものを差し出す。

 

「これ?寒天?」

 

るーちゃんがそう口を溢す。

 

俺が作ったのは寒天、うんよく寒天があったためにフルーツをいれてデザートを作った。

 

因みに寒天を液状にするときの火はファイアで冷やすときはブリザドを使ったのは余談である。

 

「どうかな?牛乳とかあればもっと美味しくできたんだけど」

 

そして子供達は恐る恐る、寒天を口にして俺は感想を聞いてみる。

 

「おいしい」

 

るーちゃんが俺のデザートをおいしいと笑顔でいって俺もほっとした

 

そして数分経つと子供達から笑顔が溢れていた。

 

「みんな、嬉しそうだね」

 

「ああ、絶対にこの笑顔を守らないといけない」

 

今はこの避難所にいるみんなのためにも俺の力を使う、そう決めた。

 

そして翌日の午前8時半…この拠点から数キロ離れたところに管理局の部隊が展開された。

 


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