ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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閑休話題13 =試練終了=

最後の黙示録の騎士を倒し、鋼弥は両膝を地に付く。

すると、倒した四騎士たちが姿を現した。

 

【見事だ、涼刀鋼弥よ。我ら四騎士を全て倒すとは、天晴れである】

 

【お主もまた、父と同じ試練を乗り越えた。いやはや、長く生きるものじゃの】

 

【・・・我ら四騎士、汝の力を認め、契約せん・・・】

 

【貴様が力を使いこなせるか、しかと見届けてやろう】

 

ホワイトライダー、レッドライダー、ブラックライダー、ペイルライダーの順に口を開く

四騎士たちが球体となり、鋼弥の身体へと入る。

黙示録の騎士は四つにして一つの存在。鋼弥のキャパシティは超える事は無く、契約を結ぶ事が出来た。

鋼弥は試練を乗り越えて、仰向けになってそのまま、両眼を閉じたのだ。

 

 

◇◆◇◆

 

 

目を開けると、白い天井が視界に入る。

ゆっくりと身を起こして、状況を確認する。

 

「・・・ここは、中央の病院か」

 

患者服に着替えらており、両腕、両足、額には包帯が巻かれていた。

朱乃とリオがスヤスヤと寝ていた。ずっと看病していた事を知り、頭を優しく撫でた。

扉が開かれると、シンディが部屋に入って来たのだ。

 

「目を覚ましたようですね」

 

「師匠・・・。俺は四騎士たちと契約を結んだあと、意識が無くなって・・・」

 

「ええ、元の世界に戻り、貴方を病院へと運びました。

 貴方は父と同じ様に四騎士を打ち破りその力をものにした。

 父と同じ秘めていた技を使いこなすとは私も予想外の事でした」

 

「あの技は全て、父さんの・・・?」

 

「貴方の父も、成長につれ自分が隠されている能力を開花し、技を使いこなしていたのです。

 その技を操るには強大な魔力のコントロールが必要です。

 ですが、試練を乗り越えた今、オーバードライブを使いこなせる事も出来るでしょう」

 

「・・・師匠。俺一人では、この試練は乗り越える事は出来なかったかも知れません」

 

鋼弥の視線は朱乃とリオに向ける。

微笑んで、二人の頭を撫でる。

 

「俺の帰りを待ってくれた人の為に強くなれたと思います」

 

鋼弥の答えを聞いて、シンディは微笑む

 

「その心を忘れないように強くなりなさい」

 

(鋼弥。貴方の強さは誰かを護りたい気持ちがあるほど、大きく成長するでしょう)

 

その数日後に、鋼弥は完治し朱乃とリオと共に地上世界へと戻っていた。

 

 

◇◆◇◆

 

 

~魔界・火山と温泉の国~

 

 

硫黄の臭いが溢れ、溶岩河が流れている奥地。

その場に似合わない銀色の男――涼刀嶺爾だ。

この地は、龍族にとっては居心地よい環境で、より一層凶暴な性格をしている者達が多い。

嶺爾は襲い来る者たちを薙ぎ払ったりとしていたが、彼の目的はこの奥地に居るドラゴンを倒し契約する事だ。

奥の方へと進むと切り開いた広場へと辿り着き、奥の方に紫色の三つ首を持った竜が居座っていた。

 

【誰ダ・・・。オレ様ノ縄張リニ入ッテ来タ者ハ・・・】

 

「ようやく、見つけたよ。お前を探していたからな」

 

【人間風情ガ、オレ様ヲ探シテイタ?何ノ用ダ?】

 

「愚問だな。貴様を倒せる自信があって、ここに来たのだよ」

 

その言葉に、竜は喉笛を鳴らし、6つの黄色い眼で嶺爾を睨む

 

【身ノ程知ラズノ人間メ・・・。良イダロウ、其処マデ大キク言ウノナラバ相手ニシテヤロウ】

 

三つの首と身体を起こし、翼を大きく広げ、口から火が漏れている。

その姿は威圧感と殺意が溢れだし、見る者を圧倒させる。

 

【アジ・ダハーカ様ニ喧嘩ヲ売ッタ事ヲ後悔スルガヨイ!!!!】

 

「・・・勝負だ。悪神から生まれ落ちた竜よ」

 

灼熱の大地にて、アジ・ダハーカと嶺爾との戦いが始まったのだ。




短めですが、鋼弥の試練は終了し、新しい仲魔と契約して、全て埋まりました。

もしかすれば、仲魔をチェンジしたりするかもしれませんが、それは後ほどの展開に。

さて、次は原作の第七巻≪放課後のラグナロク≫で、お会いしましょう。

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