ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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仕事が始まって、書く時間がなく一か月以上更新が遅くなって申し訳ございません。

少しずつ書いたり、直したりと試行錯誤していました。

第八章は原作の第八巻みたいな内容ですが、原作七巻の後日談みたいな話です。


≪第8章 それぞれの日常≫
第一話 =新たなる技=


~祐斗と修行~

 

ロキの決戦から数日が経ったある日。

 

鋼弥の事務所の地下修練所にて、祐斗と鋼弥は訓練していた。

ハティ&スコルを相手にして自分達がまだまだ実力不足と感じて始めたのだ。

そこで、鋼弥はある提案を出した。

 

「祐斗、特訓なら俺の仲魔と相手にしようか?」

 

「本当かい?でも、鋼弥君の仲魔に剣使いがいるのかい?」

 

「ああ、それも刀剣に関してはエキスパートの仲魔だ」

 

鋼弥は、いつもの通り召喚の陣を描く。

そこから金属音が響く。

 

「―――フツヌシ」

 

鋼弥の周りに無数の剣が現れて覆われていく。

剣が弾き飛ばされると其処に現れたのは、黒髪の男性が立っていた。

 

【我が名は鬼神フツヌシ。刀剣を司るものだ】

 

祐斗はフツヌシと名乗る者の気迫を肌で感じる。

"強い"。ただ、その文字だけが頭に浮かぶ。

 

【鋼弥が言うには、貴殿の相手をしろと言うが・・・どれほどの実力なのか手合わせを願おう】

 

「よろしくお願いします」

 

祐斗は聖魔剣を一つ作り、構える。

フツヌシは剣を作りだして、持ち構える。

 

ギィィィィンッ!!

 

互いの位置が入れ替わる如くの剣戟の一閃。

直ぐに相手を見てから、互いに地を蹴って互いに剣を振りかざす。

高速から繰り出される剣戟が繰り出され、衝撃波が起きる。

そして、互いに離れる。

 

【祐斗と言ったか。我ら魔界の剣戟を取得したければ、習うよりも盗め】

 

「技を盗むですか・・・?」

 

【貴殿の剣戟は少々パワー不足を感じるが、テクニック・スピード面は問題ない。

 ならば、魔界の剣戟を盗むならば問題は無い筈だ】

 

「お願いします!!」

 

【祐斗、貴殿の速さならば《空間殺法》を覚えるのだ】

 

「空間殺法・・・」

 

【この剣戟は、対軍の相手にも使える剣戟。敵の空間を瞬時に把握し、範囲内で斬る技だ】

 

フツヌシは5つの丸太を用意して、的に見立てる。

剣を生成して、一呼吸して構える。

フツヌシが一瞬消えて、反対の位置に立っている刹那―――。

 

ズバズバズバズバッ!!

 

5つあった丸太全てに幾つもの線が入り、バラバラに崩れた。

 

「速い・・・!!」

 

【如何に、素早く敵複数を斬るかが勝負だ。やってみろ!!】

 

「はい!!」

 

祐斗は新たな技を習得するため、修練をした。

最初の時は、全ての丸太の線が雑、踏み込みが足りない、剣と同化するように斬れと指導を受ける。

それから、段々と上達し、遂には・・・

 

「はっ!」

 

反対の位置に立ち、聖魔剣をヒュンと振るう。

全ての丸太に細かい線が浮かびバラバラに落ちた。

 

【うむ、見事だ。短期間で取得でき取るとは】

 

「冥界に戻った時、師匠と手合わせをしたからね。もう一度、基礎から修行をしたからさ」

 

【初心を忘れず、か。うむ、見事である。ならば・・・我と勝負して見ないか?】

 

「望む所です」

 

祐斗は聖魔剣を作り構え、フツヌシは刀を生成して構える。

両者が突然消えたと思うと、宙で剣と剣がぶつかり合う。

剣戟の音と火花が散り、周りの壁や床に傷が出来上がる。

祐斗は氷属性の聖魔剣を作り、投擲するがフツヌシはモノともせず叩き切る。

 

「はっ!!」

 

一瞬で近づき、横薙ぎ払いを仕掛けるがフツヌシの足元から無数の刀のカーテンが生えて防ぐ。

その隙に、フツヌシはジャンプして祐斗の頭上から振り下ろす。

祐斗は回避するが、フツヌシの剣戟の一撃を見て驚く。

壁まで、一直線に伸びている剣の爪跡が出来上がったのだ。

 

【中々の動体視力だ。私が剣戟を捌くとは、良い腕をしている】

 

