ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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第二話 =師匠と手合わせ=

その次の日。土曜日の為、学校は休み。

 

「おお、鋼弥か。おはよう。」

 

「・・・何故、ゼノヴィアがここにいる?」

 

「うむ、住む場所に困っててな。リアスに相談したらここを紹介してくれた」

 

リアス!!!!

俺の家は、アパートや寮ではないんだ!!!!

ああ、食事や生活の出費がかかりそうだ・・・・・・。

 

「おはようございます、鋼弥さん」

 

「・・・おはようございます」

 

朱乃、子猫と一階に下りてきた。

どうやら、ゼノヴィアがここに住んでいる事は最初から知っていたようだ。

厨房から、アヌーンが出てきた。

 

「おはようございます、皆さん。朝食です」

 

ハニートースト、ベーコンエッグ、サラダの盛り合わせ、コーンポタージュがテーブルに置かれた

遅れて、シンディが下りて、椅子に座る

 

「アヌーンの朝食は久々ですね。では、いただきます。」

 

シンディの号令と共に、皆は朝食を食べる。

でも、こんな大勢で朝食をするのも、悪くは無いか・・・

 

「鋼弥、歯を磨き終わったら久々に手合わせをしないか?」

 

「いいですよ。最近、弛んでいる様な気がしますから、気合を入れ直すにはいいかもしれません。」

 

「そうか。ふふ、楽しみだな」

 

 

◇◆◇◆

 

 

事務所の地下には修練所がある。

鋼弥が暇が出来た時に、瞑想をしたり、筋トレを行っている場所だ。

ギャラリーとして朱乃、小猫、ゼノヴィアが見ている

 

「用意はいいか?」

 

「はい!!」

 

シンディと鋼弥は互いに向き合い、構える。

二人が同時に駆け出した瞬間―――。

 

拳と拳がぶつかる音が響き、シンディは回し蹴りを繰り出す。

鋭い蹴りが襲い掛かるに対し鋼弥はバック転して蹴りを避け続けるが、壁に追い込まれる。

シンディは踏み込みと震脚を行いながら肘を突き出す技―頂肘―を放つが、鋼弥は壁を利用とした三角飛びをしてシンディの背後に回った

反撃に鋭い踏み込みと同時に拳を放つが、シンディは下に屈んで右足を軸にして左足で鋼弥を転ばしてからの寸勁(すんけい)を繰り出す

轟音が響き渡るが、鋼弥は横へ転がって避けて、態勢を立て直す

 

「反応は前よりも上がっていますね」

 

「ありがとうございます。ですが、まだ終わりではありません!!」

 

二人は同時に駆け出し、格闘戦が続いた

格闘の模擬戦を見て、朱乃、小猫、ゼノヴィアはただジッと見ていた

あれほどの高等技術の格闘術、繰り出される技の数々を見て心が躍る気分だった

鋼弥は業魔化身の力を使わずとも、素でも強いという事がはっきりと解った

そして、鋼弥が掌打を繰り出すが、シンディはスッと避け腕を掴んで背負い投げをして勝負は終わった

 

「・・・参りました」

 

「まだまだですね」

 

鋼弥は立ち上がり、礼をする

シンディは修練場を後にして、立ち去った

 

「鋼弥さん、今の凄かったですわ」

 

「・・・カッコよかったです」

 

「うむ、見てて惚れ惚れするぞ」

 

三人は今の格闘のやり取りを見て、それぞれの感想を述べていた。

しかし、鋼弥は首を横に振るう。

 

「いや、あれではまだまだだ。師匠と相手にして一本も取った事が無い・・・」

 

肩の力を抜いて、フゥーと溜め息をする。

朱乃、ゼノヴィアも修練所から出ていく。

鋼弥も出ようとするが、子猫がちょいちょいと肩をたたく。

 

「・・・私にも鋼弥先輩の格闘を教えてくれませんか?」

 

「・・・そのうち、教えてあげるよ」


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