何故俺は鈍感と言われるのか解らない   作:元気

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やられます。はい。

一部ヤバい場面があるので見たくなーい!

という人は、バックお願いします。

全然構わねー!!早くみせろっ!!

って人は、どうぞ読んでみてください。(その人によってはあまりヤバくないと思う。)

ではどうぞ!!


鈍感がやられるの巻き

「おいおいおいおい、ねぇーちゃんよ、俺らと遊ばね?」

「い、いえ、結構です………。」

「そう言わずに、俺達結構ヤり込んでるからさ~、普通のやつらよりは上手いぜ?」

「ヒッヒッヒ、見てみろよコイツ、いい女じゃねーかよ!あー!!!ヤりてー!」

 

 道の真ん中だと言うのにも関わらず、下ネタを連呼する馬鹿たちが、可愛いと言うより、はるかに美しいと言える女性にナンパをしていた。おい、そこらじゅうにまだ純粋な子供たちが居るだろ、そんなんじゃ子供たちが大人の世界という危ない階段を登ってしまうじゃないか。そうなったときにどう責任をとるつもりだよ、バーカ!ほら、子供たちをみてみろ、まだなにも知らない純粋な目でチラチラと見ているだろ!気づけよバーカバーカ!!

 

 そちらに向かって心の叫びを吐きまくった。ふぅ~、スッキリした。俺は満足したような顔で見ていたらなんと、ナンパされている女の人と目があった。すると突然、俺の方に走ってきたではないか。理解することが出来なかった俺はポカーンとした表情で硬直する。えっ、ちょっ…嫌な予感しかしないんだけど。

 

「ダーリン♪遅かったわね?さっさと帰ろ?」

 

 はい。来ましたー。俺死にましたー。嫌な予感は当たりましたー。

 

 とても美しい女性が俺の腕に体を密着させながら、演技とは思えないほどの魅力っぷりを男たちの前で振る舞う。そして、背中まである髪の毛をふわりと束にして、右肩にかけることで大人っぽさを演出しているその人は、近くから見ても、遠くから見ても、とても綺麗だった。

 

 そんな彼女に目を奪われていた俺は男たちの声にすこしばかり反応が遅れてしまった。

 

「おいおいおいおい、あり得ねーだろこんな弱そうなやつ。」

「兄貴の方が断然強いだろ(笑)。なぁ、そんなやつ置いといて、こっちこよーぜ?」

 

 なんだこの人たち、会ったばかりの人に失礼だろ。少々カチンと来た俺はギロッと男たち3人を睨み付ける。言いたい放題言うと、ろくなことが起きねーの知らないのかな?……ったっく、はらただしい奴らだ。

 

 俺のことは完全にスルーすると、さっき俺のところに来た女性の腕を引っ張る。

 

「嫌っ!!放して!!!」

 

 そう言っているのにも関わらず、ニヤニヤしたら顔で引っ張り続ける男に、とうとう堪忍袋の緒が切れた。

 

「スミマセンね。俺の可愛い過ぎる彼女が迷惑かけて。でも調子に乗るとどうなるか知らねーよ?」

 

 1人の男に近づき、腕を掴んで女性を解放させる。その時に、女性は俺の背中に隠れるようにして逃げた。

 

「調子のってんのはお前の方だ……ろ…、う、動かねぇ!?」

「どの口がそんなこと言ってんだ?」

 

 笑顔でそう言ってやると、男たちは俺の笑顔に恐怖し、瞬く間に逃げてしまった。臆病だな、だったら初めからナンパすんな。俺は後ろを振り返り女性が安全かどうか確認する。

 

「大丈夫でしたか?」

「あっ、ハイ!全然大丈夫です?」

「何で疑問系なの(笑)」

 

 何故か疑問系だったことにクスリと笑ってしまった。大人みたいな雰囲気なのにこんな面白いしことがあるとは思わなかったな。見かけで人は判断しないってのはこのことだな。そう、改めて思うのだった。

