【勘違い物】性欲を抑えながら頑張るIS学園生活   作:シロガネ11号室

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織斑と一夏が一発で変換できなくて辛い


第七話 諸兄! ゲームしようぜ!

「あ、三人ともおはよー」

 

 朝、俺は一夏、篠ノ之と共に寮を出た。剣道の一件から俺はこの二人と行動することが増えた

 よく観察してみると、篠ノ之も口下手なのか口よりも先に手が出る人物でなんかシンパシーを感じた。箒って呼びたいけどそう言い出すタイミングが見つからない。だってコミュ障だもの

 

「ねえ、転入生の噂聞いた?」

「転入生、この時期にか……? いっつも思うんだけど女の子ってそういう情報手に入れるの得意だよな。どうやって手に入れてるんだ?」

「へへっ、女子に秘密はつきものだよ♪」

 

 4月なのに転入してくるとはどういう事だろうか。このIS学園は超難関で転入もすごくハードル高いって聞いたんだが

 

「中国の代用候補生だってよ」

「あら、代表候補生である私を危ぶんでの転入かしら?」

 

 今日もオルコットは絶好調。ポーズを決めて登場してきた。いやぁ、似合いますな

 でも外見に惑わされないぞ! こいつは絶対面倒臭い。一夏が絡まれて嫌な目にあわないことを切に願う

 

「どんなやつなんだろうな」

 

 ほら、その一夏が転入生を気にしただけで怒らないの篠ノ之とオルコット。そうガツガツしているとコミュ障は怯えて逃げるぞ?

 わいわいきゃいきゃいしているとクラスの皆が集まってくる。くそ、こうなるまえに逃げればよかった

 

 女子が集まることで女の子の甘酸っぱい匂いが充満し、俺の息子にも血液が充満し始める。オ○ニーしなさすぎてマイサンが猛ってるぜ

 

「織斑君絶対にクラス対抗戦勝ってね!」

「勝ったら半年間デザートフリーパス……えへへ」

 

 僕は君たちをデザートにして喰っちゃいたいな☆

 何なら練乳とかぶっかけてペロペロしてやんよ!

 

「聞いたところ専用機持ちってここと四組しかいないから余裕だよ!」

 

 誰かがそういった。その瞬間にクラスに声が響く

 

「その情報、古いよ!」

 

 そう言って現れたのはツインテールの子供だった。へへ、俺はロリだって喰っちまうオオカミさんだぜ?

 

「その声―――鈴、鈴じゃないか!」

「二組も専用機持ちの中国の代表候補生、この凰鈴音がクラス代表になったわよ。今日は宣戦布告に来たわ、一夏」

 

 ん? この子供と一夏は知り合いなのか?

 巨乳にロリ、一夏君の性癖が知りたいところですなぁ(ゲス顔)

 

「うわ、そのカッコつけ方似合わね」

「なんだって!?」

 

 一夏のごもっともなコメントに噛み付く子供。うーん、なんかからかう兄ちゃんと妹みたいな構図だな

 ふと、時計を見る。あれ、HRの時間じゃねえの?

 そして子供の背後を見た

 

 げげっ、織斑先生!? このままじゃあの子供クラッシュされちまう!

 

「おいそこの中国人! 後ろ後ろ!」

「何よ! ……げっ、千冬さん!?」

「何が『げっ』だ。私は現れてはいけないのか。それと織斑先生だ」

 

 先生にビビる子供。あぁ~そそるねぇ

 子供はそのまま走って逃げていった。妥当な判断だ。さて、席につこうと俺は思ったのだが、あの子供と知り合いっぽい一夏に質問が集中放火されてこの場から抜け出せない

 

 馬鹿! 貴様ら! 死にたいのか!?

 

 スパーンスパーンスパーンスパーン【ピピッ! 敵方向2時】グシャッ

 

「さあ、席に座れ」

 

 あ、勝手に【回避】と【反撃】が発動しちゃった。しかもその反撃が避けられて一夏に直撃して嫌な音出した

 

「ぐ、ぐぐぐ……大和ぉ……ガクッ」

 

 メディーック!! メディーーーーーーーック!! ええい! ここに衛生兵はいないのか!?

 

「見事な身のこなしだ、ジパング。だが早く席に座れ」

 

 すまない、一夏。今度ジュース奢ってやるから許してくれ(四本目)

 

「いつまでそこで呻いているつもりだ馬鹿者。邪魔だ」

 

 ドグシャッ! バキッ!

 

 ……あと一本追加しよう、そう思った

 そして始まる授業。先ほど俺の反撃に加えて追加攻撃を二発くらった一夏は頭から煙を出してぶっ倒れていた。ただでさえ座学もダメなのにどうするつもりなんだろう、彼

 

 俺はぼーっとテキストを眺める。知能にステータスを降っていたお陰で大体テキストの内容は理解できた。普通の高校生の習う教養科目は元々脳内に強制インストールしてあるために勉強する必要はない

 

 あら、俺ってこの世界だと勉強時間要らない勝ち組じゃね?

 

「篠ノ之、答えは?」

「……」

「篠ノ之、聞いてなかったな?」

「はい」

 

 スパーン!

