魔法少女うえだ☆マギカ 希望を得る物語   作:ハピナ

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6(o ̄O ̄o)∂オッ!\(o ̄∇ ̄o)/ ハッーーー♪ 寝起きのハピナなのですよぉ!

……えぇ、かなり更新が遅れてますね。 ごめんなさい、ホントごめんなさい。

最近、軽くスランプになってまして、どんなシーンとはまだ言えませんが、
とある場面を書くのにものすごい時間がかかってしまったのです。

同時にとあるプロジェクトの為にちまちまと絵を描いていまして、
いやはや、みんな絵が上手すgゴッフォ(吐血

クリスマスに投稿出来れば良かったのですが、書き終わらずに2日後です。

早起きして頑張って書きましたよ。

いつも以上にだらだらと書いていましたw

まぁ、結果かなり良い場面が書けましたよ。

いつか文書で読者の皆様の瞳からお涙頂戴出来ればなと企んでますw


さて、今回は前にちらっと出た『灰戸八児』、
その子がどんな子か明白になる感じですね。

一体どんな性格の子なんでしょうか?

読者の皆様、特に提供者の方! 楽しみにしていてくださいな。

始まりの文章も絶賛試験運用中。 さて、舞台の幕は再び上がりました……。
今は寒い季節、体を冷やさないように暖かくして閲覧してくださいな。


《4月17日》
○変則改行の本格修正
○『w』の削除や『「」』の変更
○その他修正(追加、索敵等)



(13)儚き月光と枯れ紫陽花

季節は冬、雪ももう少しで降るんじゃないか? と思う程の冷え込みだった。

 

建物や車の中は、暖房が池宮各地で働いている。

 

花組の教室も暖房が効いて、無駄にポカポカと暖かい。

 

ストーブの上では誰かの靴下やマフラーが干され、

その前では不真面目達がたむろしてジャングルを生み出している。

 

相変わらずのやかましさ、これが教室内の湿気の原因だろう。

 

 

そんな花組に空を飛ぶ魔法が定着した頃、1人1人の実力もだいぶ上がってきた。

 

支援を求める魔法使いもかなり減った。

海里が手に入れた情報によると、倒せず逃げるというのはかなり減ったらしい。

 

ということは、真面目達はそれなりにグリーフシードを

自力で手に入れる事ができるようになったという事だ。

 

支援の要望が少ないのはいい事。

 

猛獣達はというと、相変わらず悪行の限りを尽くしているようで。

 

魔女や魔男の大半も、不真面目達のソウルジェムからだ。

 

 

ところで、この頃になるとリュミエールの間ではとある疑問が浮上してくる。

 

あくまで、魔法使いの魔法を遊びと扱いふざける者たち。

勉強嫌いな彼ら彼女らは特訓という事をしない。

 

まぁ海里みたいな例外もいるが、大半がめんどくさがって何もしない。

 

当然、魔女や魔男を倒し切る確率も五分五分といった所だ、

グリーフシードの回収率も微妙なのが痛い点。

 

 

では何故、不真面目は成立しているのか?

 

 

真面目と対等の勢力を保っていられるのか?

 

 

利奈を慕うようになった優梨が、一部の裏の情報を

海里に回してくれるようになった事でわかった情報なのだが……

 

一部の不真面目な生徒達がなんらかの方法で、

グリーフシードを『量産』している……という事がわかったらしい。

 

だが、それをやっているのはごく少数で優梨も方法までは知らないんだとか。

 

『量産』……どういう事だろうか?

 

まぁ、今は無駄に暖かい教室で眠気と戦いながら勉強するだけだ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

昼休み、いつものように利奈は理科室でくつろいでいた。

 

時に何もないこの日は利奈が絵莉の宿題の手伝いをしていた。

 

芹香は向かいで本を読んでおり、海里は机に伏せて爆睡している。

 

 

上田「……となると、この問題の解答はどうなる?」

 

篠田「う〜〜んと……(ア)? (イ)?」

 

上田「顔を見て答えを伺わないの! 正解は(ウ)になるよ。

まぁ、これは応用問題だから難しいのは当たり前か」

 

篠田「ありがとう利奈! おかげで全部出来たよーー!!」

 

上田「ううん、絵莉ちゃんの飲み込みが早かったおかげだよ」

 

ハチべぇ「君達の『科学』という学習はかなり興味深い、

僕としても学ぶ面があるからね。 聞いて損な話ではないよ」

 

上田「あれ? ハチべぇってどこから授業聞いてるの?」

 

ハチべぇ「第三椛学園の校舎にはあちらこちらに

モミジの木が植えてあるからね、そこから聞いているんだよ」

 

上田「へぇ、窓の外から聞いているって事か」

 

篠田「寒いのに!? なんだか辛そう」

ハチべぇ「わけがわからないよ、僕には理解出来ない」

 

 

2人が宿題を終えると、理科室に誰か勢いよく入ってきた。

 

歩いて来てから踏ん張りをつけ、一気に飛び込んできたみたいだ。

 

ふむ、前と比べて彼は学習している。

 

ハチべぇはその身をテーブルの下に隠してしまった。

 

 

武川「オイラピカピカ金ぴかりん!

