妖精達と歩む大空   作:グリーン

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今回から大魔闘演武編です。


大魔闘演武
復活への道


-フェアリーテイル

 

 

「セイバートゥース?」

 

「剣咬の虎でセイバートゥースさ。」

 

ロメオがツナ達に現在のフィオーレNO1ギルドについて説明している。7年前は目立ってなかったが今や天馬やラミアを抑えてフィオーレのトップに立っている。なんでもマスターが変わったのと、5人の強力な魔導士が加わったのが原因らしい。ちなみに現在のフェアリーテイルはぶっちぎりの最下位らしいが…

 

 

「かーはっはっはっはっ!そいつはいい!!面白ぇ!!上にのぼる楽しみが後何回味わえるんだよ!燃えてきたあ!!」

 

ナツの本心からの言葉に皆苦笑いする。

 

「ねえ、ギルダーツは?」

 

「何だよ。パパがいないと寂しいのか?」

 

「バカ!!」

 

父をなくしたばかりのルーシィに配慮しない台詞にカナがそう返す。グレイもすぐに気付き、ルーシィに謝罪する。ルーシィは笑って気にしてないと言うが、

 

「グレイ…もう一度ネッチョリ教えた方がいいのかな?」

 

「すいません!!ネッチョリは勘弁してください!!」

 

即座にジャンピング土下座をかますグレイ。ついでに、ナツとハッピーの顔も青い…

 

「あたしは気にしてないよツナ…でも気遣ってくれて嬉しいな。」

 

ツナに甘えるように寄り添うルーシィにウェンディの視線が厳しくなる。

 

「コホン…ギルダーツならマスター…マカロフさんと一緒に旧フェアリーテイルに行ったぞ。」

 

「よーし…じゃあ今のうちに仕事行っちまうか。」

 

「カナ。その酒樽はいらないんじゃないのかい?」

 

「これがないと仕事にならないのよ~」

 

ルーシィを見てちょっと照れたエルザの答えに、カナは逃げるように仕事に行く。…酒樽を抱えて。ツナがやんわりと注意するがまったく取り合わない。ちなみに親バカギルダーツは、旧フェアリーテイルにて最高機密である『ルーメン・イストワール』を見せられ、五代目マスターへの就任を告げられていた。

 

 

 

 

「マジで…?」

 

「俺らだって7年間何もしてなかったわけじゃねぇ。それなりに鍛えてたんだ」

 

ナツとマックスの模擬戦は天狼組の予想に反して終始ナツが押されっぱなしだった。ツナはそこまで驚かなかった。地力はナツのほうが上かもしれないが戦い方はマックスのほうが上だと分析していた。土壇場でナツ以前ラクサスの雷を食べたことで発動した『雷炎竜』を自分のものにして勝利した。…ナツは倒れたが。相当に魔力を使うらしい…

 

―それにしてもナツはわずかな闘いで驚くほどに成長するな…まるで中学生のころの俺たちを見てるみたいだ。―

 

ツナは中学生の頃の未来での闘いと修行を思い出していた。グレイが困ったように言う。

 

「しかしコイツは思ったよりも深刻な問題だぞ。元々バケモンみてーなギルダーツやラクサス、ツナはともかく俺たちの力はこの時代についていけてねぇ。」

 

「本人を前に言ってくれるねグレイ…」

 

「ほ…褒めてるんだよ!」

 

「たしかに…ナツでさえあのマックスに苦戦するんだもんね…」

 

「あのマックスさんに。」

 

「ルーシィもウェンディも結構言うね…」

 

二人の言葉に落ち込むマックスを尻目に一気に魔力を上げる方法を探してフェアリーテイルの顧問薬剤師のポーリュシカさんのところへ行くことになったツナ達だった…

 

 

 

ポーリュシカに面会したツナ達一行、

 

「はじめまして。ツナヨシ・サワダといいます。ツナと呼んでください。」

 

と、とりあえず自己紹介は受けてもらえたが、二言目には帰れと言われ、食い下がったら箒で追い立てられてしまい、少し離れた場所へ逃げるのだった。

 

 

 

一方その頃フェアリーテイルでは、マカロフの重大発表に伴い、他の全員が集められていた。ラクサスも呼ばれている。

 

「…というわけでわしは引退を決意した。五代目フェアリーテイルマスターは…ギルダーツ・クライヴ!!」

 

無駄にかっこつけて言うが、そこにいたのは笑顔で手を振るミラだった。驚愕するマカロフにミラはにっこり笑って預かった手紙を渡す。手紙には、マスターなんてガラじゃねぇが、3つだけ五代目として仕事をしておくと書いてあった。

