ダンジョンに裸で潜るのは間違っているだろうか   作:白桜 いろは

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第十閃 黒の足音

 ()は顔が青ざめていくのを感じていた。

 ――トスッ。

 

「……あ?」

 

 そんな間抜けな声を上げた仲間の首が、また一つ地面に落下する。つい一瞬前まで自身の隣で大槌を構えていた獣人の、首を失った体がその場で静かに崩れ落ちる。

 噴水のように湧き出る彼の血液がゆっくりと足場を塗らしていき、足を動かす度に嫌な音が靴底から響く。

 

「な、なんなんだよぉっ!?俺達が一体何をしたってんだよぅ!?」

 

 喉の奥から絞り出したその声に応える者はいなかった。彼の絶叫はただ虚しく、十二層の霞の中に消えていくだけであった。

 ふと――パキッ。背後から、地面の枝が踏み砕かれる音が聞こえた。

 緊張感の余り勢いよくそちらへ振り向くが、そこには誰の姿も認めることは出来ない。相も変わらず薄い靄が大気を漂っている。

 刹那。

 

「ひぃっ!」

 

 また、何者かが歩いたような音が後ろから響く。

 なんとなく嫌な予感が頭を過ぎり、振り向くと同時に剣を振るう。

 ギィン、と自身の剣と何かが交差した。音の感触は、金属質のもののように思われる。とすればその正体は恐らく、今自分たちが対峙している者の武器に違いない。

 腕に力を込めながら、一刀の下に仲間を切り伏せてきたその正体を見ようと目を懲らす。

 薄暗いダンジョンの中で薄く輝くそれは……。

 

(カタナ)……?」

 

 東方産の、斬ることに特化した曲刀の一種。その刀身は黒一色に染まっており、光を吸い込むような暗さが覗いている。

 そしてその刃には、仲間の鮮血がぬらりと輝いていた。

 その妖しい雰囲気に一瞬飲まれた男の意識は、次の瞬間には闇に消えていた。

 

 ■

 

 上半身は白のワイシャツを着て、下は黒のズボンを茶色のベルトで締めている。両手には何も持っておらず、腰には剣を差していない。そんな、普段からは全く考えられないような一般人の服装を纏った状態で、今日の俺はギルドに来ていた。

 そもそもはと言えば、全ての原因は先日の失態に遡る。

 攻略階層を勝手に下げていたなんて理由で散々に雷をおとしてくれた俺の専属アドバイザー、アンナ。彼女は最終的にこちらの十層探索を認めたものの、その代わりとして俺に“無理をしない”ことを確約させた。

 それは当然のことだろう。アドバイザーとしては冒険者を死なせるために迷宮に送って居るわけではないのだし、死んできて下さいねと笑って送り出すことが仕事ではないのだから。

 ――しかしこれもまた当然のことながら、俺はそんな口約束を守るほど出来た人間では無い。

 彼女の許可を受けるまでもなく、数日前から既に俺は十一階層へと降りているのである。もちろんそれがバレた暁にはまたもやこっぴどく叱られ、下手をすれば長期間の探索禁止を言い渡されることもあり得るだろう。

 それが嫌ならキチンと話に従っておけばいいだけの話なのだが、それだけはどうも受け付けることが出来ない。

 よって、無茶を続けていることが極力表に出ず、間違っても言いつけを破ったりはしていないと思われるように外見を整えた結果、この姿に落ち着いたというわけだ。

 

「ともかく、久しぶりだなアンナさんよ」

「えぇ、そうねカタナ君。その姿を見る限り、言いつけを守ってくれているようで何よりだわ」

 

……とりあえずは誤魔化せているようだと、内心でホッと息をつく。

 それを悟られないようにしながら、俺は笑って彼女の言葉を流す。

 

「まあな。また雷を落とされるのも面倒だし」

「せめて命の大切さの方を理由にして貰いたいのだけれど……、まぁ、大人しくしてくれるのならなんだって良いわ」

「酷い言い分だなオイ。俺は獣か何かか」

「そっちの方がまだ躾けやすいでしょうね」

 

 早速毒を吐く彼女に俺の顔が少しばかり引き攣るが、確かに間違っていないので言い返せない。

 

「で、それはそれとして、カタナ君。先日の話から、君には十階層まで攻略許可を出しているのだけれど実際の所はどうなのかしら?何か問題はあった?」

「ああ……そうだなぁ。問題ねぇ、有ることには有るかな」

「へぇ、いくら期待の新人である君でもやっぱり予想と違ってたりしたのかな?」

「そうだな。一応そこまで潜ってみたんだが、全然だった」

 

