魔法少女うえだ☆マギカ 希望を得る物語   作:ハピナ

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ハピナ「意義ありっ! (#゚Д゚)=σ」


……はいw おはようございます、珍しく早寝したハピナです。
昨日はレポートもなく、午後9時に就寝&ぐっすり寝たので
ピ ン ピ ン し て い ま す ! (((o(*゚▽゚*)o)))

前回といい感じに間が空いたので、2体目の魔女……運転の魔女戦を始めましょうか。

今回、利奈には仲間がいます。

利奈以外の魔法を戦いの中で書くので、ちょっと気合入れましたw

もちろん、いつもの丁寧(?)な情景描写も怠っていません。

さあ、銀の魔女二番煎じの運転の魔女の世界……どうぞご覧あれ!


ん? 逆転◯判? えぇ、全作やっておりますともw (・∀・)
三剣検事や牙流検事もなんのそのです!
……まぁハーメルンの検事には全敗のボロ負けですがw (; ꒪Д꒪)

《3月2日》
○顔文字抹殺、『w』の削除、改行の修正
○『…』や『ー』や『~』の引き延ばし
○その他修正、抜擢等



(8)心廃れ夢潰れ[前編]

空は夕方、鈍色の夕方。 カラスは鳴かない……何故か?

 

この世界にカラスはいないからさ。

 

そんなまともな生物、この魔女の結界にはいやしない。

 

 

 

 

耳を澄ませば鎖同士が擦れる音がする、それがそこらじゅうから。

 

塗装された道路、整備された道路、鎖で構築されたビル群。

 

それが、この結界を創造するもの。

 

頭がタイヤで体が鎖の人型は、鎖の身体を引きずって我を忘れたように歩く。

 

 

運転の使い魔、役割は生産。

 

 

鎖を使い主の為に車を作る、無論完成した事はない。

紐状の鎖で車なんて、あまりにも無茶が過ぎる。

 

たまに、壊れた標識や古いひっぺがされた

アスファルトで作られた車(?)なんかが走るが……遅い。

 

だからこそ、見た事ない素材にはすぐに飛びつくのだ。

 

ほら、建物の影から変わった色の素材が来たぞ。

 

あぁ、哀れや哀れ。

 

生きてるものとはいえ、乗り物に改造される運命にあるのだから。

 

……まぁ、中にはそんな運命に抗おうとする異物もあるわけだが。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

3人の魔法少女が魔女の結界に入ると、結界のこじ開けた後は閉じる。

 

そこは、周りには鎖しかないが一応路地裏と言える場所だ。

 

 

上田「なんか鉄臭い……これ、鎖? 鎖が編まれてる」

 

篠田「おぉ! これ建物全部鎖で出来てるんだ!」

 

月村「待って、あまり触らない方がいいわ」

 

篠田「えっ、おっとっと……何で?」

 

月村「見なさい、建物の中を」

 

 

芹香に言われ、絵莉は壁を見る。 利奈も気になったので見てみる。

 

 

すごいことに、鎖だからか輪っかの隙間から室内の様子が見える。

 

若干……というか完全に色がおかしかったが、

そこは会社のような役割があるんだとなんとなくわかる。

 

ホワイトボードにあるのは読めない文字や、残酷な絵のポスター。

 

彼らはエンジン音で会議をしている、音がうるさい割りには廃棄ガスがないのが幸いか。

 

 

全ては、主の為に。

 

 

篠田「なにこれ!? なんか会議してる!」

 

上田「一階から上の方まで使い魔でびっしりいるね」

 

月村「そう、使()()()()()()()()わ。

今まで色んな魔女や魔男を倒してきたけど、質は知らないけど量が多い。

 

そんな時に作戦を立てないで物音を立てるなんて……論外ね」

 

篠田「それって誰のことかなぁ!?」

 

上田「まともに突っ込んだら魔力が足りなくなりそう……」

 

月村「作戦会議をしましょ、待ち人がいるし結論は早めに。

まずはここからどう移動するかの件について」

 

使い魔の数が多い、ひっそりと魔法少女会議が開かれようとしていた……が

 

 

 

 

「ふぃ~~! やっとついたぜ!」

 

「お店の中走っちゃったけど……まぁいっか」

 

「っしゃ〜!! とっとと魔女退治だぜうぃ〜!!」

 

上田「えっ、え?」

 

月村「あっバカ!!」

 

 

数人の乱入者が乱暴に結界に入った衝撃で、不意にビルの()が大きな音を立てる。

 

 

ま た お 前 ら か ! !