 

「じゃあ、俺はこれで帰るんで、またナンパされないように気をつけてください。それでは。」

 

 笑顔でそういい残して、綺麗に姿を消す予定だった。だがしかし、それだけでは終わらなかった。終わらなかった。と言うよりも、『終われなかった。』と言った方が正しい気がする。

 

「あの、またナンパをされるかもしれないので、その……家までついてきてもらっても良いですか?」

 

 俺よりも背がとても小さいその女性は上目ずかい、断れるわけないだろ。今日は何回これされたらすむのだろうか。内心そう思いながらOKと出す。

 

「勿論ですよ。」

「本当ですか!?わーい、やったぁー!」

 

 パァと明るくなった笑顔に目を奪われながらも歩き出す。ヤバイって、今まであったことのないタイプの人なんだけど…全然掴めない………………。

 

 見た目はとても小さくて身長は152位、まだよっシーよりは上だけど(笑)。でもそのわりにはスタイルは抜群。なんか色々な要素が入ってて怖いんだけど。もしかしたら性格が意外とヤバかったりしてね。

 

 それはないなー、と祈ってみた。

 

「そう言えば名前、言ってませんでしたね。わたしは野中 美帆(のなか みほ)貴方は?」

「塚崎真守。中学2年生です。」

「えっ!?わたしと同じだよー!!」

 

 意外だ。てっきり俺は高校2年生位かと思ったけど意外だ。同じ学年かー。仲良くなれるといいな。そんな俺はそのあとの言葉に心から驚いた。

 

「友未学園(ゆみがくえん)の高校2年生です!」

「………えっ?」

 

 美帆さん、まさかの天然。同じ学年と思わせておいての、高校2年生というフェイント。ホント掴めないなこの人は…………………。ある意味尊敬できる……。

 

「ねぇ、せっかくだし、わたしの家に入りなよ。お礼だけじゃ少しあれだし。」

「いいですよ、そこまでしなくても。美帆さんに迷惑です。」

 

 なんなんだこの人はっ!?甘え方が異常に上手い!何!?俺怖いんだけど!?俺のこと食べちゃいそうで怖いんだけどっ!?

 

 でもな、俺は今日疲れているんだ。残念ながら理性が勝っている。ごめんな美帆さん。あきらめt

 

「仕方ないなー。キス、しちゃうよ?」

「入らせていただきます!」

 

 今日初めてあった人なのにそんなこと言うか普通……くそっ、何て日だよ!!!精神的に疲れてんだよ俺はっぁ!!!

 

 泣きたい気持ちを抑えて美帆さんの家に入らせていただくことにする。じ、女子高生の部屋。とても綺麗。しかも……いい臭い…。

 

 俺が美帆さんの部屋を拝借していると、いつの間にかパジャマに着替えた美帆さんが、リビングルームに俺を案内してくれた。

 

「わたし一人暮らししてるんだ。その時にお母さんとお父さんがこの家をプレゼントしてくれたんだよー。」

 

 そういいながらすぐさま料理を作り始める美帆さん。それよりも俺はあることに凄くツッコミを入れたくて仕方なかった。それは……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普通子供に家をプレゼントするかっ!!?どんだけ金もってんだよ!!!?

 

 綺麗な上に天然で、さらに一人暮らしで料理もできる。ましてや親は金持ちという完璧すぎる人間に今日俺は出会ってしまった。何て人だ。俺の金持ちの印象は何でもメイドや執事に任せる人ばかりを想像していてたが。例外がここに居たな。

 顔もいいし、きっとモテまくるんだろうな。あっ、そうだ、母さんに連絡しないと。

 

 携帯を取り出して母さん宛にメールを打つ。打ち終って、中身を確認してから送信ボタンを押した。よし、これでいいな。

 

 それから3分後、返信が帰ってきた。

 

【真守もついに……】

 