 向こうの言葉を肯定すると、何故か彼女はニヤニヤと笑い始める。……今の話の何処かに面白いところでもあったのだろうか。

 まあ感性も人によって違うというし、どこかが彼女のツボにはまったのだろう。

 しかし、わざわざ触れる必要もなさそうだし、放っておくか。

 

「ということはつまり、君の自己把握能力が足りてなかったって事で良いのね?」

「……は?なんでそうなるんだ?」

 

 素直に首を傾げる俺。それを見て、何故か彼女も同じように首を傾げる。

 

「え、だって予想と違ってたってことはつまり、十階層で散々苦戦してきたってことでしょ?でもそこって君が言い出して、どうせ死にかけるから止めなさいっていっても聞かないから妥協した階層なんだから、だったらつまり分不相応な階層に潜ろうとしたって事で、つまり自身を過剰評価してたってことになるじゃない」

「別に、苦戦したなんていった覚えは無いんだが」

「どこがよ?」

 

 そこで何故か彼女は戸惑いの表情を浮かべる。

 

「さっき、潜ったけど全然ダメだったって言ったでしょう?」

「……いや別に、ダメとは言ってないだろ。ただ、案外普通で拍子抜けだったって言ったつもりなんだけどな」

「問題あるのって聞いたら、あるって言ったじゃない」

「意外と大したことはなかったから、これなら十二階層まで許可を貰っておけばおかったなぁと思っただけだ。攻略が難しいとかきついとかそんな弱音を言った記憶はないぜ?」

 

 大したことはなかったとは言っても、潜る度に死にかけて帰っているのは変わっていないのだが。

 それでも俺に取っては普段通りなのだし、言ったらまた余計な事になるので黙っておく。

 

「……カタナ君の事だし、心配するだけ無駄だったってことなのかしら」

「よく分からんが、納得してくれたならそれで良いんだけど」

「納得なんか出来るわけ無いでしょ。これはもう救いようのない馬鹿だと思っただけよ」

「オイ」

「自覚無いの?」

「ない」

 

 そう言い切った俺に彼女はまた溜息をつく。なんかもう見慣れてきたな、この姿。

 

「……まあいいわ。とりあえず本人が問題無いって言ってるならそれで良いとして、怪我してる様子もないみたいだし、今日はもうこれで良いわ。午後からはダンジョンに行くなりなんなり、好きにして良いわよ」

 

 何かしら手元の書類にチェックしてから、彼女はゆっくりと立ち上がる。

 

「んなら早速ダンジョンに潜るとしましょうかね。……その前に昼飯、だな」

 

 そろそろウチの主神様も昼飯を作っている頃だろう。少しでも節約するためにホームに戻って、そっちで食べて行くとしよう。

 

「あ、そう言えば」

 

 と、不意に彼女が足を止めてこちらに振り返る。

 

「カタナ君、十二層の噂って知ってる?」

「噂?」

 

 聞いた事のないその話に首を捻る俺に、彼女はしまったという顔をした。

 

「そ、そう。知らないんだったらそれでいいわ、じゃあまた一週間後に――」

「ちょっと待った」

 

 慌てて出て行こうとするその肩を掴み、無理矢理部屋の中に引き戻す。

 

「何も逃げることはないだろうが。詳しく話せよオイ」

「いや別にカタナ君には直接関係のない話だし、聞いたってどうしようもないから……」

「専属アドバイザーが冒険者に、ダンジョンについて隠し事ねぇ?散々十階層の探索でキレたアンナさんともあろう者がそんなことをするなんて、まさか、有り得ないよなぁ?」

「……あ、あはは」

「笑って誤魔化すくらいなら他の受付嬢に聞いて回るぞ。そっちの名前もついでに言いふらしてくるからな」

 

 そう言って今度はこっちが出て行こうとすると、彼女は諦めたように小さく頷いた。

 全く、最初からそうやって話してくれれば良いものを。

 

「ホントに大した話じゃないんだけどね……ここ最近、十二層に出る(・・)らしいのよ」

「出る?幽霊(アストラル)系かなにかか?」

「いいえ。というか十二層にそんなのは居ないし、そもそも正体も分かってないのよね。もっぱら巷じゃ斬り裂き魔(ザ・リッパー)って言われてるわ」

「……斬り裂き魔(ザ・リッパー)?なんだそれ?」

「実は今月に入ってパーティー二つが十二層で壊滅しちゃったの」

「はぁ?それくらいダンジョンじゃよくある事だろ?大したことじゃねぇな」

 

