ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~ 作:畜生ペンギン
今回もなかなか書く時間を取れずにここまで長引いてしまいました!
ほんとにすんません!とりあえず本編をどぞ!!!!
木綿季「あーあ・・・哲也と2人でゆっくりするチャンスがなかなか無いな~・・・」
里香「あら、お困りのようね、木綿季。」
木綿季「あ、里香 やっほー。」
里香「やっほー、さて木綿季、明日の放課後って暇?」
木綿季「明日?うん、暇だよ 何かあったの?」
里香「なら好都合ね、最近哲也不足でしょ、木綿季。」
木綿季「不足って言うかSAOの頃より2人きりでいられる時間が少ないんだもん・・・」
里香「まぁ仕方ないわよね~ここは現実なんだからね、さて、こんなものに興味は無い?」
そう言って里香が木綿季に渡したのは2枚の映画のチケットだった。
木綿季「映画のチケット?」
里香「そっ、半額になるチケットなんだけど私行けないからさ、明日奈にもって思ったけどやっぱり優先度はあんたらの方が先かなって思ってさ。」
木綿季「何で?」
里香「何でって、あんたの彼氏は私らの英雄でしょ?だったら私ら庶民は英雄に少しは感謝の気持ちを示さなきゃね、多分哲也に言ったら否定されるけどね。」
木綿季「そういうことなら有難く貰っちゃうね!早速哲也を誘ってみるね!」
里香「部活、休みだといいね。」
木綿季「うん!ありがとね里香!!!!」
里香「いっそ、明日の夜誘っちゃえば~♪」
木綿季「なんでさ!!!!/////」
里香「大人の階段♪」
木綿季「登らない!!!!ところでなんの映画なの?」
里香「何でもさ、超感動物の恋愛ストーリーらしいよ。」
木綿季「ほんと?哲也ってそういうの好きなのかな~」
里香「さぁ?でも誘ってみなきゃ何も始まらないから誘いなさいよ?」
木綿季「うん!ありがとね里香!」
里香「結果、楽しみに待ってるわよ。」
木綿季「行けるといいな~♪哲也とデート♪」
~その頃哲也は~
凛「皆!新庄先生から話は聞いてると思うけど、練習試合を組むことに成功したわ!」
哲也「相手は元女子高なんすよね?」
新井「相手も女の子っすか!?」
凛「情報によるとそうね、1人だけ男の子がいるみたいね。」
新井・東山「んだとぉ!?」
東山「ハーレムじゃねぇか!!!!」
翔「ところで女子野球部と練習試合なんかして大丈夫何ですか?」
凛「特にお咎めは無いみたい、だから組めたのよ それにあちらの野球部も新設みたいでね、丁度練習試合相手を探してたみたいなの。」
哲也「なるほど、ユニフォームとかは?」
凛「ユニフォームはあちら側はもう既に作ってるらしいけども、こっちはなんの用意もできてないからね、あちらの監督さんからとにかく試合ができるならどんな格好でもいいので来ていただければってことだったわね。」
哲也「うーん、でも揃ってないとなんかダサいよな~」
新庄「何なら同じユニフォーム10着近くあるからそれ着るか?俺とお前らでジャスト10だ。」
哲也「じゃあそれにしましょうよ?」
琴音「私はどうすれば?」
新庄「竹宮は制服で構わない、ベンチに入ってサポートしてくれ。」
琴音「はい!」
凛「練習試合は5月に突入する前日!休日で今水曜日だから後今日入れて3日ね!」
新庄「あー、そこでなんだがな、これからこの部活の方針として練習試合の2日前はゆっくり体を休ませる日を作る、前日はポジションの確認やらに使う つまり明日は休みで、明後日は各々最終調整日に使ってくれ。」
凛「休みにするんですか?」
新庄「俺が現役の頃は馬鹿みたいに練習練習ってやってな、練習試合で活躍できた日なんか疲れでほぼ無い、だからお前らにはベストポジションでやって欲しいんだ 人数もすくねぇしな。」
哲也「なるほど。」
新井「とにかく元女子高か・・・いい匂いすんだろうな~♪」
新庄「とにかくお前ら勝ちにこだわるな、まずはお前らの課題を存分に見つけろ、そっからが本番だ。」
部員「はい!!!!」
新庄「そんじゃ練習行くぞ~」
久々の実戦か・・・試合ぶち壊しにしないよう気をつけなきゃな!
