妖精達と歩む大空   作:グリーン

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これからは投稿が不定期になると思いますがよろしくお願いいたします。


ここは異世界?

―森の中で

 

視界を埋め尽くす光が消えて目を開いたとき、木が一本もない山の頂上にいたはずの自分がなぜか深い森の中にいることにツナは絶句する。

 

「ここはどこだ…」

 

超炎リング転送システムの存在からテレポート技術などが存在することを知っている綱吉だが、テレポートに必要な炎を感じなかったことから、転送システムなどではないことは確信している。その時…

 

―!!向こうから誰か来る。数は4人。結構強いな…一応戦闘服に着替えておくか―

 

そう思ったツナは、右手のリング(大空属性のAランクの中でもかなりいいリング)に炎を灯しボックスを開匣する。するとツナの服が登山に適した服から仕立ての良さが一目でわかるスーツへと変わる。リボーンの相棒であるカメレオンのレオンが作った戦闘用のスーツだ。ポケットにはミトン状態のXグローブを入れている。

 

(ツナが現在持っているボックスは、ナッツのアニマルボックスの他には、洋服や寝具が入っているボックス、宝石類を入れているボックス、食料を入れてあるボックスだ。ナッツのボックス以外は戦闘の役に立たない保存用のボックスだが、そもそも旅に出るだけだったのでそんなに物騒なボックスは持ってきていない。保存用のボックスは鮮度を保つ機能があるので、食料や衣服の持ち歩きに便利なので重宝している。)

 

「あのーすみませ…」

 

4人の姿を確認したツナが声をかけようとすると、

 

「見つけたぁ!!火竜の鉄拳!!」

 

「っ!!死ぬ気の炎!?」

 

いきなり襲いかかてきたナツの拳を避けながらツナは目を見開くが、

 

―いや、ちがうな―

 

ツナはそう判断すると、突っ込んできたナツの背中を押して体勢を崩す。その隙に声をかけようとするが…

 

「ギヒッ!鉄竜剣!!」

 

次に襲ってきたガジルの腕が剣になったのを見て驚愕するが頭は冷静に対処を考えていた。剣になっていないほうの腕をつかみあとから来たエルフマンのほうへと投げる。二人はもつれ合って転がっていた。

 

「アイスメイク!氷槌(ハンマー)!!」

 

グレイの攻撃を後ろに跳んで躱すと、ナツが後ろから殴りかかってくるのが分かったので、振り返りもせずにグレイに向かってナツを背負い投げをする。グレイはナツとぶつかって倒れ全員の動きが止まったのを確認したツナは、敵対の意思はないことを伝えようと口を開きかけるが…

 

「くそっ!!女みてぇな顔してやがるくせに強ぇな!」

 

「-あん?今なんて言った?」

 

「ギヒッ!確かに女みてぇなツラだな。」

 

「何!男かコイツ!」

 

(おとこ)らしくない!!」

 

言いたい放題な4人に対し、ツナは無言でポケットに手を入れるとXグローブをはめて額に死ぬ気の炎を灯す。その瞬間4人は周りの空気の温度が一気に下がったような錯覚を覚えた。そう、たとえば怒ったエルザを前にした、いやそれ以上の威圧感を感じ固まった4人を前にして、輝くような笑顔で…ただし目は笑ってないが、

 

「いっぺん死んで来い。」

 

語尾にハートマークがつきそうな声音で彼の家庭教師の代名詞ともいえるセリフを言いながら、まるで瞬間移動のようにナツの前に移動すると彼を森の外-人が集まってるあたりへ殴り飛ばした。それを見て呆然としながら固まってるガジルの前へ一瞬で移動すると、

 

「自分がワイルドだからって調子に乗るな。」

 

と、少々僻みのはいったセリフとともにナツと同じように殴り飛ばす。

 

「脱ぐのと男らしさは違うぞ変態。」

 

厳しい言葉とともにグレイも飛んで行った。そして残ったエルフマンの前に来ると質問する。

 

「ねえ、俺って男らしくないカナ?カナ?」

 

「いやっ!それはだな…お前は立派な(おとこ)だと思う!!」

 

威圧感に負けエルフマンは情けなくも前言撤回したが…

 

「嘘だっ!!!」

 

「ひぃぃっ!」

 

「そんな嘘つきにはお仕置きだ!星に還れ!」

 

