Ace Combat side story of ZERO - Skies of seamless -   作:びわ之樹

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本編へ入るに際し、主人公たるニムロッド隊の面々や所属する民間軍事会社について簡単にご紹介します。
ちなみに内容は物語の進展や作者の思い付きにより予告なく変更する場合があります。


登場人物紹介

【登場人物】

《ニムロッド隊》

◯カルロス・グロバール(21)

・本作の主人公。乗機はMiG-21bisを預けられていたが、1995年5月13日にベルカ軍のエース部隊『ゲルプ隊』と交戦し撃墜。以降、MiG-23MLD『フロッガーK』を新たに乗機とする。

 当初は予備機のパイロットとして『ニムロッド5』のコールサインを当てられていたが、ヴィクトールの負傷・離脱に伴い、小隊4番機に昇格し、コールサインを『ニムロッド4』に改めた。また、1995年10月時点でのヴィクトール復帰およびフィオン・カークス脱走の影響から、10月以降は『ニムロッド3』を当てがわれている。

・オーシア大陸南部に位置する南半球の国、レサス民主共和国の出身。6人兄弟の次男で、父親はレサスの軍人だったが、彼が幼い頃に内戦で戦死している。

レサスは政情不安定による内戦が長く続き、一般家庭が安定した収入を得るのは極めて困難な状況にあった。日雇いの仕事しかなく男手として一家を養うのに限界を感じていた所に、当時レサスを訪れていたニムロッド隊と偶然接触。収入を得るため、そして未来の見えない生活から逃れるため、彼は故郷を離れ傭兵となる決意を下し、家出同然に姿を消した。 時折、唯一真意を知る兄の元には、仕事で得たと思しき仕送りが送られてきているという。

・ベルカ戦争における戦いの中で数多のパイロットと出会い、それぞれの『信念』の下に戦う彼らの影響を色濃く受けている。長きに渡り戦いに対する信念が見いだせず葛藤を重ねていたが、ベルカ戦争を戦い抜く中で見て来た人々の生き様やアンドリューとの語らいを経て、『死なないし、死なせない』こと、『理想に呑まれない』ことをその信条に固めた。

 

◯アンドリュー・ブーバー(39)

・ニムロッド隊を率いる小隊長で、コールサインはニムロッド1。小隊では唯一MiG-27M『フロッガーJ』に搭乗する。スーデントール攻防戦以降は、一時的にJ-7Ⅲを使用。

・出身はユークトバニアに隣接するカルガ共和国。元々カルガ空軍に属する軍人だったが、ユークトバニアとの紛争であるチュメニ紛争において指示を誤り多くの部下を死なせた責を問われ、軍を辞職。その後、現在の民間軍事会社にスカウトされ、今に至る。カルガ空軍除隊時の階級は大尉で、肩書そのままに現在の職に就いている。

・上記のような経歴を持つためか、戦闘の際の態度は厳格であり、かつ咄嗟の変に対応する柔軟さも併せ持っている。戦闘中でも戦闘技術の未熟なカルロスに厳しく指導を行う、カルロスにとっては師のような存在。

 

◯フィオン・オブライエン(19)

・ニムロッド隊2番機を任される少年で、階級は准尉。元々の搭乗機はMiG-21bisだが、『ゲルプ隊』との交戦を期に機体をオーバーホールに回し、当面はMiG-23MLDに搭乗することになった。…が、スーデントール攻防戦以降はMiG-23MLDを修理に回すことになり、6月21日現在は元のMiG-21bisを使用している。

・ノースポイント出身で、比較的裕福な家に生まれる。平凡で刺激の無い日常に退屈を感じ、紆余曲折を経て15歳にしてニムロッド隊に入隊するが、その後に才能を見る見る開花させ、瞬く間にエースパイロットへとのし上がった。外見にそぐわぬその戦績は、まさに早熟のエースと噂された。特に機体性能を活かした近接格闘戦に力を発揮する。

・性格はかなりマイペースで、時としてふらりといなくなったりすることが多い。戦闘でもそのマイペースっぷりはいかんなく発揮され、気の向かない任務や相手では戦闘に手を抜いたりすることもしばしば。また、対空火器を持たない車輛や無防備な航空機などは『甚振っても詰まらない』という理由で相手にしないことも多い。

・1995年10月に発生した『エスパーダ隊脱走事件』の際には、『世界中のエースと戦いたいから』という理由でニムロッド隊を脱走し、そのまま行方を晦ました。

 

◯ヴィクトール・ベレゾフスキー(42)

・ニムロッド隊3番機を務める男で、階級は曹長。搭乗機はMiG-21bis。

・ユークトバニア出身で、傭兵一筋24年。それゆえか報奨には少々貪欲であり、攻撃対象とあらば地上施設や兵舎なども躊躇なく攻撃する。そのためか、どちらかといえば対地攻撃の方が得意。その一方で年配者ゆえの気回しや長年の経験に裏付けされた確かな腕を持ち、頼れる存在でもある。ちなみに体は肥満気味。そして顔も声も大きい。また、その長い戦歴ゆえか、年齢の割に言葉遣いはやや老成している。

・ベルカ戦争初頭に負傷し長期療養していたが、1995年10月に復帰。カークスやフィオンの穴を埋めるため、新たにMiG-23MLDを駆り『ニムロッド2』を名乗る。

 

◯カークス・ビレッジ(33)