 

 

……遠くから低く唸るエンジン音が、だんだんと近づいてくる。

 

 

【brrrrrrrrrrr!!!】

 

 

月村「!?」

 

篠田「あっ、あわわわ!?」

 

上田「逃げよう!!」

 

 

利奈の声に触発され、3人はこの場から移動した。

こんな狭い路地裏で戦うなんて不利以外の何物でもない。

 

判断が早かったのが幸いしたのだろうか……

 

一瞬後ろを見ると、魔力の光は見えるものの、

乱入者は使い魔に囲まれ何をしているかわからない。

 

わかった事と言えば、ぱっくりと割れた使い魔の口。

 

横に割れたゴムの隙間、……

 

ガソリンの唾液に濡れた病的な青の口内から、

鋼の牙が不気味にギラリと覗いた事ぐらいか。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

路地裏を飛び出しキレイに塗装された道路を走る魔法少女3人。

後ろからは追っ手が10、20、30……それはもうたくさん。

 

 

上田「街!? 結界の中に!?」

 

篠田「こんな広い場所だったんだ! これならいくらでも逃げれそう!」

 

 

……発想が色々と飛んでいるな、絵莉。

 

 

月村「やってくれたわね、迂闊だった。

あそこは入口なんだから場所を変えるべきだったわね……同類のバカどもを忘れていたわ」

 

上田「あぁ~~こうなったら走りながらでも考えるしかなさそうだね、難しいけど……」

 

篠田「わああぁ!? 大変! 前からも来た!!」

 

 

絵莉の言うとおり、前からも使い魔が迫っていた。後ろより数は少ないが。

 

 

上田「私が先導する! 絵莉ちゃんはサポートについて月村さんは作戦を考えて!

 

 

アンヴォカシオン!!」

 

 

利奈は両手に棍を召喚すると、アロンジェで少し伸ばし構えた。

 

絵莉は利奈の少し後ろで指示棒を構える。

 

芹香は自らの『辞典」を読むことに集中し、策を企て始める。

 

……使い魔が目の前に迫った、利奈は使い魔を1体吹き飛ばす。

 

 

 

上田「ゲーム、スタート!」

 

 

 

道中迫る使い魔を、利奈は乱舞でなぎ倒していく。

 

 

篠田「タンリュカ・ルシウム!」

 

 

絵莉が指示棒を振ると、空中にチョークが現れ、豪速球で使い魔の足を捉えた。

 

それを何発も連続でだ、チョークと言っても魔力製のチョーク……弾丸も同然。

 

金具の足を持つ使い魔の足は衝撃を吸収する暇もなく弾かれ、

バランスを崩して倒れた。 ドミノ倒しに倒れる使い魔もいた。

 

これで利奈の手間は大幅に省けた。

 

 

上田「絵莉ちゃん上手い!」

 

篠田「サポートならおまかせだよ!」

 

上田「やあああああっ!!!

篠田「えええええいっ!!!」

 

 

 

 

月村「鉄……鉄鉱石? 石なら土が近いかしら……」

 

 

宙に浮かせた辞書を読みながら、

2人の後をついていく事だけを移動の思考にする芹香。

 

もう少しで何か思いつきそうだが……

 

 

上田「かっ、数が多い……!」

 

篠田「あわわ……! お願いだから転んでぇ!!」

 

月村「土地……第四章ね……あった、あったわ。

上田さん! なんでもいいから高く飛びなさい!」

 

上田「え? ……あ、わかった! 絵莉ちゃん、手を!」

 

篠田「う、うん!」

 

 

上田「スフェール!」

 

 

利奈は利き手じゃない方の棍に魔力を込めて前に投げつけると・・・

 

ほんの一瞬、使い魔の突撃が止んだ。

 

 

上田「アロンジェ!」

 

 

篠田「……へ? アロンジェっtきゃああああぁぁぁぁ!!!」

 

強く利き手の棍を地面につき、絵莉の手をしっかりがっちり掴んで棍を伸ばした。

 

利奈と絵莉は、共に宙に浮く。

 

 

月村「上出来ね」

 

 

芹香が辞書に利き手をかざすと……辞書は淡い橙の光を放ち、

そこから橙色の1枚のページが出て来て浮かんだ。

 

 

月村「第四章! 地の巻「磁力」! 対象は使い魔!」

 

 

手を強く上に向けて振ると、ページは弾けて光となる。

 

同時に3人に襲いかかる、襲いかかろうと使い魔は橙の光を帯びた。

 

 

すると……

 

 

ガキィィン!!