月にも負けないまぶしい電球! 腹筋に笑いを即蓄電!

池宮の電気屋といったら電球少年ぴっぴかり!!」

 

篠田「あっ、ぴかりだ!」

 

武川「ハゥイ! やぁ絵莉、久々に状況報告って事でオイラやってきたぜ!」

 

 

ニコニコしながら絵莉の隣に座る光。

 

芹香は海里を起こすため、読んでいた本にしおりを挟んで海里の体を揺すった。

 

 

月村「ほら、起きなさい。 あなたも聞くべき話よ」

 

清水「……ん? ぁあ? 寝かせろよぉ……

まだチャイム鳴ってねぇだろぉ……? おやす「起きなさい」み……

 

わかった、わかったから、本の角持って構えないでくれ。

地味におっかねぇよそれで殴られたら痛いんだって」

 

 

眠そうにしていた海里だったが、無表情で本を構える芹香を見て

だるそうに海里は起き上がり、ちょうど光の向かいに座った。

 

芹香も、利奈の向かいに座る。

 

 

武川「ごめん、やっぱし面白半分で探しに行く人が何人か出てきてた。

オイラのとこにも何枚かその時の写真が来てる」

 

清水「写真?」

 

武川「ほら! 例えばこれ、『路地裏に突如現れたマンホール!』っていう題名のなんだ」

 

 

光が見せて来たのはフレームに入った写真だった。

 

そこには路地裏の道の真ん中で光る割れたカップと

零れた液体のエンブレムがハッキリと写し出されていた。

 

 

上田「蜜毒の魔女……」

 

武川「え?」

 

上田「あ、ううん、なんでもない。 ごめんなさい、続けてぴかりさん」

 

武川「お、おう。

 

チョコレートに似た甘い香りがしてて匂いに惹かれて近づいたけど、

マンホールの中から悲鳴みたいなのが聞こえた気がして、

なんだか怖くなっちゃって写真だけ撮って逃げて来たんだとさ」

 

清水「そういや言ってたな……空を飛べないと倒せない魔女だっけか?」

 

篠田「そんなのいるの!?」

 

清水「あぁ、その場にいた足沢ってやつから聞いたんだが、

どうやら掴まれる場所も足場も何もないらしい」

 

月村「飛行魔法を広めて正解だったわね」

 

清水「それと、うちのエースが活躍してくれたようだな」

 

そう、笑みを見せて海里は利奈の方を見て言った。

 

篠田「利奈が!?」

 

月村「……すごいわね」

 

 

絵莉は驚いて利奈を見て、芹香は良い意味で「またか」という感じで見た。

視線が集まった視線の先の本人は顔を赤らめて動揺する。

 

 

上田「え、えっ!? わっ、わわわ私は何もしてないよ!

普通に他の人のお手伝いをしただけで「嘘だな」ふぇっ!?」

 

海里「蜜毒の魔女だっけか? はぐらかしたつもりみたいだったが悪りぃな、俺情報には敏感だし」

 

上田「え、あ、うぅ……」

 

 

既に利奈の顔は赤に染まる、それをどこか面白がるように海里は話を続けた。

 

清水「喜んでたぜ? 空を自在に飛べるようになったって、

利奈がいなかったら全滅だったらしいじゃねぇか」

 

武川「ぜっ、全滅!? なんか笑えない話だな……

花組の魔法使い達は空を飛べるようになったんじゃなったのかい?」

 

月村「……そこまで情報が漏れているのね。

確か飛行魔法の事はまだ公に言ってないはずよ」

 

清水「想定済みだ、構わない。 まぁ仕置きをする事は変わらんがな」

 

そう言った海里から一瞬、絶対零度の殺気がぶわっと起きた……

ような気がしたが、思わず引きつる一同を他所にして海里は話を続けた。

 

ん、利奈? 鋼メンタル。

 

 

清水「にしても、悪かったな利奈。

あいつら、どう教えても真面目に飛ぶ練習をしようとしないもんでな……

出来ても空中停止までだった、俺の力量不足だったな。

俺がもうちょっと上手く教えてればなぁ……」

 

上田「えっ、なんで清水さんが謝るの!?」

 

清水「……は? ってか海里だよ」

 

 

利奈はそう言ってガタッと立ち上がると、そのまま話を続け出した。

 

 

上田「だって、何もしてないわけじゃないし、

飛べなかった人達が空中停止まで出来るようになったんでしょ?

