魔法少女うえだ☆マギカ 希望を得る物語   作:ハピナ

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注意!Σ(`・д・´)
この作品は……まぁ注意はいらないかw
このページを見てくれているって事は
最初も見てくれたんだし恐らく。


朝ならおはよう!

昼ならこんにちは!

夜ならこんばんは!

あいさつまつりなハピナです。


前話に引き続き見てくれてありがとうございます。

さて、今回は主人公及びその相方の魔法少女姿お披露目となります。

服装やソウルジェムの表現が上手く伝わるかどうか少々心配ですが……
まぁ、作者本人は時間をかけてじっくり考えた所なので、
どうぞ頭の中に彼女を思い浮かべてお楽しみくださいな。

では、ちょっと長くなりましたが・・・
[魔法少女うえだ☆マギカ]第ニ話、開 幕 で す !ヾ(´▽`*)ゝ

2016年1月4日
◯文末と……とスペースの修正
◯その他修正

2月17日
○改行の本格修正
○『w』や顔文字の削除
○『ー』や『~』の引き延ばし
○その他修正、索敵



(2)私の魔法と親友の魔法

ガチャっ……と、倉庫の壁に身を潜めていた扉のドアノブが開く。

 

そこに広がるのは粗大ゴミが大量に置かれた内部。

真ん中は開けていて、少し片付ければかなり広いスペースが取れそうだ。

 

利奈と芹香は荷物を置いてふぅっと一息付くと、

まずは指輪をソウルジェムに戻して見た。

 

 

利奈のソウルジェムは暖かな『赤』。

 

金細工に濁りなど一切ないキレイな赤を放つ宝石がはまっている。

 

モチーフはハートのとうさぎ。

だがそのハートはどこかカクカクして、機械的……

ゲームを感じさせる派手ではないが可愛いデザイン。

 

利奈の心をそのまま投影したようなソウルジェムが利奈の手にあった。

先端には丸みを帯びたハートのエンブレム。

 

 

午前中はじっくりと見なかったが、利奈の目に芹香のソウルジェムが映る。

 

 

芹香のソウルジェムは暗めの『橙』、どこか深みのあるオレンジ色。

モチーフは本のようだが、その見た目は静かだった。 先端には、開いた本のエンブレム。

 

 

芹香は利奈のソウルジェムと自分のソウルジェムを交互に眺めると、

表情をあまり変えずにふと、クスリと笑った。

 

 

月村「やっぱり、あなたはちゃんとしてるわ。

今頃、他の魔法使い達は穢れが溜まり始めている頃ね」

 

上田「あはは……無駄に魔法を使うってのはあまり良い事じゃないしね。

穢れ切ったら絶対なんかあるよ、魔法が使えなくなるとか……」

 

月村「どっちにしろ、そのうちグリーフシードという……

 

確か黒だったわね、そんな宝石が必要になるのは変わりないけど。

 

さて、早速私たちの魔法を試しましょう」

 

上田「りょーかい!」

 

 

変身しようという意思を持つと、ソウルジェムは強く光を放つ。

 

 

それを解放する言葉は……

 

 

「「変身!」」

 

 

その言葉を合図にソウルジェムから光が溢れた。

一線の光は赤と橙それぞれの色が2人を包む。

 

赤い光は控えめなハートをまとい、オレンジの光は見知らぬ文字をまとう。

 

光に包まれ、赤と白の制服は薄い光を帯びて変形していった。

 

髪は赤に、橙に染まり、赤い髪は束ねずそのまま、

橙の髪はミディアムの髪の斜め上をほんの少し結んだ。

 

変身が終わると、光は一つになって帽子になる。

利奈は小さなシルクハット、芹香は大きなベレー帽。

 

 

暖色の魔法少女2人がここに変身を終えて参上した!

 

 

ふと、変身を終えた利奈は粗大ゴミの中にあった比較的キレイな姿見に目をやる。

 

赤き魔法少女はマジシャンのよう。

現実にいる某ボーカロイドのミ○ク○ペ○ン○衣装に似ている……

と言ったらわかってもらえるだろう。

 

頭にミニシルクハットとピンと伸びたうさぎの耳、タキシードはツバメの背広。

落ち着いた赤に染まっており、膝上のスカートに焦がした赤のブーツ。

 

ソウルジェムはというと、ハートのブローチになって

蝶ネクタイの代わりに首元で鎮座している。

 

 

上田「これが私? すっ、すごい! 本当に変身しちゃったよ!」

 

 

姿見の前で一回転、自分の魔法少女姿を見る。

 

