妖精達と歩む大空   作:グリーン

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ツナのバトル開始までです。相手は…


聖十の称号

-Aチーム観覧席

 

「「「なに~!!」」」

 

ルーシィが試合中に起きたことを説明するとナツ、エルザ、エルフマンは驚愕する。

 

「あの試合の中でそんなことが起きていたのか…」

 

「アイツらぁ~!」

 

「許せんぞ!!」

 

「うん…ツナのおかげでアスカちゃんも無事だったし試合にも勝てたんだけどね…」

 

「さすがはツナだな…」

 

「くっそ~!Bチームに頼っちまうなんて~!」

 

(おとこ)として無念…」

 

「ちょっと!ツナの文句はやめなさい!ツナはあたしの為に(・・・・・・)頑張ってくれたんだからね!!」

 

「「あい…」」

 

「まぁ落ち着け。何はともあれ我々は勝利を掴んだのだからな。」

 

「そうだな。」

 

「グレイ!」

 

「試合見てたぜ。すげぇ魔法だったぞ。あんなん見せられたら落ち込んじゃいられねぇ。…ジュビアもそうみたいだな。」

 

その言葉にBチームの観覧席を見ると、グレイと同じように控え室に戻っていたジュビアが合流していた。

 

「良かった。ジュビアも元気になったみたいで。」

 

「ああ…なんにしても明日もこの勢いで行くぞ!」

 

「おっしゃあ!燃えてきたぁ!!」

 

「それでこそ(おとこ)!!」

 

「借りは絶対に返してやるぜ!」

 

「よーし!がんばろう!!」

 

ルーシィの勝利に盛り上がるAチームの面々だった。

 

 

 

-Bチーム観覧席

 

「おうおう…盛り上がってるねぇアイツら…」

 

「うん。大勝利だったものね。」

 

「ジュビアもルーシィのがんばりを見てたら負けてられないと思いました。」

 

「で…奴等はルーシィの最後の魔法も妨害しようとしてたのか…」

 

「うん。おそらくはウェンディを襲った奴と同じだと思う。まぁ軽く脅しといたから今度からは意味なく妨害はしてこないと思うよ。」

 

軽くと言うが裏社会の王の本気の殺意なのでレイヴンテイルはかなり精神的にダメージを受けていた。

 

「あとは奴等の目的か…」

 

「まぁ今考えても仕方ないわ。他の試合を見ましょう。」

 

次の試合はブルーペガサスのレンVS.マーメイドヒールのアラーニャだった。

 

「あ…昨日会ったブルーペガサスの確かレンさん…」

 

「ナツ達と共闘した人ね…」

 

「なんか色々言ってますね…」

 

ラミアスケイルのシェリーとの婚約が暴露され動揺したところをアラーニャに攻められている。レンは攻撃を躱しながらも大声で叫ぶ。

 

「婚約者じゃねぇよ!くされ縁だよ!ただの!いっつもそばにいやがって…鬱陶しいっての!…けど…お前が側にいねぇと調子がでねえぜ…」

 

と、見事なツンデレを見せながら風の魔法で勝利をおさめる。

 

「ブルーペガサスの人ってなんで残念な人が多いんだろう…」

 

「まぁあそこはマスターからして残念だからな…」

 

ラクサスは会ったことがあるブルーペガサスのマスターを思いだし、ゲンナリする。続いて第三試合はクワトロケルベロスのウォークライVS.セイバートゥースのオルガ。

 

「優勝候補のセイバートゥースが出てきたね。」

 

「さてどれ程のものか…」

 

「ギヒッ!見せて貰おうか。」

 

ウォークライは涙魔法というのを使うらしい。どんな魔法か少し楽しみにしていると、いきなりウォークライが泣き出した。…と思ったらオルガの黒雷一発で倒された。

 

「黒い雷か…なかなかの威力だったね、ラクサスさん。」

 

「フン…まぁ少しは楽しくなってきたぜ。」

 

「残るのは私達とラミアスケイルね…」

 

「こっちはツナさんが出るんですよね?相手は誰でしょうか?」

 

「こいつの勘だろ。また当たるのかよ?」

 

「多分ね…」

 