 

わっ、私は話す事に関しては鈍いけど、話を聞かない人達を……

それもたくさんまとめて魔法を覚えさせたのはすごいと思うよ!」

 

 

主張が少ない利奈からの赤面を振り払っての主張、

絵莉は驚き、海里はぽかんとした。光はへぇ〜〜という様子。

 

こんな発想が出来る子なのかとそれぞれの反応をする中で、

芹香は「本当はこういう子なのよ」と言って、

相変わらずこの子は……という様子で小さく笑っていた。

 

 

武川「海里、いい部下を持ったね」

 

清水「……『部下』じゃねぇな」

 

武川「え? じゃあ……一体なんだい? オイラわからん!

脳味噌が電球みたいにツルツルだ!」

 

 

それを聞いた絵莉が口を抑えて笑うのを堪え始める。

ちょいちょい笑いをとろうとする光だが、芹香のツボではないらしい。

 

海里はお前なぁ……と軽い汗をかいて引きつった笑みを見せると、

 

一度その笑みを抑えて一言、言った。

 

 

清水「『仲間』だ、それも最高のな。

 

 

こんな良い仲間のいるチームのリーダーをやる事が出来て、俺は嬉しく思うぜ」

 

篠田「へぇ〜〜! 海里でもそういう事言えるんだ?」

清水「お前ちょっとこっち来い」

 

武川「おぉ! 見事なまでのボケとツッコミだぁ!!」

 

月村「……あなた抜かりないわね」

 

武川「もちろんだとも! オイラピカピカ金ぴかへぶっ!?」

 

 

椅子の上に立って彼特有の決めセリフを言おうとした時、小さな消しゴムが彼のおでこを直撃した。

 

ピシッ! っと、ゴムが皮膚に当たるマヌケな音が小さく鳴る。

 

 

月村「椅子の上から降りなさい、突然立ち上がって……危なっかしい」

 

武川「……ハゥイ」

 

 

光はふざけた返事でせめてもの反撃をかますが、反撃も虚しく大人しく座る。

 

利奈はそんな日常にウェヒヒとはならないがえへへと可愛げに笑う。

 

なんだかんだ言って皆、仲が良いのだ。

 

 

 

 

そんな中、リュミエールの溜まる理科室にあまり見かけない顔が訪問して来た。

短めに刈り上げたツンツン頭……利奈が知ってる顔で、光の相棒だ。

 

 

篠田「あれ、海里! お客さんだよ!」

 

月村「……見かけない顔ね、私は見た事がないわ」

 

清水「月組の情報屋だな、名前は確か……灰戸八児」

 

灰戸「流石は花組の情報屋、清水海里。 僕の事を知ってたみたいだね」

 

清水「当たり前だろ! そんな人の名前だなんて

細かい事まで知らないで、情報屋なんてやってられねぇよ」

 

 

側から見れば、笑い合いながら2人は話しているが……

 

2人の後ろに虎と龍がいるような気迫が理科室を熱していた。

 

皆気迫に押されていたが、そんな空気を利奈の天然が無にしてしまう。

 

 

上田「あっ、灰戸さん」

 

清水「ん? 利奈知り合いなのか?」

 

灰戸「上田利奈さん、だね。 久しぶり利奈ちゃん」

 

上田「ちゃん!? あ、えっと」

 

 

ちゃん付けされた事のない利奈は驚きと恥ずかしさで軽く赤面になる。

海里がちょっとイラっとした様子で利奈の前にズイッと出た。

 

 

清水「利奈の事を知っていたんだな。 なぁ、 や つ じ ? 」

 

灰戸「僕の事は 名 字 で呼んでね?

 

一度、月組に遊びに来ていたから、付き添ってあげていたんだよ、

その日の漫才が終わるまでずっと彼女にね」

 

清水「付き添……!?」

 

灰戸「あれ? ごめん、怒っちゃったのか。

その様子だと君は利奈ちゃんの事がs

「だああああやめろおおおお!!」あらら……」

 

 

八児は海里の感情がよく分かっているようで、なんとか優しく落ち着けようとはしているが……

 

言っている事が真っ直ぐすぎる為海里はヒートアップしてしまっている。

 

八児も性格か、諦めようとしない為に事態が泥沼化。

 

利奈は海里にがっちり守られ、コミュニケーション能力の低さもあって

どうしたら良いかわからなくなってしまっている。

 

 

武川「……すごいでしょ、これで全く悪気がないんだよ灰戸」

 

篠田「海里があんなになるの初めて見たよ、ライバル同士だから?」

 

月村「そうじゃないにしろ、

見た感じ月組の情報屋が悪い人でないのは間違いないわね」

 

武川「およ? ちょっと灰戸!

昼休みはみんなの宿題まとめて先生に提出って……」

 

灰戸「あぁ、それは給食直後に終わらせたよ……

って、そうだった。 こんな事している場合じゃない」

 

清水「おい! まだ話は終わってねぇz「海里! ストップ! お願い!」

のわっ!? 今海里って……って待て待て待て!

