バカと忠義の狂戦士   作:練火

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ヤイサホー!練火です(サザ◯さん風)

平日の相棒が放送されなくて暇です。



前日

それは、チケット争奪戦の後の話。

 

「さて、一人二枚で分けたは良いが…俺にはこのチケット………なんの価値も無いんだがな」

 

商店街の真ん中に立ち止まる榊の手には二枚の内一枚である如月グランドパークプレミアムペアチケットが握られていた。

もう一枚の方は既に景品と交換して、公園にいた幼き子供に一つあげた。

 

「………ネットオークションにでも売るか」

 

そう考え、再び歩き出そうとするが。

 

スッ

 

「……恭介…頂戴…?」

 

首筋にヒヤリと冷たいものを押し当てられ、榊は小さく手を上げる。

 

「翔子殿?…いつの間にそこまで技術を積んだのですかな?」

 

脅迫紛いをしている人物の名を呼びながら苦笑いする榊。

首筋に当たっていた冷たいものが無くなり、振り替えると、そこには家の鍵を握った霧島と

 

「代表~!いきなり走って何処に…ゲッ!?」

 

肩で荒い呼吸をしている優子だった。

 

「…………何でアンタがここにいるのよ」

 

「何処で何しようが俺の勝手だろうがクソッタレ」

 

睨み合う二人。子供が見たら大泣き確定であろう。

その真ん中に霧島は移動する。

 

「翔子殿?いったい何をしてーー(ゴスッ)ーアタッ!」

 

睨むのを止め、訊くと返事は霧島のチョップであった。

 

「あははははっ!代表にチョップされてるーー(ポコッ)ーイタッ!」

 

優子はそれを見て嘲るように言った途端、今度は自分にチョップされた。

二人は地面にしゃがみながら頭を押さえている。

その側には冷めきった眼をしながら霧島。

 

「二人とも…仲良く……」

 

 

「「はい……」」

 

冷や汗を流しながら返事をする二人であった。

 

「じゃあ、話を戻していい?」

 

小首を傾げながら訊く霧島に榊は頷きながら立ち上がる。

 

「あ、はい。良いですけどーーーチケットって如月グランドパークプレミアチケットですか?」

 

「ぷ、プレミアチケットですって!!?」

 

榊の持っているチケットの名を聞いた途端、横にいた優子が驚きの声を上げた。

 

「なんだよ、耳元で喧しい」

 

「うっさい!ーーってそれ、本物なの!?」

 

「チッ…そうみたいですがぁ?」

 

二人の額に青筋がすこし浮かび、二人は笑顔に成るが、目は笑っていない。

 

(何、殺るの?)

 

(喧嘩売ってんのは手前だろうが?あぁ?)

 

「……仲良く」

 

「いや~。木下はこのチケットがなんなのか解るのか?」

 

霧島の冷めた声に二人は直ぐ様、役者のように大袈裟な身振りで仲良しアピールをする。

 

「だって、そのチケットってネットオークションで売れば3万はするわよ」

 

「……reality(本当に)?」

 

「……何でそこで英語なのよ?」

 

優子はため息を吐くと、このチケットの事を説明してくれた。

 

【曰く、このチケットは年に二~三枚しか出ず。二枚は一般人に高値で売り、もう一枚は株主の欲しい人に譲渡される】

 

【このチケットを手に入れた場合、そのカップルは未来永劫幸せな夫婦と成れる】

 

近くの喫茶店に移動した榊と霧島は飲み物を飲みながら、優子の説明を聞いた。

 

「でも、胡散臭過ぎるだろ?」

 

「だけど、このチケットを手に入れたカップルが結婚する率は9割越えてるのよ?」

 

マジかよ…

榊は呆然としてると、説明を聞いていた霧島が紅茶を置き、

 

 

「恭介、お願い。そのチケットを……」

 

 

頭を下げて、頼み込んできた。

 

「頭を下げなくても良いのですよ?翔子殿には子供が世話になった。その1厘でも還せるならこのぐらいは」

 

榊はチケットを霧島に渡そうとする。

 

 

 

 

「ーーーあと、私と雄二のサポートを優子と二人でお願い」

 

 

 

その手が止まった。

 

 

「それは……出来ますかねぇ」

 

 

榊と優子はお互いに頬をピクピクさせて苦笑いするのみであった。




さぁて来週の練火さんは





……特に無いです(^ω^)。

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