バカと忠義の狂戦士   作:練火

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ヤッハロー!!


練火ですニャ(ФωФ)


久々なんで喋り方を忘れちまったよorzヨゴレツチカッタカナシミニ…


触るな危け―――(文字が掠れている)

 

 

 

『そんなおままごとよりうちらの方が良いに決まってるでしょ?』

 

 

 

『まさしく、その通りだぜ!』

 

 

 

 

一瞬

 

何があったのか理解できなかった。いや、理解したくなかったのが本音であろう。

 

 

 

だが、理解しなくてはいけない。

 

 

 

心がーーー頭がーーー体がーーーーーそして、俺自身が命令してくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______死刑執行(コロセ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

榊は霧島がいなくなったことで騒がしくなった教会の中を歩く。

このイベントが中止になったと感じた今回の見物客が帰ろうとするが、立ち上がって榊を見た瞬間ーーー目を反らして、立ち止まる。

それは、イベント側にいるスタッフや今すぐ、あのチンピラを殴りに行こうとした吉井やそれを止める土屋・島田・姫路・秀吉・優子である。

榊を一度でも見た人達は誰も彼もが目を反らし、動けなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレを見てはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレに関わってはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

アレに話かけてはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレに触れてはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー死にたくなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本能がそう告げるのだ。

 

 

 

『あぁ!?何立ち止まってんだよ。早く退けよ!クソがッ!』

 

 

 

『そうよ、リョータとアタシのデートの邪魔しないでくんない?』

 

 

 

…二人を除いて。

 

 

 

 

榊はその何処にでもいそうなチンピラカップルの間を歩き

ドンッと肩がぶつかり合う。

チンピラのリョータと言った男が、

 

「痛ってぇなぁ…!テメェ、無視してんじゃね━━━━」

 

ーー見たのは、今までの人生で見たことが無いであろう怒りの形相、自身の顔面を狙う拳であった。

 

 

 

グギギギギギギ

 

 

 

 

 

「くたばりやがれ」

 

 

 

 

 

 

ビュオッ!

 

 

 

 

 

 

とある格闘漫画で素手喧嘩(ステゴロ)伝説の漢。

その漢は神から授かった握力、そしてまだ未成年で有りながら、有り得ない巨体。そこから繰り出されるパンチは一撃で耐爆性抜群の車を破壊する。

 

 

握力

 

×

 

体重

 

×

 

スピード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

=破壊力

 

 

それが、その馬鹿げたパンチのある方程式である。

例えそれが、握力は平均より強め、体重も平均より重めであったとしても、その馬鹿げた破壊力には成らないが、

 

 

 

 

 

 

 

 

メギャッ!!ドゴンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チンピラ一人、病院送りにするには充分過ぎる程の威力を誇る。

殴られたまま地面に叩きつけられたチンピラは前歯は全て折られ、鼻は曲がり潰れ、目も当てられぬ悲惨な状況に成っていた。

 

「……え?」

 

女はペタンとその場に座り込み

 

「リ、リョータ?キ」

 

悲鳴を上げようとする女の耳元で榊は呟いた。

 

「大声を出したら、同じ運命だが、それでも構わんかな?」

 

咄嗟に女は口を塞いでウンウンっと頷くが、それと同時にチンピラカップルの髪の毛を掴み、

 

「い、痛いッ!!止めろ!止めろってば!」

 

そう女は言ってくるが、榊は無言のままズルズルと引きずり、

 

「ヒィッ!だ、誰か助けて!助けてよぉぉぉぉッ!!!!」

 

チンピラカップルと榊は教会を出ていった。

 

 

 

キイィィィィ_______バタンッ

 

 

 

扉が閉まった瞬間、中の空気が緩み、ざわつき出した。

 

『えっ?アレっていったい何なの!?』

 

『一瞬、殺されるかと思ったぞ……』

 

『警察呼ばないで大丈夫なの??』

 

『いや、アレってイベントじゃないのか?人の顔ってあんな簡単には潰れないだろ??』

 

ザワザワザワザワザワピーンポーンパーンポーン

 

戸惑っている見物客があーだこーだと言う中、急にチャイムが鳴り

 

 

 

 

 

 

 

『それでは、現段階を持ちまして、御披露目結婚式~inドッキリ~を終了致します。それでは皆様、帰り道にお気をつけてお帰りください』

 

 

 

 

 

 

そんなアナウンスが流れた。

 

『な、なんだ、やっぱりドッキリだったよ』

 

『となると、あのチンピラカップルも劇団とかの子かしら?』

 

『だなぁ、あの助けを求める演技は本当かと思ったぐらいだ』

 

見物客はあー、良かったー。驚いたなー等と口々に言いながら、教会を出ていくのであった。

 

後に残ったのは吉井・島田・姫路・土屋・優子である。

 

「ふぅ…なんとか間に合ったのじゃ」

 

秀吉が額を拭いながら、合流する。

 

「お疲れ、秀吉」

 

「うぬ、じゃが吉井。よく咄嗟にあんな指示が出せたのぅ」

 

「良くやった…明久…」

 

土屋と秀吉が吉井を褒めた。

ついさっきのパーク内で流れた放送は、吉井が秀吉に頼んだものであった。

だが、褒めた秀吉達とは反対に女性陣は

 

「けど……やりすぎじゃない?榊のバカ」

 

「ちょっと、ほんのちょっとだけあのカップルに同情しました…」

 

「まぁ…ウチもちょっとやり過ぎかなぁ……なんて」

 

そこには吉井達も同意するように頷いて、あの無表情の榊を思い返し

 

「これからは、榊君を怒らさないようにしないとね」

 

ゴクリッ……

 

全員の唾を飲むタイミングが見事に一致した瞬間であった。

 

 




ねぇ、知ってる?
人間ってさ、怖いことやその系統に直面すると安易な道に選びがち何だって~

次回

『キスとバストとポニーテール』編スタート(嘘予告)

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