わかった、わかったから後ろから揺さぶるな!」

 

 

利奈は海里の肩を後ろから掴むと、必死になって揺さぶった。

 

かなり強引な手段だが、これが利奈の精一杯だ。

 

突然これをされたら海里でも流石に大人しくなる。

 

海里は利奈てを肩から外して「ほら、落ち着いただろ?」と言った。

 

彼の額には冷や汗……事態が落ち着くと、灰戸は本題に入った。

 

灰戸「ぴかり、君を指名して呼んでいる人がいる。

探しても見つからなかったから、僕に捜索を頼んで来たんだ。

 

君の事だから、お笑いのネタを求めて魔法使いについて調べようと

リュミエールという魔法使いのチームを尋ねるかと思ってね。

 

以前、君から理科室の事は聞いていたからここに来たのさ」

 

武川「オイラを? 一体誰が呼んでいるんだい?」

 

灰戸「それが……

 

『誰が呼んでいるかは言わないで欲しい、言ったら絶対に来ないから』

 

って言われて来ているんだ、大丈夫かい? ぴかり」

 

武川「全然? 大丈夫大丈夫。

どんな相手でも笑わすのがオイラのポリシー!」

灰戸「笑わすのは良いけど程々にしておくれよ」

 

 

灰戸が冷や汗をかく傍、光は大笑いをした。

でも、光なりに考えている所はあるらしく、笑いを収めて真顔になった。

 

 

武川「……と、言いたいとこなんだけど、

やっぱり誰がわかんないとか不安だからみんなついてきてほしい!」

 

灰戸「それについてなんだけど、清水にも来てほしいらしい」

 

清水「気持ち悪りぃ呼び方しやがって……って、俺もか?」

 

灰戸「他にもリュミエール全体で知っている範囲の人物なら……

空野八雲、地屋力強 、あと下鳥優梨も呼ばれている」

 

上田「不真面目な人達ばっかりだね」

 

篠田「不真面目?」

 

月村「ギャルやヤンキーとか、日々を真面目に過ごさない人達の事よ。

ヤンキーがいる程この学校はひどい状態ではないけど、

髪の毛を染めたりしているチャラい男子は余裕でいるわね」

 

篠田「海里みたいな人達の事だね!」

清水「 お い コ ラ 待 て 」

 

月村「それより、早く行きましょう。

呼ばれているんだったらこんな所で無駄話してる場合じゃないわ」

 

灰戸「うん、あと来ていないのはぴかりと花組数名だし、

昼休みが終わらない内に早く4階の室内広場に行こう」

 

清水「よし、そうと決まれば行くか。

リュミエール出張ってか? 行こうぜぴかり!」

 

武川「ハゥイ!」

 

灰戸「僕は残りの人々を呼んでから室内広場に行くよ」

 

清水「利奈、絵莉、月村さんは時間を置いてから来てくれ。

隠れるのは利奈、時間を見るのは月村さんがやればバレずに覗けるだろ」

 

篠田「……あれ、あたしは?」

 

清水「その無駄なアイドルオーラを消しておけ、やたら目立つ」

篠田「もっと別の事なかったの!?」

 

上田「あはは……早く行こう絵莉ちゃん」

 

篠田「む〜〜……」

 

 

不機嫌な絵莉の腕を引っ張り、理科室から出ようとしない絵莉を

多少強引に理科室から出した。 あらら、まだ怒っている。

 

芹香は絵莉に呆れたような様子を見せると、利奈について行った。

 

隠れていたハチべぇも、机の影から出て来て利奈について行く。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

月村「……そろそろね、行きましょう」

 

 

若干ひんやりとする廊下で適当な談話をしていた3人だったが、

芹香の言葉を皮切りに、階段を淡々と上がっていく。

 

ふと利奈の足元で、階段を登るハチべぇに利奈が念話で話しかける。

 

 

上田((そういえばハチべぇ、最近見なかったけどどこに行ってたの?))

 

ハチべぇ((僕は個体数が少ないからね。

利奈達が見ない間、他の魔法使い達の様子を見ていたのさ))

 

上田((個体数ってハチべぇ……ハチべぇっていっぱいいるって事?

私にしたら、かなりわけわかんない考えだけど))

 

ハチべぇ((わけがわからないのがわけがわからないよ。))

上田((すごい複雑な事になってるよハチべぇ))

 

ハチべぇ((僕、ハチべぇという存在は僕1人だけではない。

もし僕が何らかの形で死んだとしても、他の僕が後任を努めるからね。

 

でも、魔法使い達は無駄な殺傷は好まないみたいだ。

 

僕は先駆者より、その個体数はかなり少ない。

無意味に潰されるのは先駆者よりも避けるべきだね))

 

上田((逆にハチべぇを簡単に殺しちゃう人もいるんだ……

結構ひどい事しているんだね、簡単に殺せちゃうなんてあり得ないよ))

 

ハチべぇ((…………))

 

上田((ん? どうしたのハチべぇ?))