 

「オルコット、答えは?」

「ブツブツブツブツ」

「……」

 

 スパーン!

 

 一時間目にもかかわらず、三名の犠牲を出してしまった。俺はそれを……ッ! 防ぐことが……ッ! 出来なかった……ッ!!

 

「ジパング、答えは?」

「そこは―――で、そして―――であるから―――です」

「チッ」

 

 織斑先生? 明らかに出席簿ブレードを楽しんでますよね?

 

 

 

 

 そして昼休み、午前中の授業上の空だった二人組が一夏に詰め寄っていた

 

「お前のせいだ!」

「あなたのせいですわ!」

「何故そうなる」

「チッ、リア充が(小声)」

 

 この二人、俺が覚えているだけで5回叩かれている、散っていった脳細胞に敬礼!

 

「そしてジパング! 何故同じようにぼーっとしていて叩かれない!」

「不公平ですわ!」

 

 何故に俺まで怒られなならんのだ

 わいわいきゃいきゃい。この二人の怒鳴り声は最近慣れてきた。寝れる気もするぜ!

 

「なぁ、女子ってこんなに怒りっぽい生き物なのか?」

「そう思うのならそうなんだろう。お前の中ではな」

「……なあ、また二人で喧嘩はじめたからほっといて学食行こうぜ」

「良い提案だ」

 

 さらば、二人共。君たちが喧嘩で腹をすかせている隙に俺らは先に満腹になってくるぜ

 俺達がそーっと教室を抜けだすと同じようにクラスメイトもそーっと抜け出してきた。だよな、あの近くには居られない

 

 ぞろ・・・ぞろ・・・

          ぞろ・・・ぞろ・・・

 

「何食う?」

「稲荷寿司」

「そればっかだな」

「そうでもしないと己を保てないのだよ」

「??」

 

 稲荷寿司を食いながら自分のお稲荷さんを食いちぎる想像をする。煩悩退散煩悩退散

 

 

 

 

 

 

 

 

        ぞろ・・・ぞろ・・・

ぞろ・・・ぞろ・・・

 

「一組の面子って誰も弁当持ってないのか? 皆学食に来てるぞ」

「あの空気で教室は無理だろ」

「……だな」

 

(男二人のツーショット! これは売れる!)

(夏の薄い本が厚くなるわ……)

(あぁん、イケメン二人とか迷っちゃう~)

 

 別にそういう理由じゃないようだ

 

 大和、一夏共に券売機で目当ての物を買う。大和は稲荷寿司、一夏は日替わりランチを選んだ

 と、そこにツーサイドアップの小柄な少女が立ちふさがる

 

「待ってたわよ、一夏!」

「いや、勝手に待たれても困るんだが、大体約束してないし」

「うっさい! 遅いあんたが悪い」

「横暴な」

 

 そのやり取りを横目に大和は稲荷寿司を盆に載せていた。ここ最近気づいたことがある、一夏関連の痴話げんかは極力関わらないほうが吉だ、と

 

【ピピッ! 敵方向五時】

(っ!?)

 

 いきなり索敵スキルが発動したために右斜め後方を振り向く大和。しかし、その方向には人が多すぎて誰が敵意を出したのかは分からない

 

「何よ、もう一人の男」

 

 大和が視線を下に向けると、そこにはラーメンを盆に載せた小柄な少女、凰鈴音がいた

 

「……いや」

(この男が一夏をボコボコに倒したのね。フンッ、私にかかれば瞬殺なんだから)

 

 どうやら敵意の正体は彼女のようであるが、彼は気付かない

 

(今このタイミングで敵意を向ける、どういう事だ?)

 

 そして、先日ここに来た時と違う点に思い当たる

 

(ああ! この子供が原因だろうか。おそらくこの子が気になる女子から『男子、その子に手を出したらどうなるのかわかってるんだろうな?』って敵意を発されてるんだ!)←エロゲ脳

 

 ふんふん、とそう推測して誤解されないよう大和は極力鈴との距離を離そうと決意した

 じゃあ、どっか座ろうと大和、一夏、鈴で席を探し始めた瞬間、またも敵意を感知した。そっちを振り向くとそこには

 

「一夏! 大和! 置いていくとは何事だ!!」

「そうですわお二人とも!」

 

 箒とセシリアがいた。修羅の顔だった

 とりあえず一夏が二人を宥めてる間に鈴が席を確保、五人は座る

 

「鈴、本当に久しぶりだなぁ。ラーメン好きは変わってないようだな」

「好物がそんなに変わるわけないじゃない。あんたこそ、何ISなんて動かしちゃってるのよ」

 

 久しぶりの再開に喜ぶ二人を尻目に大和は大量の稲荷寿司を噛み締めながら食べていた。脳内に溢れる煩悩と共に自らのお稲荷さんを食す、となんともR18な光景を思い浮かべながらだが。当然、美味しいはずもない

 

「一夏、そろそろそこの中国人との関係を知りたいのだが」

「そうですわ。お二人はどういう関係なのです? ……もしかして、付き合ってたりとか?」

 

