超虚弱体質の不幸少年も異世界から来るそうですよ?   作:ほにゃー

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第二十一話 内臓圧死

「「「じゃあこれからよろしく、介護士さん」」」

 

「え?」

 

あの後、ルイオスは降参し、勝負は“ノーネーム”側の勝利となった。

 

そして、屋敷に着くなり、十六夜と飛鳥、耀の三人はレティシアにそう言った。

 

「え?じゃないわよ、今回のゲームで活躍したの蓮花君よ」

 

「蓮花、また無茶した。しかも生命力まで沢山使って…………」

 

「しかも、あのルイオスを救ってまでな。本当、お人よし過ぎる。そこでだ」

 

十六夜はレティシアを見ながら言う。

 

「今回の活躍は10:0:0:0みたいなもんだから、お前の所有権は蓮花にある。だから、お前は今日から蓮花のメイドで介護士。つまりお世話係だ」

 

十六夜の背後では、飛鳥と耀が頷く。

 

隣に居る黒ウサギとジンも何か言いたげだったが、その方がいいのかもしれないと思ってしまい、何も言わないでいる。

 

「んっ………ふむ。そうだな。今回の件で、私は皆に恩義を感じている。コミュニティに帰れたことに、この上なく感動している。だが、親しき仲にも礼儀あり、コミュニティの同士にもそれを忘れてはならない。君達が彼の介護士をしろというのなら、喜んでやろうじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

それから三日後

 

十六夜達は黒ウサギ主催の歓迎会に参加させらた。

 

子供達を含めた“ノーネーム”総勢一二七人+一匹は水樹の貯水池付近に集まり、ささやかながら料理が並んだ長机を囲んでいた。

 

「だけどどうして屋外の歓迎会なのかしら?」

 

「うん。私も思った」

 

「黒ウサギなりに精一杯のサプライズってところじゃねえか?」

 

ジンの話によるとコミュニティの財政はかなりヤバイらしい。

 

後数日で底が付くとのことだ。

 

十六夜達でフル活動すれば何とかなるかもしれないが100人を超える子供たちを養うのはかなりきつい。

 

こんな風に飲み食いするのも贅沢になるだろう。

 

「無理しなくていいって言ったのに………馬鹿な娘ね」

 

「そうだね」

 

飛鳥の苦笑に耀も苦笑で返す。

 

「それでは本日の大イベントが始まります!みなさん、箱庭の天幕に注目してください!」

 

黒ウサギに言われて天幕を見ると大量の流れ星が流れていた。

 

「この流星群を起こしたのは他でもありません。我々の新たな同士、異世界からの四人がこの流星群の切っ掛けを作ったのです」

「「「え?」」」

 

飛鳥と耀だけでなく、十六夜までもが驚く。

 

「箱庭の世界は天動説のように、全てのルールが此処、箱庭の都市を中心に回っております。先日、同士が倒した“ペルセウス”のコミュニティは、敗北の為に“サウザンドアイズ”を追放されたのです。そして彼らは、あの星々からも旗を降ろすことになりました」

 

「なっ!………まさか、あの星空から星座を無くすというの!?」

 

「今夜の流星群は“サウザンドアイズ”から“ノーネーム”への、コミュニティ再出発に対する祝福も兼ねております。星に願いをかけるもよし、皆で鑑賞するもよし、今日は一杯騒ぎましょう♪」

 

飛鳥の驚きに黒ウサギは笑みを浮かべて返す。

 

「こいつはいい目標ができたな」

 

「目標?なんでございますか?」

十六夜はペルセウス座があった場所を指さし言う。

「あそこに俺達の旗を飾る」

 

その言葉に黒ウサギは絶句するが、すぐに笑みを浮かべる。

 

「それは………とてもロマンが御座います」

 

「だろ?」

 

「はい!」

 

十六夜と黒ウサギは笑いあっていると、十六夜は急に思い出したかのような表情になる。

 

「そういや、今日で四日経つよな。蓮花が眠ってから」

 

「そうですね」

 

あの戦いの後、蓮花の体はすぐに再生されたが、生命力の大量消費により、生命力回復の為、現在は強制的な休眠状態になっている。

 

無論、床ずれが起きないようにレティシアがメイド服姿で、定期的に体勢を変えている。

 

「蓮花の奴、いつ目覚めるんだろうな………」

 

「早く目覚めてくれたらいいのですが………」

 

十六夜と黒ウサギは蓮花の部屋の窓を見つめ、そう言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮花SIDE

 

目が覚めたら、可愛い女の子が居た。

 

「うへへ、ご主人様~♡」

 

その子、ピンクのツインテールにミニスカメイド服を着ていた。

 

「メイドの私が、ご主人様がもう怪我しないようにしっかり守ってあげますからねぇ~」

 

そう言い、何処から出したのか、鎖付きの腕輪、足枷、首輪を取り出す。

 

「大丈夫です!痛くないですから!むしろ、途中から気持ちよくなると思います!私がそうですから!」

 

女の子は息を荒げ、僕のベッドに上り、そして、僕に跨った。

 

あ、ちょ、それまず………………………

 

上に乗っかられて、内臓潰れちゃった。

 

口から血を吐き、そして、僕はまた意識を失い、死んだ。




最後に出て来たロリの正体は?

次回、明かします

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