【brrrrrrrrrrr!!?】

 

ガキィィン!!

【brrrrrrrrrrr!!!】

 

ガキィン! ガキィン! ガキィン……

 

 

連鎖的に、どんどん使い魔同士がくっついていく。

 

 

月村「他愛もないわ、あなたたちが鉄という物質であることを恨みなさい」

 

 

芹香はそう、吐き捨てるように呟いた。

 

使い魔をかわしながら利奈が着地する場所を予測して先へと進む。

 

 

芹香が足を止めると、見事予測した場所に利奈と絵莉が着地した。

 

利奈は棍を元の長さに戻すと、絵莉の体を支えてあげた。

 

絵莉の頭の上には……ぴよぴよとお星様。

 

 

上田「アロンジェ!

 

 

……ふぅ、絵莉ちゃん大丈夫?」

 

篠田「ふぇっ!? あ、大丈夫だよ!?」

 

月村「……大丈夫じゃなさそうね」

 

上田「ごめん……言う余裕がなくて、急だったもんだから」

 

篠田「全然! ちょっとしたフリーフォールだって思えば

かなり楽しいし! 楽しいアトラクションだよ!」

 

上田「あはは……ん? なにあれ?」

 

 

ふと、利奈が見上げた先、鈍色の空の中で光るものを見つけた。

 

それは利奈の前まで飛んでくると、差し出された利奈の両手に着地する。

 

それは真っ青な……

 

 

月村「コンパス?」

 

篠田「あれ、これ……海里の魔法のコンパスだ、白が北を指すんだよ!」

 

月村「そういえば……私が最初に会った時も、

確かこんなのを持っていた気がするわね」

 

上田「針が指してるのは……あれ? 私達の行く方角と逆方向だ」

 

篠田「逆方向!? それって追っかけてきた敵の中に突っ込むってこと!?」

 

月村「その心配はないわ。

今頃、同族同士でくっついて身動きが取れなくなっているはずだから」

 

篠田「それって魔法が解けたら外れちゃうんじゃ……」

 

上田「それは無いと思うよ!磁石の強い磁力に

長く触れた鉄ってしばらくは磁力を持ったままなの」

 

篠田「へぇ~~! あ、その辺ちゃんと勉強してないや」

 

月村「いい脳味噌もらったのなら少しは勉強しなさいよ……」

 

 

絵莉は軽く冷や汗、芹香は深いため息を一つ吐いた。

 

 

 

 

道のど真ん中でしばらく会話をする3人、

使い魔達は目の前の素材を手にしようとも、磁力で身動きがとれない。

 

 

上田「今の状況でコンパスが示す方向……清水さんがいる方向かな?」

 

月村「その可能性は高いわね。 こんな北も南も右も左も……

方角がないような世界よここは、そんな中で導く先なんて」

 

篠田「「自らのいる場所だけね」っていう感じかな?」

 

月村「……似てるけど気に入らないわ」

 

篠田「えへへ、それほどでも!」

 

月村「褒 め て な い わ よ !」

 

上田「決まりだね、じゃあ早く行かなきゃ!

使い魔のせいで結構時間くっちゃったし……急ごう2人とも!」

 

篠田「はぁ~~い!」

月村「やれやれ、ね……」

 

 

そして再び3人は走り出した、コンパスの示す先へ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

海里(……ん、見つけてくれたみたいだな、良かった)

 

 

どこか細い……鎖の筒の中、音を立てないように寄りかかる海里。

外からは高らかな奇声と、不快なクラクションしか聞こえない。

 

 

海里(……リュミエール、か。)

 

 

リュミエール、その意味は光。

 

 

鎖に囚われ闇に埋れていく中……今、この深闇に迫る光。

 

海里は、それによって希望を持てたのか?

 

なんだか……彼はなんとなく、ソウルジェムの穢れる早さが遅くなったような気がした。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

上田「アロンジェ!」

 

 

篠田「いやあああああぁ!! あぁーーきゃはは!!」

 

 

月村「第四章! 地の巻『磁力』! 対象は使い魔!」

 

 

利奈と絵莉がある程度減らし、芹香が魔法で動けなくする。

 

そんなスタイルが身につく頃、

絵莉が独特のアトラクションを楽しめるようになる頃。

 

淡々と続いてきた両端にビル……真っ直ぐ続く道路の先に、やっと終わりが見えた。

 

なるほど? 確かに広く開けた場所、そのど真ん中に巨大なドームがある。

 

周りには円形の観客席としっかりとしたコース。

 

ビル群とは違い、素材は現実と変わらずちゃんとしている。

 

利奈的に言うと、今回のボスはあそこにいるだろう。

 

ただ、それよりも嫌でも目に付くものがあった。

 

 

 

 

3人は思い至るだろう。

 

 

 

 

何故、使い魔は1()()()しかいなかった?

