ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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久々の本編投稿!!
新しいラノベを買ったり、真・女神転生DSJをやったりとして遅れちゃいました……。

短めですが、本編をどうぞ!!


第十話 =極限対決Ⅱ=

《リオ、紫、ミランダ:サイド》

 

 

リオ、紫、ミランダが飛ばされたのは、湖畔のようだ。

其処に降り立つのは―――サルワだ。

 

「ここで、決着を付けようというわけね。いいわ―――相手にしてあげる!!」

 

ミランダは杖を構えて、リオと紫、武器を構える。

 

【フフフフ……今から楽しみですよ。何故かって?】

 

サルワはニヤリッと笑い、本来の悪魔形態となり、口が耳まで裂けて、腹部にも口が開かれる。

―――本気の姿だろう。

 

【貴方達、女性たちの腸(はらわた)を喰らい、血を飲むことができますからねぇ!!】

 

押されそうな魔力と威圧を放つが、三人は怯まなかった。

 

「行くわよ!!ラスタキャンディ!!」

 

能力上昇魔法を唱えて、全ての能力が上昇した。

紫は鎌を構えて、サルワへと奔る。

 

 

素早い動きで翻弄し、死角から振り下ろそうとしたが、

 

 

バシンっ!!

 

 

―――見えない何かに弾かれた!!

 

 

「きゃっ!!」

 

「紫!?この……!!」

 

リオはブフダインを唱えて、氷塊が勢いよく発射されてサルワ目掛けて放つが鋭利な爪で氷塊は叩き壊された。

ミランダはアギダインとジオダインを唱えて、サルワに直撃させる。

紫はもう一度、鎌で攻撃するが、またしても見えない何かに弾かれる。

 

「くっ……!?一体何なの!?」

 

「まさか、見えない尾があるの!?」

 

二度も弾かれたのはサルワに"不可視の尾"があるようだ。

サルワは上の口と腹部の口から紫色の煙状―――毒ガスブレスを勢いよく放つ。

ドゥルジほどの強い腐食性ではないが、地形が毒の地帯になっていく。

足場が無くなり、動きが制限されていく。

 

【ハハハハハッ、手も足も出ない!!】

 

勝利を確信してか、笑いだすサルワ。

 

「……どうかしらね?」

 

紫の両足に魔方陣が描かれる。

グッと両足に力を込めて――――告げる。

 

 

「―――アビスジャンプ」

 

 

ダッと宙へと飛ぶと足場があるように空中を蹴り、毒の沼地を飛び越える。

 

【なっ!?そんな技が!?】

 

驚愕しつつ、爪や不可視の尾、火炎の息を放つ。

紫は避けつつ鎌を振り回したら、擦れ違いざまに連続で斬る。

しかし、それでも致命傷になるような攻撃ではなかった。

 

【非力だな。貴様ではこれが限度のようだな】

 

「確かに私だけならね……。でも、何か忘れてないかしら?」

 

ミランダとリオは毒の沼地を凍らせて、安全な場所へといた。

二人は杖を天に掲げて、詠唱を既に―――完了させていた。

 

 

つまり、紫の役目は――――時間稼ぎ。

 

 

【先に始末をすれば……!!】

 

サルワが動こうとしたが、両足が黒い鎖で巻かれており動けない。

しかも、自身の影から伸びていたのだ。

 

「シャドーチェーン、影の鎖よ。思いっきりやりなさい」

 

紫は安全な場所へと、退避する。

二人の魔導士はサルワに目掛けて、魔法を発動する。

 

 

「「――――メギドラオン!!!!」」

 

 

放たれた万魔の光がサルワを呑み込んだ―――!!

 

【ガアアアアアアアアアアアアアアアッ!?】

 

大地が抉れるほどの爆発が巻き起こる。

紫色の粒子が空気中に漂い、戦いを終わらせた。

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

《珠樹、彗花、フィーナ、レイハ:サイド》

 

 

四人が相手にしているのは猛毒を撒き散らすドゥルジだ。

地面が解けて、腐った匂いが漂う地帯となっていた。

 

【ウフフフフフ。男がいないのが残念だけど、女でも悶え苦しむ姿を想像すると……堪らないわね!!】

 

残虐な笑みをしてどう嬲り殺すかをしようとしているドゥルジ。

剣戟や魔法でダメージを与えてもドゥルジの再生能力が桁違いで傷がすぐに塞がるのだ。

しかも、相手は片腕を千切っては投擲し、地面に着くと破裂して硫酸の池を作りだす。

 

「嫌がらせに特化した戦法ばかりするわね!!」

 

【そりゃあ、そうだもの。私たちゾロアスターの悪魔は生物の苦悩を好むからね。

 ――――そもそも、生きとし生ける者たちはアンリ・マンユ様に血と命と魂を捧げるべきなのよ。

 全てが闇と静寂に包まれれば……争いもない世界になるのよ?

 なのに、無駄に抗って死に急ぐような真似してバカじゃないかしらね】

 

「違います!!

 人間も生きとし生ける者たちは……限りある命だからこそ、時には悪魔も神も超える奇跡を起こします。

 一誠さんと鋼弥は奇跡を起こして、帰って来ましたわ!!」

 

フィーナは立ち、剣をドゥルジに構えて説法する。

珠樹、彗華、レイハは力強く、頷きガッツを見せて立ち上がる。

 

【大したことを言うな人間。いや、幻想と夢を忘れない人間だからこそか?特にお前みたいな小娘が一番気に喰わぬわ!!】

 

ドゥルジは大技を仕掛けようとするが、彗華は薙刀を地に刺し、印を結ぶ。

 

 

「封術・五法陣結界!!」

 

 

彗花は五色の宝玉を宙に投げて、ドゥルジを星の陣に閉じ込める。

 

【う、動けない!!まさかこの時の為に!?】

 

「今です!!」

 

彗花の合図に三人は頷き、駆け出す。―――――この一撃で決めるために!!

 

 

「雪華散斬!!」

 

 

珠樹の刀身に冷気が宿り、連続斬り、すれ違いに斬り捨て、雪が舞い散る。

 

 

「ムーンスクレイパー!!」

 

 

フィーナは剣を水平に構え、刀身に黄金のオーラが纏い三日月を描いたかの如く斬り込む。

 

 

「炎桜花燐斬!!」

 

 

レイハは火炎の大剣で、真一文字に構えて―――斬る。

炎がまるで花びらの様に舞い散り、消える。

 

 

「「「奥義――――雪月花!!」」」

 

 

珠樹、フィーナ、レイハの合体剣技が決まり、ドゥルジは両膝を突く。

 

【お、おのれ……。この私がぁ……貴様らにぃ……!!】

 

再生が追い付かなく、ドゥルジは吐血し倒れる。

フィーナ達は休まずに、都市の方へと走りだす。


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