 

ハチべぇ((君はかなり特殊な子なんだね))

 

上田((……へ、特殊?))

 

 

それは、下手をしたら悪口にもなりうる言葉だ。

 

でも利奈は、長い付き合いでハチべぇの事は大体わかっている。

 

これには、()()()()()()()()()()と。

 

 

ハチべぇ((先駆者も含め、魔法使いのシステムというのは

その本質がバレてしまった瞬間から契約の提示者は嫌われる傾向にある。

 

そんな中、利奈は嫌う事もなくこうして普通に、

それも親しげに話しかけてくることを続行している。

 

僕としとはありがたいけど、魔法使いにしてはとてもイレギュラーだ。

 

君の思考が気になる所だね))

 

上田((そりゃあ……

 

 

ハチべぇは嘘、つかないから))

 

 

それを念話で送る利奈は、瞳に光がなくどこか悲しげだった。

感情を持たないハチべぇはそんな事の真意はわからない。

 

 

ハチべぇ((嘘をつくというのは、とても複雑で面倒な行為だ。

何か明白な使う機会がない限り、僕はその行為をする利点がない))

 

上田((あはは、そうだよね。 何だかすごく安心したよ))

ハチべぇ((わけがわからないよ!))

 

月村「なにボケっとしてるの、もうすぐ何か始まるみたいよ」

 

篠田「利奈! こっちこっち!」

 

 

利奈がハッとして前を見ると、2人は小声で利奈を呼びながら

芹香は廊下の出入口から様子を伺い、絵莉は手招きをしている。

 

 

上田「あっ、ごめん」

 

 

利奈はハチべぇに両手を差し出して腕の中に乗るよう促すと、

ハチべぇは素直にそこに乗って利奈に抱っこされた。

 

利奈は2人の元に音を立てないようそそくさと催促される場所に向かう。

 

 

 

 

3人と1匹が廊下の角からこっそり様子を伺うと、そこからは数人の猛獣達と海里の姿が見えた。

 

花組と月組の不真面目を合わせてもっとたくさんの人数が

その場所にはいると予測できるが、ここからはあまり見えない。

 

廊下が静かなせいか、ありがたい事に距離があっても

不真面目達の話し声を充分聞き取る事が出来る。

 

 

武川「もう君とは何の関係もないと言ったし決まったはずだろう!?

それなのに、なんなんだいこの状況は!?」

 

「違うの! 光君は勘違いしてるの!

 

私はちょっと想いが逸れちゃっただけで、光君への愛は途絶えてないの!

 

ほら、光君のために『最高の美貌』を手にいれたの。

 

私達は別れても別れてきれない 強 固 な 愛 で繋がれてるの!!」

 

武川「いい加減にしてくれ!! オイラと君はもう何も関係ない!!」

 

 

見ると、周りの不真面目達は……

 

まるで画面越しの寸劇を見るようにニヤニヤとしながら見ているが、

海里は笑う事はなく、時折怒りを覚えるような様子でその光景を眺めている。

 

その光景が利奈達に見えることはない。

 

 

篠田「……紫香だ」

 

上田「え?」

 

月村「あら、あなた、この狂気じみた声の主を知っているの?」

 

篠田「知ってるよ、紫香(ゆか)は私とぴかり同様に同じ小学校に通ってたから。

紫香は……元々、ぴかりと付き合っていたから。

中学2年生に進学した直後に、なんかあって別れたみたい」

 

上田「ぴかりにとって重要な人が私達から見えない位置にいるのね」

 

ハチべぇ「絵莉、君はどうして彼女のことを詳しく知っているんだい?

 

少なくとも、僕が観察してきた間は彼女と君がコンタクトを取る事は数えるほどなのに」

 

篠田「それは……」

 

 

ハチべぇの的確な質問に、絵莉は何故か暗い顔をした。

気難しそうに口を結ぶ頃、絵莉の言う紫香は段々と声トーンが下がり始める。

 

 

三矢「ねぇ、どうして? どうして!?

 

私はあなたが好きなの! どうしてこの愛を受け取ってくれないの!?

 

私は光君が好きなの! 光君も私が好きなの!

 

光君の為ならなんでもするの! 光君の想いを知るのは私だけなの!

 

光君は誰にも渡さないの! 光君の全てを知ってるの!

 

お笑いでもなんでも受け入れるの!!

 

だから、だから……!

 

 

 

 

私 の モ ノ に な る の ……!!」

 

 

 

 

その時の言葉と言ったら、欲にまみれてしわがれて……

時には狂気、最後は恐ろしささえ感じ取れたらしい。

 

パキンッと何かが割れたような音がかすかにしたかと思うと、

廊下の角にまでに黒い魔力が届いた。

 

噴き出してその勢いが止まったかと思うと、その流れは逆になる。

 

 

 

 

 吸 わ れ る ! !

