超虚弱体質の不幸少年も異世界から来るそうですよ?   作:ほにゃー

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第七話 両手両足複雑骨折と背骨骨折と吐血

蓮花の攻撃を躱した白夜叉は戦慄した。

 

(今の攻撃…………直撃しておったら腕の一本は持ってかれておったの)

 

そう心の中で呟き、斬撃の後を見る。

 

(単純な力なら私と互角……下手すればそれ以上かの)

 

白夜叉は袖から鉄扇を抜き、構える。

 

蓮花は刀を手に、一気に白夜叉に切り掛かる。

 

鉄扇でその一撃を受け止めると、鉄扇にヒビが入り壊れる。

 

ヒビが入った瞬間、白夜叉は鉄扇を投げ出し、後ろへと下がった。

 

(ふむ、刀そのものも中々の業物じゃ)

 

そこで、今度は薙刀を取り出し、構える。

 

薙刀と刀が交差し、ぶつかり合う。

 

「ふむ………ここ数十年程、私と互角に渡り合えるものはそうそういなかった。だが、どうやらここに一人おったみたいじゃの」

 

「そりゃ、どうも」

 

互いに、刃をぶつけ合い、戦う。

 

その激しい攻防戦を十六夜たちは驚きながら見ていた。

 

「蓮花君、あんなに強かったの?」

 

「……凄い」

 

「あの白夜叉様と互角に………有り得ないでございます」

 

三人が驚く中、十六夜ただ一人、真剣にその様子を眺めていた。

 

「十六夜さん、どうかなさいました?」

 

「おかしいと思わないか。歩けば体力がすぐに無くなるような蓮花なのに、もう数分間平然と同じスピードを維持しながら戦ってる」

 

「そう言えば……」

 

「確かに」

 

十六夜に言われ、三人はそのことに気付いた。

 

「あの刀の力なのかは分からないが、嫌な予感がするぜ………」

 

十六夜の予想通り、その考えは当たっていた。

 

白夜叉は蓮花と戦いながら、あることに気付いた。

 

(もしや…………)

 

蓮花が再び、刀を鞘に納め、あの斬撃を放とうとした瞬間

 

「止めじゃ」

 

白夜叉はそう言い、薙刀を仕舞う。

 

「なんのつもりだ?」

 

「このまま戦っておっても埒があかんしの。ここらで止めじゃ」

 

「勝利条件は俺がお前に一撃を与えないといけないんだろ?」

 

「いや、他にもゲームを終わらせる方法はあるぞ」

 

すると、白夜叉は一瞬で消え、蓮花の懐に居た。

 

そして、鳩尾に一発、強烈なものを入れた。

 

蓮花の体はくの字に折れ曲がり、倒れる。

 

すると、刀は消え光の粒子になり、蓮花の体の中へと消える。

 

その瞬間、蓮花の腕と足がメキメキャッ!グギグギャ!と人体が出してはいけない音を出し、背中もゴキッっと折れ、口から血を盛大にぶちまけた。

 

白夜叉は、蓮花の血を被りながら呆然とした。

 

そして、その光景を見ていた四人も呆然とする。

 

「…………やり過ぎちゃった♪」

 

次の瞬間、白夜叉は袋叩きにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、ゲームを止めるために、蓮花を気絶させようとしたんじゃがの。どうやら、戦闘中のダメージは全て刀が受けてるらしいんじゃ。で、刀が体内に戻ると刀が受けていたダメージが全て、使用者の体に帰るらしい。そのため、このような状態になったらしい」

 

白夜叉の説明に一同は納得し、頷く。

 

ちなみに白夜叉は袋叩きに会い、両方の鼻の穴にティッシュ詰め、頭に氷嚢を乗せている。

 

「てか、なんで蓮花の奴眠ってるんだ?」

 

十六夜は、気絶し黒ウサギの膝枕で寝ている蓮花を見ながら言う。

 

「そうね。どんな大怪我でもすぐに治ってケロッとしてるのに、今回はそのまま眠ってしまってるわ」

 

「それについては分かっておる。だが、これはかなり重大なことだ」

 

白夜叉は鼻のティッシュを抜き、氷嚢を横に置く。

 

「蓮花が出したあの斬撃。あれが原因じゃ」

 

「それって一体どういうこと?」

 

耀がそう尋ねると白夜叉は真面目な表情をして、言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの斬撃は、己の生命力を糧に放つ技じゃ」

 




すみません、性格が豹変した説明は次回にします

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