 

何故、他には見当たらなかった?

 

その疑問は、この魔女以外にもたくさんの使い魔や魔女を

討伐してきたリュミエールなら思い浮かぶ疑問。

 

そして、今まで考えもしなかった疑問……答えはとてもシンプルだ。

 

 

 

 

運転の使い魔達が作っていたのは……乗り物という使()()()だったからさ。

 

 

 

 

運転の使い魔、役割は選手。

 

 

 

 

「ぎゃはははは!!!」

 

「アッハアアアアヒャヒャヒャ!!」

 

「いぃぃぃやあぁぁ!!」

 

 

篠田「……!! ぅあ「シッ!」」

 

 

それは、あまりに狂気的な場面。

 

思わず悲鳴をあげそうになった絵莉だったが、

利奈の突発的な行動で声をあげずに済んだ。

 

利奈は棍を地面に刺して、咄嗟に絵莉の口を手のひらで塞ぐ。

 

芹香は呆然としてその光景を見ている。

 

 

上田「……稀に見ない酷さだね」

 

 

その使い魔の姿……誰から見ても、元は()()なんだとわかった。

 

 

原理はわけがわからない。

 

頭と胴体はそのままに、手足が捻じ曲げられてタイヤになっていた。

 

魔女のエンブレムが描かれたカバーが着いてることが唯一の幸いだろう。

 

顔は狂気に歪み、狂おしいほどに笑いながら、延々とコースを走っている。

 

使い魔の中には……お年寄りや幼い子供までいた。

先程の魔法少女や魔法少年らしき面影も見える。

 

芹香は小さく歯ぎしりをし、利奈は絵莉から手を離した。

絵莉は……顔を手で覆って泣いている。

 

月村「っ……! 最近の相手が簡単で、手軽で、忘れていたわ。

これが魔女……なのね、自らの欲望の為ならなんだってする」

 

篠田「ひどい……ひどすぎるよ……!」

 

上田「……行こう、魔女を救いに。

 

倒したらどうなるかわからないけど、これ以上被害を増やしたらいけない」

 

 

利奈は深呼吸をして、地面に刺していた棍を引き抜いて握りしめた。

 

ぶつけようもない怒りからか、その力はどこか力強い。

 

 

上田「月村さ……いや、芹香」

 

月村「……何かしら?」

 

上田「ここからあの人達に

見つからないように行くのは可能?」

 

月村「……可能よ、コースは何重にも重なってるけど、

観客席から観客席に飛び移れば見られずに行けるはずよ」

 

上田「りょーかい」

 

篠田「……えっ!? で、でも、かなり距離があるよ!?」

 

 

絵莉の言うとおり、こうして何台ものの車が走っているのだ。

 

コースの幅は生半可ではない。

 

 

上田「大丈夫、私に考えがある」

 

 

利奈がそう言うと、シルクハットを整えてほんの少し微笑んだ。

 

すると、利奈のソウルジェムが強く輝きを放ち始める。

 

利奈の強い決意を映す様に、光り輝く太陽の様に。

 

息を大きく吸い込み、召喚したいものをしっかりと思い浮かべて……

 

 

利奈は、呪文を唱えた!

 

 

上田「ジュイサンス!!」

 

 

利奈がそう唱えて棍を上に投げると、赤い閃光を放ちながら膨れ上がりながら変形していく。

 

篠田「わあぁ~~……!」

 

月村「こ、こんな状況でそれを思いつくなんて、

なんだかんだ言って肝座ってるじゃないの」

 

上田「うん、頑張った」

 

月村「……褒めてんのよ、もっと喜びなさい!」

 

 

まさに()()という事だろう、まぁそれはさておきだ。

 

 

利奈が魔法で作り上げたのは発射台が3つの巨大な大砲だった。

 

棍から作られた大砲はツヤのある赤を放っている。

 

大砲の真ん中に空いた穴にコンパスをパチっとはめる。

 

 

上田「面倒だし、一気に行こう!