・『ニムロッド4』のコールサインで呼ばれる同隊の傭兵で、階級は軍曹。乗機は他のメンバー同様MiG-21bisだったが『ゲルプ隊』との交戦で撃墜され、以降はMiG-23MLDに搭乗する。スーデントール攻防戦以降は他のメンバーと同じくJ-7Ⅲを使用。ヴィクトール離脱後は小隊3番機に繰り上がり、コールサインも『ニムロッド3』となった。

・出身はアンドリュー同様カルガ共和国。ただし当時は軍人ではなく、国境近くの街に住む民間人であった。1986年のチュメニ紛争において職を失い、生活の糧を得る為に傭兵となり、現在に至る。

・性格は冗談を好む明るい性格で、隊のムードメーカー。年配のアンドリューやヴィクトール、若手のカルロスやフィオンといった面々の間の年齢に当たることもあり、年代の幅の大きい彼らの橋渡し的存在である。

・1995年10月の『エスパーダ隊脱走事件』において、エスパーダ1ことアルベルトに同調してニムロッド隊を脱走し、行方を晦ました。

 

《サピン王国軍》

◯ニコラス・コンテスティ(22)

・サピン王国空軍第7航空師団第19戦闘飛行隊、通称『エスクード隊』の2番機を務める少尉。元々はF-5E『タイガーⅡ』を乗機としていたが、戦況進展により予定より早く機種改変を受け、1995年4月下旬からF/A-18C『ホーネット』に乗り換えた。

・カルロス初出撃時の僚機でもあり、年も近い腐れ縁からかカルロスと仲が良く、他の傭兵とも立場の違いを気にせず接する人当りの良い性格。腕前は一般の域を出ないが強運の持ち主でもあり、ベルカ戦争勃発後の撃墜数は小隊トップである。

 

《ベルカ軍》

◯フィリーネ・“メーヴェ”・ハーゲンドルフ(29)

・ベルカ空軍第5航空師団第24戦闘飛行隊、通称『ヴァイス隊』を預かるベルカ空軍大尉。コールサインは『ヴァイス1』、TACネームは部隊色にちなみ、カモメを意味する『メーヴェ』。

・主翼の縁を濃藍色に染めた他は全体を白く塗装し、胴体横に黒く『15』と記したミラージュ2000-5を駆る。機体性能を活かした一撃離脱戦法を得意とし、2機一組に分かれた時間差攻撃や、対地兵装を利用した飽和攻撃などのトリッキーな戦術を駆使して敵を封殺する。1995年4月15日現在の通算撃墜数は28機。

・ちなみに小隊構成員は以下の通り。

 ヴァイス2:スヴェン・レヒナー少尉(26)

 ヴァイス3:アルノー・キュンツェル軍曹(37)

 ヴァイス4:マルティン・フォークト伍長(24)

 このうち、ヴァイス4(マルティン)は171号攻防戦において撃墜、戦死している。

 

◯カスパル・“ネーヴェル”・ゲスナー(33)

・ベルカ空軍第3航空師団第8飛行隊、通称『グラオガイスト隊』を率いるベルカ空軍少佐。コールサインは『グラオガイスト1』、TACネームは霧を意味する『ネーヴェル』。

・エリート部隊と称される第3航空師団の中で、第8飛行隊は主翼に灰色の帯を描いたステルス戦闘攻撃機F-117『ナイトホーク』を運用している。本来は夜間の対地攻撃・爆撃を主任務としているが、場合に応じて対空ミサイルを装備して夜間迎撃任務を担う場合もある。対空戦闘能力は劣る機体であるものの、ステルス機能を活かした隠密裏の近距離攻撃と一撃離脱という戦術で戦闘機を屠ったこともあり、その特徴は実体のない『霧』を意味するTACネームに現れている。1995年6月1日時点での通算撃墜数は6機。

・小隊編制は以下の通り。

 グラオガイスト2:テオ・ニーダーハウゼン中尉(29)

 グラオガイスト3:オットー・ボルツマン准尉(23)

 グラオガイスト4:ルドガー・グリンデマン軍曹(38)

 6月1日の連合軍によるホフヌング空爆の際には対空ミサイルを装備し迎撃に上がるも、民間人の避難キャンプ攻撃の報を受け急行。ニムロッド隊らと交戦し、グラオガイスト3(オットー)が撃墜されるも、脱出し生還した。

 

 

【所属組織について】

◯レオナルド&ルーカス安全保障会社(Leonard &Lucas Security Service)

・オーシアに本拠を置く民間軍事会社。1980年代から活動を始めた傭兵派遣企業であり、航空部隊4個小隊とそれを支援する輸送隊、要人警護を行う陸戦隊を擁する。カルロスらが属するニムロッド隊はこの企業に属しており、本社が受けた依頼に従い各地を転戦している。1995年のベルカ戦争時には、サピン王国へニムロッド隊を派遣した他、ウスティオ、ファトの各国へそれぞれ1小隊を派遣している。

 なお、1995年5月時点でウスティオ及びファトに派遣した部隊は壊滅した。

・所属する傭兵には、それぞれの経歴や技能、就職後の戦歴に応じて、軍隊と同様の階級が与えられている。尤も、これは職位を現すための肩書という側面が強く、仮に軍と協働する際にその階級相応の権限が得られる訳ではない。

・運用機体はコスト面を重視し、MiG-21bisが大半を占める。その他には少数ながらMiG-23『フロッガー』シリーズやMiG-29A『ファルクラム』を保持しており、場合によってはバイヤーから適宜購入を行う。

 


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