俺には、前世の記憶がある。所為転生者と言う奴だ。
そう転生したならそれはそれでラッキーだ。
だが、転生した先が悪魔だ。
何を言ってるか解らないと思うが、悪魔なのだ。
今世での俺の名は、『ライザー•フェニックス』と言うらしい。
そう、あの『フェニックス』さんなのだ。不死鳥や火の鳥と言われ、某デコ傷メガネをバジリスクの毒から助けた、ファンタジー世界では、重要ポジションのあのフェニックスさんなのだ。
そして、悪魔でありフェニックスというので思い当たるのは、ソロモン王が使役したとされる72柱の悪魔だろう。
ふむ、まあいい悪魔ならもしかしたら勇者が乗り込んで来るかもしれない。
だから、それなりに強くなろう。できれば幹部クラスになれるくらいに。
だって、俺不死鳥だし、純血悪魔だし、貴族だし、絶対戦いの才能あるって!!大丈夫お前は強くなるって!!
ふふ、そうと決まれば特訓あるのみ。よし!!やるぜー!!
え?ソロモンのくだりはなんだったんだって?そんなの、「俺博識だぜ、すごいだろ?(ドヤ」ってやりたいからにきまってるじゃないか。
決意してから約3年・・・え?なんで3年だって?だって俺が記憶を思い出したのは2歳のある日だったし、修行するなら、もう少し体ができてからでいいやと思ったし。
まぁそれは置いといて親父に「俺、強くなりたいから、修行できる場所ない?」って聞いたらフェニックス領にある山と別荘をくれた。
「使っていいよ」ではなく、「やる」だよ。目が完全に子供におもちゃをあげる親の目だったよ。いや、子供いたこないから解ら無いけど。
でもね、あの山にある別荘、完全に火曜サ○ライズとかで出てる豪邸並の広さだよ。馬鹿だろ。
いや、まぁ多分俺よりも大分賢いとは思うよ。ただ、やはり大金持ち、前世が一般人な俺とは圧倒的に金銭感覚が違うんだろう。
まぁもらったものは仕方が無い。有意義に使わしてもらおうではないか。
よし、まずは魔力を高める修行から始めよう。
えーとなんだっけ、魔力を限界まで放出したら、回復した時には魔力が底上げされるとかなんかで読んだような。
まぁ、物は試しだ。行ってみよう。
「はああぁぁぁぁぁぁあーーーー!!」
もっとだもっと行けるはずだーーーー!!
「はああぁぁぁぁぁぁあーーーー!!」
だが、ここで皆さん気づいて欲しい。
フェニックスとは一体なんの悪魔だったのかを。
不死鳥、火の鳥。「火」の鳥なのだ。
俺が魔力を放出仕切り目を開けると
大☆参☆事
なんとか木々が燃えてるではないか。
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
早くなんとかしないと、親父からもらった山が1日でなくなってしまう。
「誰かーー!!誰かーー!!消防車ーー!!」
だが、虚しいかな。ここは人里離れた山の中助けなんか来るはずがない。
万策尽きた。ダメだーもうおしまいだー。
俺が絶望していると、突如巨大な竜巻が起こったではないか!!
神は・・・いや俺悪魔だから違うな。神は神でも魔神だな。魔神様は俺を見捨てなかった。
あまりの嬉しさに、小躍りしながら空を見るとそこには、顔は笑っているのに、目は笑っていないルヴァル兄さんがいるではないか。
あ、これ説教不可避だわ
兄貴曰く、魔力を放出際、炎になるのは俺が無意識に炎を連想してるせいだとか。
だから、魔力を放出する時は、転移魔法陣に魔力を流し込んだ時のように余計なもなどは考えず放出すればいいそうだ。
よし、明日から早速それを試そう。今日は魔力全部放出しきってしんどいし。別荘でごろごろして過ごそう。うん、それがいい。
兄貴に別れを告げて別荘に向かおうとしたら、肩を掴まれた。
なんだよと聞いたら
「俺は父上に頼まれて、少しの間お前の師匠をすることになった。よって今から夕刻まで筋トレや格闘訓練をする。まぁ普通だったら魔力放出による魔力の底上げは一日の最後だが、明日からでいいだろう。では、15分たったら腹筋、背筋、腕立て100回三セットだ。わかったな?」
え?マジで?
どうしよう、俺幹部になる前に死んじゃうのかな?
拝読、感謝感激です