 そのセシリアの言葉に動揺したのか鈴は顔を真赤にしてあたふたする

 

「べ、べべべ別に付き合ってなんか無いんだから! ただの幼馴染よ、幼馴染!」

「そうだよ、何セシリア変なことを言ってるんだ」

「幼馴染……?」

「おう、箒がいなくなってから俺の学校にこいつが転校してきて、中2までの付き合いだ。いやぁ、放課後ゲーセン行ったりして補導されたっけ」

 

 箒の怪訝な表情から出た質問に一夏は飄々と返す

 ふと、大和は疑問に思って聞いた

 

「それって、幼馴染と言うのか?」

「言うんじゃねえの?」

(なら俺にも幼馴染十数人いるわ)

 

 大和にとっての幼馴染観は、ほんとうに小さい頃から『大きくなったら結婚しようね!』『うん!』な間柄だった(エロゲのしすぎ)ようで、一夏の考え方が理解できないようだ

 

「私は一夏の『最初の』幼馴染だ。よろしく」

「ええ、よろしく」

 

 箒と鈴との間に火花が散ったように見えたのはおそらく一夏だけでは無いはずだ

 

「私はイギリスの代表候補生のセシリ……」

「あ、あたし別にあんたに興味とかないから」

 

 ブチィ、と音がしたような錯覚がして大和は首をギギギとセシリアの方に向ける

 怒っていた。超絶怒っていた

 

(やべえ、今俺の周囲にいるやつらキレやすい若者だよこえーよ)

 

 大和は友達付き合いを考えなおそうかなぁ、と最後の稲荷寿司を口に放り込みながら考えた

 

 

 

 

 

 

 放課後である。一夏は昼に『放課後アリーナに来い。さもなくば殺す(意訳)』と言われ、篠ノ之とオルコットは仕方なくアリーナに行った一夏にホイホイとついていった

 で、俺は何をしているのかというと

 

「はい、ジパング君。この中から選んでくださいね!」

 

 うわぁ、と口に出来るほどではない、比喩ではなく山のような書類、パンフレットと対峙していた

 

「二人しか居ない男のIS使いの専用機として選ばれればその機体の開発企業の株価は上がるだろうな」

「インターネット上ではジパング君の選択次第で人生が終わりそうな人が続出してますよ~楽しいですね、こういうの」

 

 山田先生って以外にえげつないのだろうか

 そう、俺は今『自分の企業のISを是非専用機に!』という世界各国からのオファーへの対応に追われているのである

 

「私も株をするか」

「一応言っておきますけど、インサイダー取引って言って犯罪になりますからね」

「そうか」

 

 織斑先生がしょんぼりしている。これはなかなか見れないシチュエーションですねぇ。脳内にSSを撮っておこう、パシャリと

 でもどーしよっかなー

 

「お前に会いたいと希望して、なおかつ女を送ってきた会社は除外しておいた。女を使ってでも自分の企業のを選ばせたかったのだろうからな」

 

 織斑先生△(死語)

 流石は俺の先生だ

 

「あ、ジパング君、こことかどうです? 音楽プレーヤーとか無料でもらえるらしいですよ!」

 

 山田先生の差し出してきたのは林檎のマークの『林檎社』だった

 

「白がイメージカラーの時点で一夏と被るので却下でお願いします」

「ほう、山田先生は林檎が好きなのか」

「ええ、うちのPCは全部林檎社製なんですよ~」

 

 とりあえず一夏と被りたくはないので白がイメージカラーの会社は除外、同じ理由でオルコットと被る青色も除外した

 そして暫く時間が過ぎ、俺は見つけた、己の運命を!

 

「これは……っ!」

 

 手に持ったのは黒のパンフレット。表には『エス・オー・エヌ・ワイ』と書かれている

 俺はリアルの世界の家電は全てこの会社で揃えていた、それほどまでにお気に入りだったのだ! 俺の世界では携帯音楽プレーヤー『歩く人』とかで人気だった

 

「俺はこの会社を選びます」

「ほう、そこか。ふむ、かなりの大企業だしまあ良いのではないか?」

「そうですね! ま、まだ確定では無いですね。これから何回か面接とかどういう機体にするのかのミーティングとかあるんで頑張ってくださいね! ジパング君!」

 

 俺の専用機への道のりはまだまだ遠そうである

 




【数日後の話】
 寮の部屋に沢山の荷物が届いた。何やら自分の会社を選んでくれたお礼として家電製品を沢山送ってくれたようである
 新型『歩く人』も中には入っていたが、一つ問題が生じた

―――入れる音楽が無い

 俺は週末、CDショップに向かうことにした。しかし、俺のいた世界と全く流行りとかも違うためにどういう曲がいいのか分からず、演歌を買った
『津軽海峡・冬景色』はいいと思います(KONAMI)






原作と比較したら1巻190pくらいだった。まだそこかよ

S○NYは素晴らしい会社です。私が今使ってるPCもオーナーメイドモデルですよ
もちろん携帯音楽プレーヤーもS○NY製です。次はカメラでも買おうと思ってます
SEGAFANTASYというフラッシュでも結構重要な役割を持ってるから見てみてはいかが?(ステマ

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