 題名から嫌な香りがプンプンするのを抑えて、静かに内容をみてみると。

 

 

 

 真守。とうとういい娘が見つかったのね。今度紹介してね?母さん、首を長くして待ってるから。

 

 追伸

  今度家に呼んで。家族を紹介してあげるから。はやく孫の顔を見たいわね(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何いってんだこの人は。とうとう頭おかしくなったのか?今度病院につれていかないと。

 

 メールを見終わった俺は、何もみなかった。ってことにして携帯を閉じた。それと同時に美帆さんの料理が運ばれてきた。ホカホカのできたてスパゲッティは、とても美味しそうに見える。赤い色のスパゲッティの上に乗っている青のりがとても綺麗で上品だ。ゴクリと喉をならしてスパゲッティを見る。はやく食べたい!そんな思いが頭一杯に広がった。

 

「さぁ、食べよう?」

「は、ハイ!それでは……いただきます。」

 

 フォークでクルクルまわしてスパゲッティを食べた。口一杯に広がるスパゲッティの味は、多分一生忘れないだろう。それほど美味かったのだ。

 

「ご馳走さまでした!」

「お粗末様です。」

 

 僅か2分で全てを完食してしまった。これは後でレシピを教えて貰わないと。料理の先生が出来たな。

 

「レシピなら後で教えようか?」

「ほ、ホントですか!?ありがとうございます!!」

 

 ニッコリと笑う美帆さんの笑顔はどこか大人びていて、高校生と思えないほどの綺麗さが、彼女にはあった。俺この人に会ってから綺麗という単語しか使ってないのは気のせいなのか?それほどまでに美しかったのだ。美帆さんは。

 

「ふふふ。まもるくんって、とっても可愛いよね?」

「そ、そうですか?」

「うん♪わたし、まもるくんのことが好きになっちゃいそうだよ?」

「え?」

 

 美帆さんは立ち上がって、俺の後ろにまわりいきなり抱きしめた。俺は思考回路が停止して、現在どんな状況になっているのか理解するのに時間がかかった。

 

「みっ!?美帆さん!!?」

 

 俺が動こうとすると大きい胸が俺の両頬に当たってとにかくヤバい!マジで喰われる!!

 

 暴れて抵抗するも、抵抗すればするほど胸に当たってしまうので大人しくするしかない。それを待っていたかのように美帆さんは俺の唇に指を当てた。

 

「まもるくん、わたしね、よくヘンタイって言われるんだ。フフッ、どうかな?思春期の男の子には過激すぎる?」

「ちょっ…やりすぎですよ美帆さん。離してください……。」

「どーしよっかなー?」

 

 俺を抱きしめる腕が少し緩んで少し安心する。俺は、束縛から逃げるようにして立ち上がり、美帆さんが変なことをする前に、美帆さんに詰め寄る。

 

「美帆さん?俺のことはからかうのもほどほどにしてくださいよ?」

「そのわりには耳まで真っ赤にしててよね?」

「俺だって男です。男をなめないでくださいよ?」

 

 必殺、【壁にどーん。】女の子が嬉しがるというヤツだ。これだったら美帆さんも手を出すことは出来ないな。完全に俺の勝利だ、そのときはそう思っていた。

 

「わかりました?」

「まもるくん……うぅ、ゴメン。……」

 

 しゅんと顔を俯かせて悲しそうな表情をとる美帆さん。なんか凄く演技っぽい。怪しすぎる。

 

「なーんてね♪」

 

 美帆さんは俺の肩を押して逆に俺を壁に押し付けて壁どーん。をする。

 

「うぇ!?」

 

 その時の美帆さんはとても綺麗でそして、とても悪魔のように見えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




逆壁ドン(笑)

勇気を出した真守くん、ドンマイ(笑)

この人の絡みが終わったら、一旦キャラを整理しようとおもいます。

感想&指摘よろしくお願いします!

杏さんの件もどうぞよろしくお願いします!

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