 残酷なようだが、ダンジョンで人が死ぬことは日常だ。遠征と称して奥に潜った大規模パーティーが二度と戻ってくることはありませんでした、なんて話はオラリオに来てそろそろ二ヶ月になる俺の耳にもタコができるほど入って来る。

 

「まぁね。で、噂はそれに付随するものなんだけど、彼ら全員の死体がちょっと不思議なことになってたらしくてね」

「へぇ、全員バラバラ死体になってパズルみたいに組み直されてたとか?」

「君のその摩訶不思議な思考回路こそ一回組み直すべきだと思うよ。というかそんな猟奇的なのじゃないし。もっと単純なものよ――()が落とされてたらしいのよ。それも全員」

「ほぅ。それはまた不思議な話だな」

 

 ダンジョンの中には様々なモンスターが生息しており、またその種類だけ攻撃方法も異なる。棍棒による力任せの打撃然り、爪による斬撃然り。また、もっと原始的に直接噛みついてくる奴なんてのも居る。

 そんな中で全員が全員死因が同じなんてのは有り得ない話ではないけれど、そう聞くものでもないのも事実。しかもモンスターが斬首しか殺し方を知らないなんて、全く持って信じがたい内容だ。

 

「でしょ?でも嘘かホントか定かじゃないし、実際はどこかの冒険者が酒のつまみに話に尾ひれを付けただけだったなんてオチもあり得るからね。所詮は噂、真に受けないで頭の片隅にでも入れておけば良いって程度の話よ」

「なるほどね……」

「ね、どうでもいい話だったでしょ?」

 

 笑う彼女に俺はそうだな、と頷いた。

 

「本当の話だったら早速潜るつもりだったんだが、噂じゃなぁ……」

 

 そんな面白いモンスターなら、一度剣を合わせて見たいものだと呟く。しかし噂でしかないのなら、骨折り損のくたびれ儲けなんて言葉もあるし、止めておいた方が懸命だろうか。

 

「そう考えるのは自由だけど、まだ十二層の攻略許可を出すつもりはないからね?」

 

 ――ちょっと待て。

 

「はぁ!?何でだよオイ!」

「何でって、当たり前でしょう?今の十層の許可だってかなり譲歩したんだから、少なくとも後一ヶ月はダメよ。落ち着いて、まずは今行ける階層の攻略に精を出しなさい。良いわね」

「な、オイちょっと待てよコラ!」

 

 すたすたと面談用の小部屋から歩いて出て行く彼女。その口から放たれた情報は、俺の頭から先ほどの噂話なんて簡単に吹き飛ばしてしまった。

 もう一度引き留めようとする俺の声を無視して、彼女は最後に背中越しにひらひらとこちらに手を振ってくる。

 

「それじゃ、ダンジョン攻略頑張ってねー」

 

 ……ま、黙って潜れば問題無いか。

 

 ■

 

 今日は攻略の合間の休息日なので、ギルドを出た俺は寄り道をすることもなくホームに戻っていた。

 真っ白のシャツを脱ぐと下は包帯だらけの体が広がっており、ホントの所は普段通り重傷である。昨日ダンジョンから戻った俺は負っていたのは脚部に貫通創二つ、額に擦過傷、胴体に裂傷三つと、おまけに突き指と全身に及ぶ多くの切り傷。

 翌日がアンナとの面談と言うこともあって顔の傷だけは使ったのは中級回復薬(ポーション)だったが、その下は重傷軽傷構わず低級回復薬(ポーション)に浸した布を当てるだけだった。お陰で未だに動かす度に激痛が走る。

 

「そんな体でも鍛練だけはやるのよね……」

「当たり前だろ」

 

 呆れた顔でこちらを見つめる主神の前で、俺は抜き身の剣で素振りを行っている。

 

「一日剣を手放せば、取り戻すのに三日かかるからな。多少痛いくらいでダラダラするくらいなら俺はオラリオ(ここ)に来なかったさ」

「それもそうね」

 

 ふさがりかけていた傷が開いて、汗に濡れた包帯にじんわりと赤が浮かんでくる。それに構わず今度は一旦剣を置き、逆立ちをしての腕立て伏せに入る。

 

「一、二、三、四……」

 

 うっすらと紅に染まった汗が顔に垂れてくる。それが目に入って非常に鬱陶しいが、今更だと思ってそのまま鍛錬を続けていく。

 あくまで感覚を鈍らせないことが目的なので、回数は精々百程度。明日に疲れを残すのももったいないからな。

 

「九十九、百っと」

 

 最後に指で跳躍し、突き指がほとんど回復したことを確認して立ち直す。

 近くに腰掛けてそれまでの様子を見ていた女神からタオルを受け取り、全身の汗を軽く拭き取る。

 これで運動は終わりだ。現在の時刻は大体二時過ぎくらいだから、およそ一時間弱やっていたことになる。

 