にしても明日休みか・・・どうすっかな~・・・
~数時間後~
新庄「んじゃあ今日もお疲れさん、気をつけて帰れよ~」
凛「寄り道しちゃダメだよ~!」
哲也「うぃーす。」
新井「んじゃあな哲也~翔~」
東山「じゃな~」
哲也「おう、じゃあな~」
翔「じゃあな~」
哲也「んじゃあ帰るか、翔。」
翔「だな。」
「どぉーん!」
哲也「ぬおっ!?」
突っ立っていた俺は誰かに突撃され倒れた、まぁ犯人は皆分かるだろうアイツだ。
哲也「いてぇよコンチクショウ!!!!」
木綿季「えへへ~♪」
そう、やっぱし、木綿季だ。
琴音「やっほー木綿季。」
木綿季「やっほー!」
翔「揃ったし帰るとするか。」
哲也「だな。」
木綿季「あ!そうだ!ねぇねぇ哲也、明日の放課後って暇?」
哲也「明日?暇だよ?」
木綿季「ほんと!?じゃあさじゃあさ!!!!コレ行こうよ!!!!」
そう言って木綿季が差し出してきたのは映画のチケットだった。
哲也「なんだ?映画か?」
木綿季「うん!何でも超感動物の恋愛ストーリーらしいの!一緒に行こ?」
哲也「お前と一緒に行けるならどこでも良いぞ。」
木綿季「ホント!?わーい!」
そう言って木綿季は抱きついてきた。
哲也「こらこら。」
木綿季「えへへ~♪」
琴音「良かったね木綿季♪」
木綿季「うん!」
翔「良かったな哲也、明日オフになって。」
哲也「だな、よし、んじゃあ行くか。」
木綿季「おー♪」
そんなこんなで帰宅、家に着いた頃にはもう既に7時半を回っていた。
琴音「じゃあね哲也!」
哲也「またね琴音。」
俺は家に入り、軽くシャワーを浴びて、それから夕食を食べ、何だかんだ過ごして現在10時前。
哲也「さぁてと、これからどうすっかな・・・」
そう思ってゴロゴロしてたら俺の携帯が鳴った。
哲也「まぁどうせ木綿季だろ、もしもし?」
木綿季『こんばんは哲也!』
哲也「こんばんは、どした?」
木綿季『あのね、明日の映画館どこにする?』
哲也「あー、学校の近くに映画館あったっけか?」
木綿季『うーんとね、ボクの家からだと大体10分くらい?』
哲也「ならそこ行こうぜ、ところで映画のチケットって見る限りだと半額になる感じ?」
木綿季『うん!もしかしてお金無かったりしちゃった?』
哲也「いや、そこはまぁやりくりしてるから問題無い、楽しみにしてるよ、木綿季。」
木綿季『ボクも!じゃあ今日は早く寝ちゃうね!明日また迎えにいくね!じゃあねー!』
哲也「おう、おやすみ木綿季。」
木綿季『おやすみ哲也♪』
そう言い残して通話は終わった。
哲也「さぁてと、俺も寝るかな。」
俺は部屋の電気を消し、布団に入った。
哲也「ん~明日はデートか~♪」
木綿季『えへへ~♪デート♪デート♪』
哲也「楽しみだな~久しぶりだもんな~木綿季とデート♪」
木綿季『映画館で手繋いだり~ほっぺにちゅーされたり~晩御飯食べた後は哲也がボクを・・・・・・きゃー!!!!』
哲也「あー楽しみだな~デート!・・・・・・・・・ん?」
木綿季『あれ?そう言えば・・・・・・』
哲也「も、もしかして・・・」
木綿季『明日って・・・・・・』
哲也/木綿季「俺達の現実での初デートじゃね?」/『ボク達の現実での初デートだよね?』
哲也「・・・・・・そう思ったら緊張してきた・・・」
木綿季『ど、どうしよう・・・眠れないかも・・・・・・』
俺は初デートの緊張からあまり寝付けなく、気づいたら朝になってた。
哲也「・・・・・・全然眠れなかった・・・・・・」
顔を洗おうとしたら、家のインターフォンが鳴った、木綿季だろう。
哲也「あー今行く・・・・・・」
俺は玄関を開けて木綿季を迎え入れた。
木綿季「おはよ・・・哲也・・・」
哲也「おはよ・・・木綿季・・・」
哲也「・・・・・・眠れなかった・・・・・・?」
木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」
哲也「・・・・・・俺も・・・・・・」
木綿季「・・・・・・今6時だけど1時間だけ寝る・・・・・・?」
哲也「・・・・・・寝よっか・・・・・・」
木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」
そんなこんなで7時まで寝ることに。
~1時間後~
哲也「ふぁ~・・・」
木綿季「むにゃむにゃ・・・」
哲也「おーい木綿季、時間だぞ?」
木綿季「もう朝~・・・?」
哲也「そっ、頑張って起きよ?」
木綿季「じゃあギューってして。」
哲也「はいはい。」
俺は木綿季の事を抱きしめ、頭をなでなでした。
木綿季「~♪」
哲也「大好きだよ、木綿季。」
木綿季「ボクも~♪」
イチャイチャして目が冴えた俺達は食事を取り、学校に向かった。
~学校~
哲也「おは~」
木綿季「おはよ~♪」
琴音「うわっ!?どうしたの!?目の下のクマが酷いよ2人共!!!!」
翔「まさか初デートの緊張で眠れなかったとか?」
哲也「そのまさか・・・」
木綿季「1時間仮眠とって眠気は冴えたけどクマだけは・・・」
哲也「まぁ時間が経てば治るさ、気にすんな。」
里香「おはよ2人とも、で?今日はデートですかい?」
哲也「そうだけど?」
里香「あら、良かったわね木綿季 誘えて。」
木綿季「うん!」
哲也「なんだ?チケットって里香からのなのか?」
里香「まぁね、あんたらの恋を応援してたキューピットでしたからね、リズベット様はね。」
哲也「まぁサンキューな、どっかで埋め合わせするよ。」
里香「良いのよ、私達はあんたに感謝しきれないくらいの感謝があるんだから、その礼として受け取って、あっと!返品は許さないからね!今は一英雄として受け取って!!!!」
哲也「本当はそういうの嫌だけど、今だけはありがたく受け取るよ、ありがとな、里香。」
里香「どういたしまして♪」
哲也「さて、そろそろホームルームだ、準備するか。」
そしてホームルームに。
凛「おはよう皆!さて、5月の二週目の初日からはテストがありますよ!3日かけて行って、その来週の三週目、大体月曜日の15日位かな?その頃に結果発表として上位100名はでかでかと張り出されることになります!恥ずかしいかもしれないけど、栄誉あることだから頑張ってね!!!!」
哲也「うげっ、テストかよ・・・」
琴音「そろそろ勉強モードに入らなきゃね!」
木綿季「頑張ろうね哲也♪」
哲也「おう・・・」
勉強苦手なんだよな~・・・・・・まぁ今回も翔頼みかな・・・・・・
っと、今テストに気を取られたら放課後まで引きずっちまう、放課後はデートなんだ!!!!切り替えだ切り替え!!!!今日も1日頑張るぞ!!!!