このコンパスの方角通りに吹っ飛ばしてもらいますか!」

 

月村「さて、準備しましょう」

 

篠田「……えっ!? なんで大砲の中に入るの!?」

 

月村「言わなくてもわかるでしょう、頭良いんだから察しなさい」

 

篠田「うへぇ、フリーフォールの次はこれなんだ……」

 

上田「一応、発射時に私の魔力でコーティング……

まぁ防御魔法がかかるようにしてあるから大丈夫。

 

じゃあ私も入r」

篠田「ま、待って! 利奈!」

 

 

大砲に入ろうとした利奈だったが、突然絵莉に腕を掴まれ引きとめられた。

 

 

上田「えっ? 絵莉ちゃんどうしたの?」

 

篠田「利奈ばっかり無理させるのはやだ! 私の魔力を防御魔法に使ってよ!」

 

月村「へぇ、貴方も珍しく良いこと言うじゃない」

 

篠田「珍しく!?」

 

月村「私の魔力を使うといいわ。

利奈には大砲を作ってもらったりして色々負担かけてしまったもの」

 

上田「 な ん で そ う な る の ! ?」

篠田「 な ん で そ う な る の ! ?」

 

上田「いやいやいや! 

芹香には磁力を発生させてもらったし、絵莉ちゃんは……えっと、

炭酸カルシウムと硫酸カルシウムをたくさん飛ばしてくれたし」

 

絵莉「『タンリュカ・ルシウム』だよ!」

 

 

いやぁ~~、迷走に続く迷走。

 

それからと言うものの、まぁ防御魔法権利の良心的な奪い合いがちょっとあったわけで……

 

結局、それぞれがそれぞれの防御魔法の魔力を受け持つことになった。

 

 

上田「……なんか、ありがと!」

 

篠田「ちょっと面白かったね」

 

月村「こんな状況なのにね」

 

すっぽりと大砲に収まる3人、何故か笑いがこみ上げて必死に押さえ込んだ。

 

 

上田「2人とも、準備は良い?」

 

篠田「いつでも行けるよ!」

 

月村「早く打ちなさい、利奈」

 

上田「よ~~し!構えててよ!

 

 

3!

 

 

2!

 

 

1!

 

 

 

ティロ・フィナーレ!!」

 

 

 

ドオォォォンっ!!! 激しい着火音が鳴り響く!

 

 

 

月村「っあああ!? 割と早いわああああ!!」

 

篠田「わ! なにこれ楽しいいいいい!!」

 

上田「あっ!? しまった間違った! この呪文イタリア語だったあああ!!」

 

それぞれの色の紙テープや紙吹雪を散らしながら、魔力の光をまとって3人は飛んで行った。

 

おそらく、利奈言いたかったのは……『ユルティム・アンフラッペ』だろう。

 

何故『ティロ・フィナーレ』になってしまったのか?

 

 

3人はもう一種の運転の使い魔と戦うことなく、一直線に魔女の元へと飛んで行った。

 

 

さて、どうなることやら。

 

 

真面目な話、海里の限界は近い……急げ! リュミエール!

 

 

青の魔法少年が、魔女の手に墜ち絶望の闇に溺れる前に!!

 

………………………………

 

 

次回、

 

 

 

清水((待て! 触るな利奈!!))

 

 

 

上田「クグロース!」

 

 

 

月村「混合! 「地盤崩壊」!!」

 

 

 

篠田「図工の授業を始めます!」

 

 

 

〜終…(8)心廃れ夢潰れ[前編]〜

〜次…(9)心廃れ夢潰れ[後編]〜

 

 

 

魔法使いは運命に沿う。

 




さて、今回は絵莉ちゃんと芹香の魔法が公開されました。

ちょっとばかし補足をすると、絵莉ちゃんの魔法は……

まぁ元々は黒板の魔女だったのでみんな検討がつくと思いますが、
彼女は学校関係の魔法を使いこなします。

お手元の指示棒で魔法に教育、指示を行うのです。


芹香の魔法は前にも、利奈が魔法少女に初めて変身した時にも
ちらっと出てきましたね。 その時、武器も見せたはず。

最初は1章につき魔法は1つでしたが、
数週間の時を経てかなりページ数は増えています。

そりゃあ、半日で1ページなんだから
数週間かかさずだったら何枚増えるんだw って話ですからね。
但し、使える種類の幅が広い代わりにページは消耗品となっています。


ん? ティロ・フィナーレ?

えぇ、やりたかっただけですともw
大砲と言ったらこれしかないですからね。


ティロ・フィナーレ!
ξ(✿>◡❛)ξ▄︻▇▇〓〓


それでは皆様、また次回。

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