エルフマンも飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

「…というわけです。」

 

「なるほどのう…」

 

情報交換をして、森の中で起きたことをフェアリーテイルのメンバーに説明したツナはメンバーを見渡す。国籍が想像もつかない上に、所属している国がフィオーレ王国という聞いたこともない国の名前で、さらに、魔法が存在し、猫が空を飛んで喋ることなどから並行世界〈パラレルワールド〉ではなく異世界に来たようだと推測したが、口にしていいのか迷う。下手をすれば変人扱いされるかもと思った。

 

「あの…」

 

儚げな小さな少女がツナに声をかける。幽霊のような者だと超直感で感じていたが、顔には出さない。女性には優しく、家庭教師の教育の成果だ。笑顔で応じる。

 

「あなたはジョットという名前と、ボンゴレという言葉を知っていますか?」

 

「!!はい!両方とも知っています。ジョットは俺の先祖で、ボンゴレはジョットが作った組織のことです。」

 

「まあ!やはりそうでしたか!よく似ていますねジョットに…ですがあなたがジョットの子孫ということは、あなたにとってここは異世界ということになります。」

 

「何と!初代それはいったいどういうことですか!?」

 

「ジョットはフェアリーテイル創設メンバーの一人で私の片腕であった男です。そして三代目、あなたの父であるユーリの親友だったのですよ。そして彼は異世界からの来訪者だったのです。」

 

それを聞いて、周りのメンバーのざわめきが大きくなった。

 

「ねえシャルル、異世界ってエドラスみたいなものかな?」

 

「似たようなものね。実際はもっと離れた世界ってことだと思うけど…」

 

「でも冒険小説みたいで素敵だね、ルーちゃん。」

 

「そうね。主人公を見てる気分。じゃあヒロインは私達?」

 

楽しそうに話す女性達を前に聞きづらいが聞いておかなければならない。

 

「それでプリーモ…ジョットは元の世界に帰ることはできたんですか?いや神隠しにあった後の記録が全くないので大体の予想はつきますが…」

 

「…ジョットも最初は色々と探していましたが、手掛かりのカケラすら掴むことができませんでした。やがてこのアースランドに骨をうずめる覚悟を決め、この地で生涯を終えました。」

 

「…まいったな。」

 

―ということはこの地で死んだ後に時空を超えてボンゴレリングに宿ったのかな?-

 

などと現実逃避気味に考えていると、

 

「「あのっ!」」

 

「ん?」

 

「「ご…ごめんなさい!」」

 

「は?」

 

「その…冒険小説みたいなんて言っちゃって…」

 

「帰れないなんて知らなくて…本当にごめんなさい…」

 

ツナは苦笑してレビィとルーシィに気にしてないと伝える。

 

「二人は失言に気づいてすぐに謝ってくれた。それだけで二人が素直で優しいってことはすぐ分かるよ。」

 

二人は顔を真っ赤にして俯く。

 

「どぇきてぇる~?」

 

「「できるか!!」」

 

ハッピーの巻き舌風のからかいに即答する二人。ギルダーツが口を開く。

 

「んで、これからどうすんだ?右も左もわからん状態だろ。」

 

「そうですね…どうしましょう?」

 

「ならばギルドに来なさい。ギルドで仕事を受けながら情報を集めればいつか帰るための情報が見つかるかもしれん…可能性は低いと言わざるをえんがな…」

 

「分かってます。お願いしてもよろしいですか?」

 

「うむ、歓迎しよう。あの4人を瞬殺するくらいだからのう。うちの仕事もやっていけるじゃろう。(それにこんなに礼儀正しい奴はおらんからのう…問題児ばかりじゃ疲れるし…)」

 

「やったー!よろしくね。あたしルーシィでいいよ。」

 

「レビィよ。さっきはほんとにごめんね。」

 

「私はミラジェーン。ミラでいいわよ。」

 

「妹のリサーナです。よろしく!」

 

「エルザ・スカーレットだ。エルザでいい。今度一勝負しよう。」

 

「ウェンディと言います。どうぞよろしくお願いします。」

 

女性達を中心に全員(気絶してる4人以外)と自己紹介を終えた。4人を起こして帰ろうとするとメイビスが、

 

「待ってください。ジョットが残したものをお渡ししたいので私に着いて来ていただけませんか?」

 

というので、着いていくことになった。




戦闘シーンが難しい…

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