「ねぇカタナ君、今日はこれから暇かしら?」

 

 ふぅ、と一息ついているところで、彼女がそんなことを聞いてくる。

 

「一応剣の手入れをしようと思ってたんだが……まぁ、暇と言えば暇になるかな。別に手入れくらいなら夜にでも出来るし。なんだ、手伝いが必要なことでもあるのか?」

「そろそろお金も貯まってきたことだし、いくつか服を買い揃えたいって思ったのよ」

「服くらい一人で持てるだろ?」

 

 真顔でそんなことを言うと彼女は頬を膨らませ、ぶすっと俺の脇腹を突いた。激痛が走り、反射的に顔を顰める。

 

「馬鹿ねカタナ君。女の子の買い物は貴方が想像してるより、もっと大変なのよ?」

「だからって傷をつつくことはないだろ……。というか女の子と言えるような年齢じゃ無いだろアンタ」

 

 瞬間、世界が凍った。

 先ほどまでは春風のように柔らかかった彼女の表情が一転し、極氷の微笑が広がる。……拭き取ったはずの汗がダラダラと背を伝ってきて、同時に本能がウォーシャドウ尾相手にするとき以上の警鐘を鳴らし始める。

 

「――なにか、言ったかしら?」

 

 一見、先ほどと変わっていないような口調。しかし直感的に、コレが次に扱いを間違えたら限りなくヤバいことになるものだと悟る。

 

「いや何も言ってない」

「そう。私の聞き間違いだったかしら」

 

 すっ、と彼女の笑顔に暖かさが戻る。……心臓が止まるかと思った。

 

「そ、そうだろうな」

「そうね。そういうことにしておきましょうか」

「是非そうしてくれ。――それで、買い物ってどこへ行くんだ?」

 

 強引に話を戻さなければ命が危ない。そんな予感がして、俺は買い物の相談に話を戻した。

 

「あら、付き合ってくれるの?」

「あー、まぁ暇だしな、うん。手入れは夜にやることにするから構わないさ」

「ありがとうね、カタナ君。それじゃあ早速だけど中に戻って着替えましょうか」

「着替え?」

「そのままで何処に行くのかしら?」

「……ダンジョン?」

「残念だけどダンジョンの中に店はないわね」

 

 中に戻りた俺に彼女が押しつけるようにして手渡したのは、黒のシャツとパンツに銀の

ネクタイだった。

 ……なんでこんな整った服を着なきゃならないんだろうか。そもそも買った覚えすらない服がどうしてあるのか。というか、なんかこういうのって、合ってなかったら凄い恥ずかしいことになるんじゃないのか。

 そんな疑問が頭の中に渦巻く。また、どうやらそれらが顔に出ていたらしく、彼女が説明を付け加えてきた。

 

「私が買っておいたものよ。それに、心配しなくても大丈夫よ。カタナ君のサイズにピッタリ合わせてあるから」

 

 計測した覚えもないのに、いつの間にサイズなんて把握していたのだろうか。

 ヒクヒクと頬を引き攣らせる俺の様子を知って知らないでか、彼女は俺と服に交互に目をやってうんうんと頷いている。

 

「それに雰囲気もあってると思うわよ。カタナ君の綺麗な銀髪にもフィットすると思うわ」

「嫌な予感しかしないんだが……」

「大丈夫よ、美の女神(アフロディーテ)の見立てを信用しなさい」

 

 ……ぶっちゃけこんなのに金を使うくらいなら、他に使い道があると思うのだが。これを言ったらまた虎の尾を踏むことになりそうなので、黙っておくことにしよう。

 仕方無く包帯を取り替えてから受け取った服装に着替えるが、問題点が一つあることに気付く。

 

「悪いがネクタイの結び方なんぞ知らんのだが」

「あー、確かに普段は使わないものね。それじゃ、ちょっとこっちに着て頂戴」

 

 彼女に渡したネクタイはすぐさま俺の首元にまかれ、あっという間に整った形へと変化を遂げた。

 

「ええ、やっぱり私の見立てに間違いは無かったわね。格好いいわよ、カタナ君」

「こんなのは趣味じゃないんだがなぁ……」

「趣味じゃなくてもいつかは覚えて貰うわよ。名が上がったら、私に同伴することも多くなるでしょうしね」

「……面倒臭いな畜生」

 

 渡された手鏡でざっと今の姿を見たが、確かに体裁は整っているように見えなくもない。

 ともかく今日の残りは、一風変わった午後を過ごすことになるようだ。

 

 




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