 

 

 

 

上田「捕まって! 早く何処かに!!」

 

 

利奈の声を聞いた絵莉は柱に捕まった。

 

反応が遅かった芹香は利奈にその腕を掴まれ、階段の手すりに引き寄せられた。

 

利奈と芹香が手すりを手にした所で黒い魔力による吸引の開始。

 

断末魔が聞こえたような気がしたが、その音でさえ吸引され、

荒れ狂う魔力の轟音しか残っていない。

 

ガタガタと震える教室の扉もまるで音の無いの映像のようだ。

 

 

篠田「もうやめてよ紫香ああああああ!!」

 

 

彼女の凄まじい『独占欲』は、

魔女として生成される時も発揮されてしまったらしい。

 

卑劣な叫びを絵莉があげようが、容赦無く吸いつくす。

 

吸引先は大体予想がつく、作戦も組まず変身もしてない状態で

未知なる魔女の結界なんかに放り込まれたら一溜まりもない。

 

海里や八児、光の事が気になるが……魔力の吸引が収まるまで、今は耐える事しか出来ない。

 

 

 

 

清水「うらあぁっ!!」

 

灰戸「ぅわっ!? な……!? 何するんだ清水!?」

 

清水「お前は魔法使いじゃねぇんだ! とっとと花組から増援呼んで来」……

 

灰戸「清水いいぃぃぃぃ!!」

 

 

 

 

空野「荒れ狂う風よ! かけがえない相棒の風を反転さ」……

 

地屋「ちょ!? バカ野郎!! ここは俺の重量操作だろ!!

 

っ……! くそっ!!

 

 

 激! 増! 減!! 」

 

 

 

 

……しばらくして、魔力の吸引は収まった。

 

延々と吸い続ける性質でないのが、不幸中の最大の幸いだろう。

 

その場には、いづらいような悪い空気だけが残る。

 

 

月村「……ありがとう、利奈」

 

 

よほど危なかったのか、普段お礼を言わない彼女は素直にお礼を告げた。

言われた利奈は相変わらず、「手すりに引き寄せただけだよ」と言うだけ。

 

 

……それよりも

 

 

上田「絵莉ちゃん? だ、大丈夫? すごい顔になってるよ?」

 

篠田「……え? あ、あ〜〜大丈夫!

ちょっと嫌な事、思い出しただけだよ。

 

 

絵莉はハッとして首を横にぶんぶんと振ると、ニコっとアイドル並の可愛い笑顔を見せた。

 

いつもと比べて……無理をしている感じはあるが。

 

それぞれの怪我や安否を確認すると、リュミエール女子組3人は室内広場へと急いだ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

廊下から延長して広げられた、広々としたスペース。

 

その広さを例えるなら……体育館には遠く及ばないが、

鬼ごっこをするには十分な広さだと言えば大体の予想は付くだろう。

 

この学校には、そんな感じの室内広場が全ての階に設置されている。

 

廊下をしばらく進み、室内広場が見えるようになると

そこには銅の色……濃紅色の魔力が何人かの少年少女を包んでいる。

 

壁には大きなエンブレムがでかでかと室内広場の最奥に存在していた。

 

どうやら、これが魔女の結界の入口らしい。

 

 

地屋「重量操作! 解除!」

 

 

その掛け声とともに、皆にまとっていた魔力はフッと消える。

多くの生徒は苦い顔をしながらノロノロと起き上がった。

 

花組は不満げな様子だが、月組は完全に怯えている。

 

 

「おい! もうちょっと調節出来なかったのか!?」

 

「重過ぎ、バカじゃないの?」

 

地屋「悪りぃ……咄嗟だったもんで細かい事出来なかったわ」

 

「まぁそれは仕方ねぇ、力強が魔法使わなきゃ俺たちは今頃結界の中だ」

 

「そりゃそうか」

 

 

度重なる魔女や魔男との遭遇でかなり慣れてしまった為、花組はなんともあっさりした反応だ。

 

 

「なんだ……!? 急に体が重くなったり軽くなったり……」

 

「け、結界って何だよ?」

 

「何よ! あれは夢じゃなかったっての!?」

 

「ば、化け物が……化け物が……!!」

 

 

一方の月組……魔法使いになる前の日常を過ごしてきた花組のように、

半パニックになってそれぞれの程度で慌てふためいた。

 

ある者は甲高い悲鳴をあげ、ある者は挙動不審になる。

 

魔なる物に遭遇に対するパニック……花組の時はハチべぇが声をあげたが、

月組の時は月の長を務める彼、八児が声をあげた。

 

 

灰戸「みんな! 落ち着いて! 今はよく分からないけど、吸い込まれた人達の為に行動するんだ!