フツヌシは刀を地に刺して、構える

 

【少しだけ、力を出すぞ】

 

フツヌシは両手を前に出すと、無数の剣が次々と出現しフツヌシと祐斗を取り囲んだ。

手を横に振るうと、無数の剣が動き出し、祐斗を突き刺そうとかかる。

間一髪避けるが、追跡ミサイルの様に追いかけてくる。

あっという間に、周りが剣の壁となり囲まれてしまった。

 

【空間殺法・舞剣!!】

 

刃が一斉に祐斗へと向けられて、放たれるが祐斗は落ち付いている表情をしていた。

両手に聖魔剣を持ち構えて―――。

 

「空間殺法!!」

 

二刀を素早く振りかざして、剣の雨を全て弾いたのだ。

 

【騎士の特性であるスピードとテクニックを活かし、剣を巧みに振りかざす技術、見事だ】

 

「ありがとうございます」

 

【我はお主の事が気に入った。我が剣技を伝授させよう。覚悟はいいか?】

 

「お願いします」

 

祐斗とフツヌシの剣戟の修練が再開した。

 

 

~一誠と修業~

 

 

別の日にて、一誠に他の技を会得し様と考えているヒジリ。

≪洋服破壊≫、≪乳語翻訳≫といった女性限定のうえ破廉恥な技だと言う事から自ら申しだてたのだ。

魔人だが、元は僧侶。"風紀の乱れ"が我慢できなかったのだろう・・・。

だが、一誠の魔力が低めなうえ不安定要素(白龍皇の籠手とか)が多い。

魔法攻撃は後にして、簡単な物理技を覚えさせることに。

 

【ドラゴンのパワーを活かした技を取得して見ましょう】

 

「ドラゴンのパワー?」

 

【ドラゴンはあらゆる属性のブレスもそうですが、爪、牙、尻尾、翼と言った肉弾技もあります。

 そこで、一誠さんならば物理技ならば、簡単に取得できるかと思います】

 

「物理技ですか・・・?」

 

【魔界の物理技は至ってシンプル、単体から全体かつ強力に繰り出す事が可能。

 魔法を得意としている者たちならば一撃で倒す事が出来るます。

 ただし、物理技が効かない悪魔もいる事と体力の消費が激しいという不利な点はあります。

 "貫通"という能力があれば耐物理、物理無効、物理吸収を無視してダメージを等しく与えます】

 

貫通の不便な点は物理反射を持っている悪魔が相手だと全く歯が立たない。

更には通常攻撃が、万能属性になるというスキルを持つ悪魔もいるがそれは極限られた者しか持っていない。

懐から≪物理技の心得≫と書かれた巻物を取り出し、それを広げる。

 

【アイアンクロウ。鋭い爪で敵を引き裂く強力な技です。不便な点があるとすれば・・・乱戦でしょうね】

 

「えっ?どうして?」

 

【味方まで巻き添えをしてしまう恐れがあるからです。それに力の制御をしなければ、敵どころか地の底まで破壊してしまいます】

 

まずは実戦で試す、一誠は禁手化して赤龍帝の鎧となる。

そこで、ヒジリが説明する。

 

【次に、利き手の方に力を集中させて、イメージをしてください】

 

「イメージですか?」

 

【はい。自分の手は鋼の様に固く切り裂くとイメージをしてみてください】

 

一誠はとりあえず、眼を瞑って右手をゆっくりとあげる

敵を引き裂くイメージを浮かべると、右手にバチバチと電気が奔る。

すると、形が作られていき、大きい竜の爪が出来上がる。

 

【そして、そのまま一気に振り下ろす!!】

 

「でりゃああああああ!!」

 

掛け声とともに、一誠は右手を振り下ろすと切り裂かれる音が響き渡る。

地面が縦五本線の傷ができあがっており、煙が上がっていた

 

「おお・・・すっげー」

 

【やはり、一誠くんの場合は単純に力任せの攻撃が多いですからこの技を使いこなせますね】

 

一誠の主な武器はドラゴンショット、洋服破壊、乳語翻訳だが、基本的な体力が備わっている。

冥界でタンニーンと修業したり、ドライグから正しい力の使い方を教わっている。

これらの点から、アイアンクロウを簡単に取得できたのだ。

 

【一度成功したからと言って疎かにしてはいけません。何回も練習しましょう】

 

「お、オッス!!」

 

 

修行の結果、二人は新たなる技を会得した。

 

木場祐斗→空間殺法を取得。

兵藤一誠→アイアンクロウを取得(技名はドラゴンクロウ)。


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