ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
皆様、この小説を読みに来て、ありがとうございます。
今回の閑休話題編は鋼弥の修業編!!
相手は、メガテンファンでも苦しめられたと思うあの四体です。
ディオドラの激戦から次の日。
地下修錬所にて鋼弥は、格闘の構えをしていた(髪は切っており、もとの短髪にしている)。
拳を突き出し、回し蹴りをしたり、波動を撃つモーションを繰り出していた。
しかし、これだけ修練をしても不安が過ぎるのだ、暴走した黒銀の修羅の影に・・・。
(このままだと、みんなに迷惑をかけてしまう。情けないな・・・)
前に朱乃と小猫に力の使い方を誤るなと言った自分が、制御が出来ていない。
あれだけ、怒りに身を任せるなと心掛けていたのに、暴走させてしまった。
下手をすれば、朱乃や皆を殺しかねない所だった。
「・・・俺はどうすれば、いいんだ・・・」
「オーバードライブを完璧にし、強くなる方法はあります」
シンディが入ってきて、鋼弥にそう告げた。
限界を突破して、爆発的な力を得る事は出来るが、失敗すれば暴走し獣へと堕ちるリスクがある。
だが、それを完璧に使いこなす方法がある。
「師匠、その方法とは・・・?」
「それには、魔界中央のルシファー陛下に会いに行きましょう。朱乃さんにも同伴させます」
「何故、朱乃まで?」
「リアスに貴方の修業の事を説明したら、朱乃さんも同伴したいと申したのです。
彼女はよほど、貴方の事が心配のようですね」
「・・・師匠、俺は」
「幼かった貴方が、いつの間にか好きな人ができるとは、嬉しいですね」
小さい頃から、鋼弥に厳しく時には優しく育てたシンディは弟子であり息子が成長して嬉しい心境のようだ。
準備が出来、いざ魔界へ赴く。
◇◆◇◆
鋼弥、シンディ、リオ、朱乃は魔界中央の魔王達が住むパンデモニウムへと辿り着く。
中へ入り、ルシファーの私室へと向かう。
【来てくれたようだね、鋼弥くん。怒りに身を任せたオーバー・ドライブを使ったと言う件を聞いた。
そこで本題はここからだが、君は完全なオーバー・ドライブを使いこなしてみたいと思うか?】
「・・・使いこなしたいです。仲間達に危険な目に会わせたくない為にも」
【・・・全魔王達と対談したが、君には≪四騎士の試練≫に挑戦しても良いかと思っている】
≪四騎士の試練≫の言葉を聞き、鋼弥を含む魔界組みの者達は驚愕したのだ。
「待って下さいルシファー陛下!!コーくんがその試練を受けるのは・・・!!」
【リオくん。君の答えを聞いている訳ではない。鋼弥くんの答えを聞きたいのだ】
朱乃は全く、何の事なのか飲み込めていなくシンディに問いかけてみた。
「シンディさん、≪四騎士の試練≫というのは・・・?」
「ルシファー陛下が封印し所持している≪黙示録における魔人≫。
彼らは終末の日に現れ、地上の人間たちをあらゆる方法で命を奪う事が許されており、魔人の中でも特に危険視されている存在です」
神と悪魔ですら恐れられる魔人。
その中でも恐ろしい力を秘めている四騎士と呼ばれる者達。
鋼弥は目を瞑り、答えを返した。
「・・・その、試練を受けます」
「コーくん!!駄目よ!!その試練に失敗したら、四騎士に魂を奪われるのよ!?」
「・・・俺はどうしてもこの試練を乗り越えたいんだ。
あの時、暴走した俺を朱乃は命をかけて止めた。
だから、俺は朱乃を仲間たちを傷つけない為にも、この試練を受けなければならない」
拳を強く握り、決意の言葉を言う。
シンディは最後の確認を取る為に、鋼弥に問う。
「鋼弥、最後の確認ですが、この試練は己自身の力で超えなければいけない。
つまり、≪業魔化身≫が一切使えなくなるのですよ。それでもいいのですね?」
「解っています。俺は四騎士と戦いたいこの試練を乗り越えたいんです!!」
鋼弥の目には決意の色をしていた。
あの黒銀の修羅で仲間を傷つけない為にも、それを乗り越える力を得るためにも。
朱乃は鋼弥を抱きしめて、言葉を贈る。
「鋼弥さん、無事に・・・無事に・・・帰って来てください」
「・・・ああ、約束する」
抱擁を解き、ルシファーと向きあう鋼弥。
【では、鋼弥よ。烈々たる悪魔の力と心を磨き、試練に挑む事を許可する】
ルシファーは右手でスッと横に払う。
鋼弥の足元に、黒い穴が生まれ、延々と落ちていく・・・。
今回は話は短めですが、次からは長く書いてみたいと思います。
おそらくですが、四騎士の戦いで主人公の父が誰なのか解ると思います。