なにせオシャレなんて目立ちたくなくてやっていなかった。

でもちょっとした憧れはあった、だって女の子だもん。

 

利奈にとっては、まさに夢のようだった。

 

希望の為に戦う事になる魔法少女、緊張と嬉しさで胸がいっぱい。

 

 

月村「半信半疑だったけど……どうやら本当だったみたいね」

 

上田「あ、月村さ……おぉ! 月村さんも可愛い!」

 

月村「可愛いなんて口に出して言うものじゃないわよ」

 

上田「えぇ~~可愛いものは可愛い! 照れちゃってそれも可愛い」

 

月村「な……!? やっ、やめなさい!」

 

 

いじる利奈に、芹香は顔を真っ赤にした。

 

『魔法少女』という共通の接点が出来たからだろうか?

 

学校では短めの会話しか交わさなかった2人……

 

花組のギャル共のやかましさではないが、今はとても楽しそうに会話をしている。

 

……否、元々似たもの同士だったしこれ位仲が良かったのだ。元から。

 

花組というジャングルで生き抜く為に無意識に大人しくしていたのだろう。

 

 

おっと、芹香の格好はというと……一見すると司書のようだった。

 

暗めのオレンジのワンピースにエプロンがついている。

エプロンはまるで、水を固めて作ったように透き通っている。

そのオレンジのワンピースは刺繍が少し入っているだけで、

あとはウエストから続く長いスカートが膝下までひらひらと続いている。

袖は肩で切れていて、まるで長い手袋をしているよう。

 

ソウルジェムはエプロンについた飾り付きのクリップ。

名札には本のエンブレムと謎の文字・・・そんな感じだ。

 

 

さて、変身が整ったところで

いよいよ魔法を試す時だ。

利奈はふと、頭に浮かんだ言葉を発する。

 

 

上田「アンヴォカシオン(召喚)!」

 

 

そう言って元から知ってたのように、手を強く上にやると、そこに赤い光が集まる……

 

出来上がったのは真っ赤でシンプルな『棍』だった。

マジシャンの使うステッキを長く、長く伸ばしたような棍。

 

手にとると重さは程々、振り回せない事はない。

武器として使うにも投擲するのにも向く、かなり有能な棍だった。

 

軽く乱舞を打ってみる……ふむ、早さがあって隙がない。

 

まだまだ成長出来そうな魔法だったが、今のところ使える魔法はこの棍くらいか。

 

 

上田「おぉ……! かっこいい! なんか思ってたのと違うけど……」

 

月村「炎や雷を放ったりするのだけが魔法って事ではないみたいね、

使いようによって回復出来たり、強化出来たりするもの」

 

 

利奈は芹香の話を聞いて、改めて魔法少女になってから召喚1本目の棍を眺めた。

 

『魔法少女になった』という実感がふつふつと湧いてくる。

 

 

上田「これが……魔法!」

 

 

はたから見たら、利奈の目はキラキラと輝いているように見えるだろう。

 

私の……私の魔法、夢のような力を手にいれたんだと、

利奈はひしひしと湧く感動をしばしの間楽しんだ。

 

 

上田「あれっ、ところで月村さんは?」

 

 

ふと見ると、芹香の手にはノート程の大きさ……

でも厚さは結構ある本を手にしていた。

パラパラめくるページは白紙だらけ。白紙でも芹香は冷静だった。

 

 

月村「『第一章』『第二章』『第三章』『第四章』『第五章』……

どうやら魔法でページに内容を書き込んで、それを元に魔法を発動する感じかしら。

まだ1つの章に魔法が1つしか書いていないけど……今のところはこれで充分ね。

 

要するに思い通り……ね、時間をかければ何枚でも書けそう」

 

上田「なんか、これぞ魔法! って感じだね? 魔道書みたいな!」

 

月村「でも、所詮は本……上田さんの棍みたいに接近戦というのは無理そう」

 

 

お互いの魔法少女事情を把握した所でいよいよ練習に入ろうとした……が、

突然、頭に念話が飛び込んだ。 届いた声からは必死さが感じられる。

 

 

((誰か! ちょっと、四つ葉公園に来て!!))

 

 

練習の邪魔になったが、必死そうな言い回しに2人は一旦武器をしまった。

 

聞こえてくる念話に集中すると……驚くべき内容が聞こえてくる。

 

 

((絵莉の……篠田絵莉の様子が可笑しいの!))

 

 

上田「絵莉ちゃんが……!?」

 

 

一旦利奈は芹香の方を見た、芹香はふぅっと息をつく。

 

 

月村「構わないに決まってるでしょう、そんな目で見るのはやめなさい。

 

篠田絵莉、上田さんが大切に思っている人なんでしょう?