 

まず誰でもいいから花組の生徒をここに連れてきて、

僕らのクラスメートには近寄らないよう説明と警告。

 

鳥組と風組には……そうだな、

 

『花組と月組でとても大事な話をしている、

他の組に聞かれたくないから4階にはしばらく来ないでほしい』

 

と言えばなんとかなるだろう。

 

鳥組は一部盗み聞きに来るかもしれないけど、

風組には賢い子が多いから引き止めてくれると思う。

 

今、とても驚いたり怖かったりするのは同じ場にいた僕には痛いほどわかる。

 

でも、どこかに吸われてしまった生徒達は

もっとひどい目にあっているかもしれない……

 

僕らは僕らに出来る事をしよう!」

 

「……お前も震えてんじゃねぇか」

 

灰戸「え? ……あ」

 

「もう、他人の感情に敏感なくせに、自身への感情には鈍いんだから」

 

「でも、なんか元気出てきたわ! その根性を賞して行ってやるか!」

 

灰戸「あ、はは……ごめん、気がついたら怖くなってきた。

悪いけど先に行っててくれないか? 後から追いつくよ」

 

「おう、落ち着いたら来いよ」

 

「私達も行こう、花組の魔法使い達呼んでこなきゃ!」

 

「だな、見つけ次第ここに来いって言うぞ!」

 

 

そうして、花組と月組の生徒は4Fの階段を足早に降りていった。

 

 

上田「だ、大丈夫ですか?」

 

 

ハチべぇがぬいぐるみのふりをする中、

利奈は片手、手を添える形で灰戸が立ち上がるのを手伝った。

 

 

灰戸「あ……う、ん、大丈夫。 大分収まってきた。

 

すまない、僕のせいで清……海里が吸い込まれてしまった。

 

ぴかりも恐らくこの中だ、他も探したけど見あたらない」

 

篠田「そんな……!!」

 

月村「落ち着きなさい絵莉、灰戸さん……だったかしら? 今の状況説明をできる余裕はあるの?」

 

 

八児は元気なくうなづくと、ぽつぽつと状況を説明しだした。

 

 

光は黒い何かを至近距離から浴び、吸引が始まる頃にはすでに姿がなかったという事。

 

 

自ら黒い魔力と共に吸い込まれそうになった時、海里が室内広場の外側まで蹴り飛ばしてくれた事。

 

 

吸引にさらされてもなお、室内広場にいた生徒は地屋力強という花組の生徒が助けたのだという事。

 

 

灰戸「事態は一刻を争う……あの光るマークの向こうで何が起こっているかもわからない。

早いとこ手を打たないと」

中野「これは何事だ!?」

 

 

しばらくして、花組の真面目一同が階段を駆け上がって4Fにやってきた。

 

 

筆頭は花組のクラス長、中野蹴太。

 

 

「わっ!? 魔女のエンブレムだ!」

 

「あいつら……何をしでかしたんだ?

学校で魔女が生まれるとかあまりにも例外だぞ」

 

「それよりどう進めるかとっとと決めようぜ!」

 

「なるべく早くしねぇとな!」

 

「えぇ、向こうで何が起きているかもわからないもの」

 

 

決まった後の行動は早かった、蹴太を中心に話が進む……

 

 

結果、花組一同はキレイに割り振られた。

 

 

上田(……あれ? 中村さんってあんなにみんなをまとめるの上手だっけ?

あ、私は前衛組になったのか、頑張らなきゃ! 今は集中それにしよう)

 

 

蹴太の割り振りによって、真面目な花組と一部不真面目な生徒達は

『前衛』『前衛補佐』『後衛』に分けられた。

 

同じ飛行魔法のタイプが固まるように組んだらしく、

前衛補佐の絵莉はまだしも、残念ながら芹香は後衛になった。

 

まぁ当然と言っちゃあ当然だろう、彼女の魔法は後衛向けだ。

 

芹香は利奈と絵莉に「頑張りなさいよ」と告げると、

彼女にとって慣れない人は多い後衛組の輪の中に入っていった。

 

 

前衛組は、まず先頭は中野蹴太。

 

利奈の知り合いはというと、『地屋力強』と『青冝天音』位か。

 

その他真面目な花組がちらほら。

 

 

上田「空野さんが!?」

 

地屋「あぁ、あいつ……俺の方が犠牲になる予定だったのによ、

八雲が逃げる事を完全に諦めて俺の周りの風向きを真逆にしたんだ。

八雲、馬鹿なことしやがって……!」

 

青冝「ホント、強固な友情よね。 空野も同じ気持ちだったのよきっと」

 

地屋「っ……!」

 

灰戸「僕は魔法使いじゃないから詳しい事はわからないけど、

海里も、ぴかりも、空野君も、みんなみんな……無事だ!」

 

地屋「……だよな、みんな無事だ無事! よっしゃとっとと助けてやるぞ!」

 

 

不安がまだ残るみたいだが、力強は気合を十分に入れた。

 

 

上田(清水さん……ぴかりさん……)

 

 

皆それぞれ、気になる人や心配な人がいるようだが、

この場で何もせずに嘆いている訳にはいかない。

 

結界内の様子がわからない以上、早々の攻略を目指す必要がある。

 

 

青冝「あぁ上田さん、絵莉は大丈夫だよ。

様子おかしいのもだいぶ落ち着いたみたいだから」

 

上田「クインテットの念話ですか?」

 

青冝「そうだよ、さっき花奏が念話で歌ってたから絵莉は元気出たのかも」

地屋「すげぇ器用だなオイ」

 

 

中野「みんな! 準備はいいか!」

 

 

その声を筆頭に、皆「おう!」っと声をあげた。

 

それぞれの変身を完了させる。

 

ここが4階じゃなかったら他の教室に聞こえてるぞ……!

