理由としてはスランプ、学校の多忙化、そして風邪です。
皆さま、ようやく投稿することができました。
それでは、どうぞ。
「ん?」
サイタマと鈴仙が入ってすぐに目に入った光景は臼と杵が用意されているところだった。
そしてピンクの髪の人がサイタマに近寄ってきた。
「あら、こんにちわ」
「こんにちわ」
「私の名前は西行寺幽々子。あなたのことは妖夢から聞いてるわ。名前はサイタマ、だったかしら?」
「ああ」
「できれば手伝ってほしいことがあるの。頼めないかしら?」
「おう、いいぞ。困ってる人を助けるのが『ヒーロー』の仕事だからな」
「ホント?頼もしいわ~~」
サイタマは腕をめくりながら臼を見た。鈴仙はパーカーを脱ぎながら杵を見た。
そして二人はお互い目配せをした。
「おい、鈴仙」
「何ですか?サイタマさん」
「お前、つく役な」
「じゃあサイタマさんは水を足す側ですね」
「おう。じゃあそういうことで」
何故ここでサイタマがたたく側を選ばなかったのか?それには理由がある。
杵と臼が壊れてしまう可能性を考えたからだ。
確かにサイタマは手加減なら天才レベルである。
しかし、道具を持ったらどうだろうか。
その手加減はうまくいくのだろうか?
もしかしたら、ということもある。
よってサイタマは、水を足す側についたのだ。
「よし、じゃあ行きますよ?」
「おっしゃ、バッチ来い」
そして鈴仙は杵を振り上げる。
サイタマは水を足す。
サイタマが手をひっこめた次の瞬間、杵が振り下ろされた。
ドッ
鈍い音がした。
「おう、なかなかやるな」
「ええ。サイタマさんになら全力でたたいてもOKだと私は思ってますので」
「そう来なくっちゃあ面白くねぇ。いいぜ、そのままでやれ」
「ハイ!」
次の瞬間、猛スピードで餅がつかれることになった。
妖夢によるとその時の音はすごかったらしい。
ドドドドドドドドドドドドドドドド
という音がしたらしいのだ。
その光景はまさに残像が見えたという。
~しばらくして~
「やっぱりつきたてはうまいな」(サイタマ)
「そうですね」(鈴仙)
「おいし~」(フラン)
「はむはむ」(こいし)
「おいしいわぁ~」(幽々子)
「おいしいですね」(妖夢)
全員つきたての餅を食ってそれぞれの感想を口にしていた。
「いや~、おなかも膨れたことだしどっか行くか」
そういってサイタマは背伸びしながら立ち上がる。
「そうですか?もう少しここにいましょうよ。ここは桜がきれいなんですよ?」
「え?まじで」
「はい、あれ」
鈴仙が指さした方向を見るとそこには確かに美しく咲いている桜の大樹があった。
美しく、そしてどこかはかないような感じがする。
サイタマには季節の感性はそこまでない。
しかし、その桜は前述したように美しく、そしてどこかはかない印象を受けた。
「・・・慌てずに見るのもまた一つの手、かもな」
「はい」
サイタマは再び座り、二個目の餅に手を付けた。
続く