ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
満を持して、あの二人(一人と一匹)が登場。
話は短めですが、ゆっくりと楽しんでください。
魔王ドラゴネルとの戦いから次の日。
一誠達と談話していた時、店の扉が開く音が聞こえた。
大正時代の学生帽と学生服、黒いマントで身を覆い、腰には刀が帯刀している。
見た目は人間だが、凄まじき闘志を感じる、相当な修羅場を潜りぬけた猛者のオーラだ。
鋼弥はその姿を見て、驚いた。リアス達は直ぐに臨戦態勢に入るが・・・
「ちょっと待った。この人は俺の知り合いだ」
「知り合い?」
鋼弥は学生服の青年を紹介する。
「この人は、葛葉ライドウ。大正時代に活躍した14代目のライドウを襲名したデビルサマナーだ」
「大正時代?でも、どうやって、この時代に?」
「ふむ、そういう疑問ならば我が話をしよう」
ライドウの肩に乗っていた黒猫が机の上に降りて喋り出す。
「おっと自己紹介が遅れたな、我は業斗童子。ライドウの目付役としておる。
我とライドウは時の回廊と呼ばれる異界――アカラナ回廊を通ってここから来たのだ」
「アカラナ回廊って、以前、鋼弥から聞いたけど異界の一つね」
「うむ。ライドウはその場所で帝都で起こした事件の黒幕を追ったのだ」
切っ掛けはある令嬢が何者かに追われていた事だった。
事件を調査する事によって、国津の神々が復讐を目論んでいた事が解った。
だが、真の黒幕は彼女に取り憑いていた未来人のアストラル体だった。
アカラナ回廊の最深部に行き、黒幕と激戦を繰り広げ勝利を得たのだ。
だが、その次には度重なる不運が起きるおき、ある男の暴走が招いた悲劇。
無限奈落に住む者と未来をかけた戦いに勝利を得た。
「ライドウさんと父さんは昔戦っていたけど、友人になったって師匠に聞いたぐらいだけどね」
「まぁ・・・最初は老紳士の依頼だったが、後で調べたが、魔界の大魔王が計画してたからな」
ゴウトは、やれやれとため息をつき、ライドウはゆっくりと頷く。
それは人間の姿に変身したルシファーが探偵事務所に現れて、依頼をしたのだ。
調査を進めていくごとによって≪魔人同士の殺し合い≫を知るが、お互い共闘して真相を確かめたのだ。
最終的には、自由なる世界を創った。
「今思えば・・・神と呼ばれるモノ達と戦い生きて帰る事が出来たな」
「ところで、お二人は何故、この時代に来たんですか?」
「おっと、そうだった。我とライドウは力が大きく感じたこの時代を調べに来たのだ」
「それって、どういうことなの?」
リアスが聞くと、ゴウトは口を開く。
「魔界と現世に悪魔達が出現するようになったのは解るな?
鋼弥の兄である嶺爾が無理矢理、突破したせいで出現するようになったの訳だ。
本来ならば、この現世、主たち悪魔が住む冥界、天界とバランスで成り立っていたが・・・」
「魔界という新たな世界が繋がってしまったから、それが崩れかけたと言う事?」
「更には、ゾロアスター達が活動するようになって、アカラナ回廊とアマラ深界までも影響が出てきだ。
大物悪魔たちが現世に現れると、揺らぎ現象が大きくなり互いの世界に干渉してしまうからな」
「それって、放っておいても大丈夫なのかよ?」
「困る点というならば、現世に悪魔達が現れ易くなると言う事だな。
そのため、葛葉の里から・・・鋼弥と強力しろと言い渡されたのだ」
「じゃあ、ライドウさんとゴウトさんもここに留まると言う事ですか・・・?」
鋼弥の問いに、ライドウはゆっくり頷く。
「まぁ、しばらくはそういうことになる」
「それにしても・・・ライドウって全然、喋らないわね」
リアスの問いに、ゴウトはため息交じりに説明する
「まぁ・・・ライドウは語らないからの、決して口下手では無いぞ」
ゴウトの言葉にライドウは懐から何かを取り出した。
「猫じゃらし?」
リアスが怪訝な表情をすると、猫じゃらしをゴウトの前で振り振りとゆらす
「ぐ、ぐおっ!?それだけはやめろと!!」
猫の習性の為か、ゴウトの意志に反して身体が条件反射して猫じゃらしを追ってしまう。
「たまに、ゴウトとああやって戯れる事があるからな」
「そうなのか・・・」
「喋る猫でも、猫の習性には抗えないか」
鋼弥の説明に一誠とリアスは納得した。
すると、小猫もなにやらうずうずしていた。
「あらあら、小猫ちゃんもねこじゃらしに興味があるのかしら?」
「・・・我慢です。我慢・・・」
小猫は猫又という妖怪。やはり、猫じゃらしには弱い様だ。
ライドウの手持ちの悪魔は以下の通りです。
・モコイ(夜魔)
・モー・ショボー(凶鳥)
・イッポンダタラ(邪鬼)
・ヨシツネ(英雄)
・ドアマーズ(魔獣)
・ナガスネヒコ(鬼神)
・アビヒコ(鬼神)
・ヒトコトヌシ(鬼神)
・ミシャグジ様(邪神)
・アスラ王(破壊神)
今の所、こんな感じですね。
他にも色々な悪魔がいるのですが、後ほど紹介します。