フェアリーテイルBチームのメンバーが話し込んでいるとアナウンスが始まる。

 

「さぁ本日の最終試合!まずはフェアリーテイルBチーム!登場するのは…ツナヨシ・サワダ!!」

 

観客(特に女性)から大歓声があがる。

 

「ギヒッ!当たりやがった!」

 

「マジで予言レベルだな…」

 

「ツナ!がんばってね!」

 

「相手は誰でしょう?リオン様?それとも…」

 

「対するラミアスケイル…ジュラ・ネェキス!!」

 

観客の歓声がさらに大きくなる。聖十の魔道士を間近で見られるという興奮が会場を包む。ちなみに先程ツナに歓声を送った女性客達は悲鳴をあげているようだ。

 

「嘘!!」

 

「ギヒッ!」

 

「そんな!」

 

「マジか!」

 

「あ…この前フェアリーテイルに来てた人だ。」

 

「「「「ゆるっ!!」」」」

 

ツナは聖十の称号について知らなかったので説明を受ける。相手は聖十の第五席に位置する者だと…

 

「私とエルザの二人がかりでも勝てるかどうか…」

 

「まぁお前なら何とかなるだろ。」

 

「ギヒッ!てめぇの強さたっぷり見せて貰うぜ。」

 

「ツナさん、がんばって下さい!」

 

「うん。任せておいて。」

 

「ツナ!」

 

出て行こうとしたところでミラに声をかけられる。振り向いたツナにミラは顔を赤くしながら、

 

「え…と、その、ぶっ飛ばしちゃえ!!」

 

ツナは笑顔でうんと応え、闘技場へと歩き出す。

 

「なんです?その声援?」

 

「いざとなると何を言おうかパニクっちゃって…///」

 

 

-Aチーム観覧席

 

四回戦の発表が行われた時、こちらも大騒ぎになった。

 

「ツナと…ジュラさんが?!」

 

「お~!あの激強のオッサンじゃねーか!!」

 

「オイオイ…誰だよこのカード組んだの?」

 

「マスターと同じ聖十大魔道なんだろ?勝てるのかよ?」

 

「ツナは負けないわ!!」

 

「そうだな。(この試合でツナの本気がわかるか?)」

 

「よーし、応援だ~!ツナー!負けんじゃねぇぞ!!」

 

(おとこ)なら勝て!!」

 

「いいとこ見せろよ!ツナ!」

 

「ツナー!がんばって~!」

 

声援に気付いたツナは、闘技場の中央に向かいながら笑顔で手を振って応えた。

 

 

-医務室

 

「あうっ!」

 

ウェンディがベッドより降りようとして床に落ちる。それをポーリュシカが諫める。

 

「なにやってんだい!まだ寝てないと…」

 

「嫌です!ツナさんがあのジュラさんと闘うんです!せめて…せめて応援したいんです!」

 

「…はぁ。やれやれ…分かったよ。連れてってやるからこれに乗りな!」

 

車椅子を指差すポーリュシカにウェンディの顔が明るくなる。

 

「ありがとう!グランディーネ!」

 

「その名で呼ぶんじゃないよ。」

 

 

-ラミアスケイル観覧席

 

「フム…面白い…」

 

「あ~週ソラに出てた人だね~」

 

「ふっ…人気がどれだけあろうとジュラさんには勝てんさ。ジュビアのチームには悪いがな…」

 

「でもアイツ…めっちゃ怖えーんだぞ!!」

 

「切れんなよ。」

 

「いや…ただ者ではないのは間違いない。まあ闘ってみれば分かるであろう。」

 

「がんばれー!ジュラさん!」

 

ジュラも闘技場へと向かう。

 

 

-セイバートゥース観覧席

 

「まさか初日からジュラが出てくるなんてな…」

 

「興味深い一戦…しかと記憶しよう。」

 

「そっかぁ?あんなナヨっとした奴一撃でジュラにやられんだろ?」

 

「興味ないな。ん、ユキノ?」

 

「…はっ、いえ別に…」

 

「あ~まぁ顔はいいからな…」

 

「確かに…週刊ソーサラーイケメン魔導士ランキング1位だったと記憶しているよ。」

 