 

一つ、ツナをS級魔導士に昇格する。

 

「「「「なにーーー!!!!」」」」

 

「これはわしから言い出したことじゃ。現在のS級全員の推薦もある。ギルドの規則にもちゃんとのっとっておる。…ラクサスにも勝ったしの。」

 

「「「「なにーーー!!!!」」」」

 

「チッ、見てやがったのか。ジジィ…」

 

ラクサスに勝ったということでツナのS級昇格はみんなの納得とともに受け入れられた。

 

二つ、ラクサスをフェアリーテイルの一員として認める。

 

「勝手なことをー!!」

 

ラクサスは困惑し、雷神衆は狂喜乱舞し、マカロフは五代目の決定ならと、しぶしぶ受け入れた…様に見えたが嬉しいのを隠しきれていない。

 

三つ、マカロフを六代目フェアリーテイルマスターに任命する。

 

「またワシかー!!」

 

爆笑とともにマカロフは再びマスターを勤めることになった。ギルダーツは、カナに自分を呼ぶカードを、フェアリーテイルのみんなには自分が帰ってくるまでに再びフィオーレ一のギルドになって見せるように言葉を残していた。だが、居残り組みはそれは話がでかすぎると尻込みする。その時、ロメオがすぐにフィオーレ一になる為にある提案をする…

 

 

 

一方、ポーリュシカに追い出されたツナ達は、少し離れた森の中で休息をとっていたが、ウェンディが涙を流していた。

 

「どうしたの?ウェンディ?」

 

「懐かしくて…」

 

ウェンディがツナに抱きつき涙ながらに理由を話す。さすがにルーシィも何も言わない。

 

「あの人…声が…匂いが…グランディーネと同じなんです。」

 

「グランディーネって確かウェンディを育てたドラゴンだよね…」

 

しかし、グランディーネがポーリュシカに化けてるとしても少しおかしい。ドラゴンは14年前に消えた。ポーリュシカがマカロフと出会ったのはもっと昔の話だ。どういうことだとみんなで悩んでいると、その答えは本人より明かされた。『自分はエドラスのグランディーネ』ということだった。ツナはエドラスについてはミラとの食事の席で軽く聞いていた。それを聞いたルーシィとウェンディの視線が若干厳しくなったが…それはさておき、ポーリュシカはグランディーネが心に語りかけて来た通りに魔法書を書き上げていた。『ミルキーウェイ』『照破・天空穿』という二つの滅竜奥義の魔法書をウェンディに手渡した。

 

「ありがとうポーリュシカさん!!グランディーネ!!」

 

礼を言うウェンディに対して、ポーリュシカは人間嫌いとは思えないほど優しい笑顔をしていた。

 

 

 

ロメオとマカオの親子が『出る』『出ない』で揉めていた所にツナたちがギルドに戻って来た。それに気付いたロメオと、残りのみんなが、

 

「あ、みんなおかえり。あとツナ兄S級昇格おめでとう!!」

 

「「「「おめでとーー!!!!」」」」

 

「「なにー!!」」

 

「ツナがS級?!」

 

「うわぁ、すごいです!」

 

「え~と、ありがとう。みんなに祝ってもらえて嬉しいよ。」

 

戸惑いながらも笑顔で答えるツナ。驚愕するナツ達に先ほどと同じ様に理由が説明される。

 

「ずりぃぞツナ!!てゆーか俺はー?!」

 

「おめぇはツナにあっさり負けただろうが…まぁラクサスにも勝つんだから当然か…」

 

「俺を引き合いに出すのヤメロ…」

 

「ラクサスさん!!破門解けたんですね!!」

 

「ああ…ギルダーツのおっさんの計らいでな…まぁよろしく頼むぜツナ。」

 

「ええ、こちらこそ。」

 

二人は結構気が合うのか気安い友人のように会話している。マカロフはそれを見ながら気付かれないよう口元を緩めていた。

 

その間にもマカオとロメオの話は続いていた。二人が話していたのは、フィオーレ一を決める祭り『大魔闘演武』に出るか出ないからしい。居残り組は二度と出たくないと言い、ロメオは天狼組の復帰や、ツナの加入があるから大丈夫と言う。居残り組もツナの加入はともかく、天狼組の7年のブランクを心配していた。しかし賞金3千万Jに目の眩んだマカロフや、ナツを筆頭に天狼組のやる気に押され、出場することになる。

 

 

 

 

フェアリーテイル復活の為の闘いが始まる…




原作大量コピーてどのくらいから警告がくるんでしょうか…怖いです。

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