 

早速蹴太が結界内に入っていった、利奈達も蹴太に続き結界に入って行く。

 

 

灰戸「気をつけてくれよ」

 

 

八児は1人、月組の仲間と共に戦いへと向かう花組を見送った。

 

 

健闘を祈りながら……。

 

 

 

 

ねぇ……紫香、なんでそんなに欲張るの?

 

 

 

 

もう、やめようよ……紫香。

 

 

 

 

だって、欲を満たして何かを手に入れる度、

どこか……紫香は、苦しそうなんだもん……!

 

 

 

 

満たされない『欲』、少女は欲にまみれて心を枯らした。

 

本当に欲しい物はなんだったのかも忘れ去った。

 

辛抱強い愛情は報われる事なく、 枯 れ 腐 っ た 。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

むせかえるような化粧品の匂いが、一同の鼻に刺さり吐き気を誘う。

 

所々にある大きめ紫陽花は、完全に枯れきり乾燥。

 

その華やかでもない姿の、なんと哀れなことか。

 

咲き誇るのを諦めた紫陽花は、なんとも無情に感じ取れる。

 

 

唇の魔女、性質は独占欲。

 

 

………………………………

 

 

次回、

 

 

 

中野「イキシサコネス!」

 

 

 

上田「不真面目嫌い?」

 

 

 

篠田「ぴかりいいぃぃぃ!!」

 

 

 

武川「なんっ! でやっ! ねんっ!!」

 

 

 

〜終……(13)儚き月光と枯れ紫陽花〜

〜次……(14)底無しの独占欲[前編]〜

 

 

 

魔法使いは運命に沿う。

 




さて、本編も終わった事だし、ちょっと絵でも描いてみますか。
せっかく修正点を教えてもらったんだから描き直す以外の選択肢がないね!
(結果、茶番劇ぶち込む)


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ハピナ「ほらほら! 笑って〜〜!」

「……いきなり言われても困るんだが」

ハピナ「そんなの簡単簡単! ちょっと口角吊り上げるだけだよ」

「そんなの、俺のキャラじゃない」

ハピナ「……ったく別人格に逃げるくせに変に自己主張激しいんだから」
「な ん か 言 っ た か ?」

ハピナ「別に? 空きスペースどうしよっかなって言っただけ。
あといい感じだから出したその黒い刀そのままね」

上田「あれ? 作者さん何してるの?」

ハピナ「おぉ、噂をすれば!

利奈ちょっとその子の隣に立ってよ、あと棍も出しといてちょうだい」


上田「アンヴォカシオン!


……これでいいの?」

ハピナ「ペアの構成に補色配色。 いいねいいね、完っ璧!」
清水「どこが 完 璧 だって?」

ハピナ「え? だってこの身長差といいz
いだだだだ!? 肩! ちょ! 潰れる!!」

月村「その位にしてあげなさい、海里」

篠田「おはよ〜〜! 作者さん!」

ハピナ「あ〜〜肩が千切れるかと思った・・・お、リュミエール勢ぞろいだね」

清水「近くに魔女がいたんでな、練習ついでにぶっ飛ばしてきた」
ハピナ「ロケ地が池宮市だもんなそういや」

篠田「何々? 写真撮るの?」

上田「絵を描く為に使うらしいよ」

篠田「絵? 何それすごい! あたしも入る〜〜!


教科書を開けっ!」


清水「って横のスペース空いてねぇじゃねぇか!
ったく、仕方ねぇなぁ……上なら空いてるな。


フリューゲル!」


「随分と賑やかになってきたな」

ハピナ「描く量増えるなこれ(白目」

月村「わ、私はどうしようかしら……」

上田「そういえば、芹香は写真苦手だったね」

篠田「おいでよ〜〜! 私の上空いてるよ!」

月村「……良い顔は出来ないわよ」

ハピナ「あっは、照れてやんの」
月村「黙りなさい」

ハピナ「さて、構図はこんなもんでいいね。 ほい! みんな笑って〜〜!」

「……賑やかな奴らだな」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


で、後日この写真を元に描いた絵がこれ。

【挿絵表示】

結構いい感じに描けて大満足!

次は誰を描こうかな、彼かな? 彼女かな?
……まず画力を上げなきゃなぁ、作品汚しは避けるべきなのでね。

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