「わ…私はそのような…」

 

「顔赤いですよ。ユキノさん。」

 

「フローもそう思う。」

 

「ですから…」

 

 

-マーメイドヒール観覧席

 

「あ、ネコネコの人だね。」

 

「だからライオンだと言っているだろう。だが奴はただ者ではないな。」

 

「そうかい?顔はいいけど何か弱そうだけど…」

 

「アチキよく分かんない…」

 

「まぁさすがにジュラに勝つのは無理なんじゃない?」

 

 

-ブルーペガサス観覧席

 

「君達、この試合よく見ておきたまえ!」

 

「「「押忍、先生!」」」

 

「さて…僕達の新たなライバルの力を見せて貰おうか?」

 

「あのジュラ相手にどこまでやれるか…」

 

「くそっ、簡単に負けんじゃねーぞ。」

 

 

-実況席

 

「さぁ両者がゆっくりと闘技場に向かいます!この試合どう見ますかヤジマさん!」

 

「フム…やはりズラ君の方が有利だろうねぇ…」

 

「ツナくんにもがんばって欲しいんだけど…相手がね…」

 

 

 

-フェアリーテイル応援席

 

「初っぱなからジュラかよ!」

 

「あの人そんなに強いの?」

 

「聖十大魔道だぞ!」

 

「ウチのマスターと同じ称号持ってるんだよ。」

 

「いくらツナが強くてもな…」

 

「ツナお兄ちゃん。がんばれー!」

 

「あの者はそれほどの強さなのですか?」

 

「確かにあの者は強いですな。ですがツナの強さも底がしれません。」

 

「私はあまり心配はしていませんよ、六代目。ツナは大空を継ぐ者なのですから…」

 

「ツナさん!がんばっ…て、ケホッ!」

 

「ウェンディ!大丈夫なの!」

 

「応援したいって聞かないんだよ。このバカ娘は…あんまり大声出すんじゃないよ!」

 

「そうだよ、ほらちゃんと聞こえたみたいだし。」

 

レビィが指差す先を見ると、ツナがこちらに手を振っている。ウェンディの顔が耀く。

 

「よっし!大声出せないウェンディの分まで応援するよ!」

 

リサーナの言葉に応援席は奮い立ち、大声でツナを応援し始めた。そして両者が闘技場の中央で向かい合う。

 

 

-闘技場

 

「今日はよろしくお願いします。ジュラさん!」

 

「ウム…こちらこそよろしく頼む。お主とは一度闘って見たかった。」

 

二人はまず挨拶を交わす。

 

「個人的にはフェアリーテイルにはがんばって欲しいが、ウチのオババがうるさくてのう…すまぬが手加減はせんぞ。」

 

「ジュラさん。1つ勘違いしてますよ。」

 

「勘違い?」

 

ジュラが疑問に思っているとアナウンスと共に開始の合図が鳴る。

 

「ラミアスケイル ジュラ・ネェキスVS.フェアリーテイルB ツナヨシ・サワダ 本日の最終試合開始!!」

 

ツナは超死ぬ気モードになり、ジュラは構えを取る。

 

「勘違いとは?」

 

「それは…」

 

ツナはニッと笑うとまるで瞬間移動したかのようにジュラの前に現れて炎を纏った拳を振るう。ジュラが気付いた時にはその拳はジュラに突き刺さり、飛ばされたジュラが闘技場の壁に激突してその壁を破壊した。ジュラはすぐに起き上がるが何が起こったのか分からない観客達。

 

「俺の方があなたより強いということです。」

 

大空と聖十の闘いが始まった…

 

 




ここまで引っ張ってすみません。

それとご報告ですが今日まで毎日更新を続けて来ましたが月曜日から12月20日頃まで仕事の方が忙しく執筆できないと思います。

少しでも時間を見つけて執筆したいと思いますがどうなるか分かりません。明日投稿のジュラとの決着までは書きましたので応援してくださる皆様には申し訳ないと思いますが何卒ご了承下さい。

最後にこんな拙作を面白いと言ってくださった皆様へ御礼を申し上げます。今後ともよろしくお願い致します。

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