私はあの子らみたいに途中抜けをバカにしたり、怒ったりもしない。

 

……私はごめんなさい、この後ピアノの練習があるの。

花組にあまり関わってない私が行っても何もならないわ」

 

上田「ありがとう月村さん! 荷物まとめて行ってくる! また明日!!」

 

 

利奈は魔法少女の変身を解くと、学校していのコートに薄ピンクマフラーを装備、

ちょっとよれよれな学校カバンを抱えて倉庫を飛び出した。

 

 

 

月村「……気をつけてね」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

四つ葉公園、それは池宮にあるボート貸出しもあるレベルの大きな公園。

巨大な四つ葉の『四つ葉池』が公園のど真ん中に居座っている。

 

四つ葉公園の東西南北には噴水があるのだが、

声を頼りに利奈はその内の1つに辿り着く。

 

見ると、ベンチで絵莉が頭を抱えて苦しそうに唸っている。

ギャル1人と何人かの女子がいる。 みんな花組の生徒だ。

 

 

「あれ、上田さん? あなたが来るとは思ってなかったわ」

 

「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!!

上田さん、絵莉の様子が可笑しいの! なにか心当たりはない?」

 

上田「いつもの絵莉ちゃんだったけど……なにかあったの?」

 

「絵莉と一緒に帰ってたんだけど、絵莉が転んでからこんな調子で……」

 

 

見ると、そこには可愛らしいマフラーにイヤーマフを付けた絵莉がいた。

とても可愛い格好だが、その目に可愛らしさはなかった。

光が無く、まるで何かに怯えているような……

 

 

篠田「……! 上……田さん!」

 

 

ガクガクと震える手で頭を抱えていた手を下ろし、絵莉は利奈の手をガッと掴む。

 

 

上田「ん!? え、絵莉ちゃんどうしたの?」

 

 

来たばっかりの利奈は何をしたらいいかわからず、とにかくまずは手を握り返す。

 

 

上田「えっと……絵莉ちゃん大丈夫? 何かあったの?」

 

 

もちろんちゃんとした味方もいるが……

ほとんどが話をふざけとしか聞き取らない仲間内。

 

真面目に話を聞ける利奈が来て安心したのか、絵莉の目には涙がこぼれた。

 

篠田「あた……あたした……あたしは……!」

 

 

今にも泣きそうな目。

 

 

何かに怯えている目。

 

 

助けを求めている目。

 

 

目からは涙が落ち、再度……絵莉は頭を抱えて叫んだ。

 

 

 

 

篠田「こんなのってないよ……!!」

 

 

 

 

最後の言葉は絶望し切った言葉、不意に絵莉の小指についていた指輪が砕けた。

 

 

 

 

上田「っ!?」

 

 

そこからはもちろん、彼女のソウルジェムが現れるわけだ。

 

絵莉のソウルジェム・・・緑は真っ黒にかき乱され、そこから異様な魔力が溢れた。

 

ごうごうと唸る極彩色の魔力の中、利奈は目にする。

 

 

空間を覆っていく新しい空間の壁を。

 

 

ソウルジェム()()()()()から溢れる狂気に満ちた教材達を。

 

 

利奈は……魔女の誕生に立ち会ったのだ。

 

 

 

 

黒板の魔女、性質は後悔。

 

 

 

 

それは、花組が対峙する最初の魔女。

 

 

 

 

………………………………

 

次回、

 

 

 

「絵莉はどこに……!?」

 

 

 

ハチべぇ「いつ、僕は君達が絵莉を殺すって言ったんだい?」

 

 

 

「あぁ……早く帰って新曲CD聞きたい……」

 

 

 

上田「倒すのでもない、殺すのも違う……救うんだ!魔女から魔法少女を!!」

 

 

 

〜終……(2)私の魔法とみんなの魔法〜

〜次……(3)初絶望と初戦闘[前編]〜

 

 

 

魔法使いは運命に沿う。

 




次回は3話にして魔女戦です。 /(^o^)\ナンテコッタイ

「早すぎるだろ孵化すんの!」と思う人も数々いると思いますが、
次回、それらは魔女との戦いを通して明らかになっていくのでご安心を。

魔女執筆\(^o^)/ハジマタ! 楽しみながら書こうと思いますw

しっかし:(;゙゚'ω゚'):サムィー外で吐く吐息も白いしいよいよ冬っぽくなってきた!

ん? ハロウィン小説? ( ・∀・)< 知らんな!

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