~そして昼休みの時間に・・・・・・~
哲也「あー!!!!後2時間もあんのかよ!!!!早く行きてぇよぉ!!!!」
木綿季「まぁまぁ、ほら、一緒にご飯食べよ?」
哲也「うぅ・・・早く行きてぇなぁ・・・デート・・・」
明日奈「随分と楽しみそうだね、哲也君達。」
和人「まぁ哲也の気持ちもわからいわけじゃない、初デート 俺も楽しみだったな~」
翔「そんなに楽しいものなのか?デートって。」
里香「まぁ普段クールなあんたが女の楽しみ方なんて分からないっぽいもんね。」
翔「どういう事だおい。」
里香「冗談よ、私もご生憎様彼氏が出来たことがないから分からないけど、相当楽しみなんじゃない?」
琴音「良いな~・・・哲也とデート・・・」
里香「相変わらずモテ男ねあいつも、これからも苦労しそうね。」
哲也「デートぉ・・・」
木綿季「はいはい、後2時間頑張ろうね~」
珪子「哲也さん、新井さんって人が呼んでますよ?」
哲也「あ?新井が?ったくなんだよ・・・・・・」
俺はドアの付近で待つ新井と東山の近くまで歩んだ。
哲也「んだよ。」
新井「哲也!」
東山「今日!」
新井・東山「自主練付きあっ」
哲也「断る!!!!!!!!!」
新井「んじゃあ放課後部室で!」
東山「じゃあな!・・・・・・・・・ってお前今なんて言った?」
哲也「だから断るつったんだよ!!!!」
新井・東山「何ぃぃぃぃぃ!?」
新井「どうした!?野球馬鹿のお前が練習止んねぇなんて!!!!」
東山「風邪か!?それとも悪いもんでも食って・・・」
哲也「ちゃう!今日は野球より大事なデートなんだよ!!!!」
新井「デートって、木綿季ちゃんと?」
哲也「そうだよ。」
東山「んだとテメェ!?俺らが練習する中お前は2人仲良くデートして挙句の果てにはセッ」
哲也「クスはしねぇよアホ!!!!ただ映画見るだけだ!!!!つうかだったらお前らだって休めよ!!!!オフなんだからよ!!!!」
新井「だって・・・」
東山「暇なんだもん・・・」
哲也「あっそ、勝手に練習してろ。」
俺はそう言って教室のドアを閉めた、閉めたドアの向こうからは『薄情者!!!!』と『哲也のアホンダラ!!!!』の2つの声が聞こえてきた、なんと言われようが良い、木綿季とデートできれば何だって犠牲にしてやる。
哲也「ったく、アホかっつうの。」
木綿季「何を話してたの?」
哲也「ん?ちょっとね、お前には関係ないから大丈夫だよ。」
俺はそう言って木綿季の頭に手を置いた。
木綿季「そう?」
哲也「そっ。」
翔「しゃあねぇ・・・あいつらは俺が相手しとくか・・・」
とまぁ昼休みも無事に放課後邪魔な予定が入ることなく終わり、5、6時間目難なく終わり、帰りのホームルーム。
凛「皆、悲しいお知らせがあるの・・・」
哲也「え?」
木綿季「な、何があったの!?」
琴音「まさか犯罪!?」
凛「違うの・・・それが・・・・・・先生、皆の小テスト待ち構えてシュレッダーにかけちゃったの、てへ♪」
※小テストとは、漢字の10問程度のテストである、皆もやったよね?
皆「何ぃぃぃぃぃ!?」
凛「だ、だからね!?皆に5点分は差し上げるから、゛今からもう1回゛だけテストやらせて!!!!ほんとに先生が悪いんだけど皆に付き合ってもらいたいの!!!!」
哲也「んだとぉ!?」
木綿季「えぇ!?それじゃあデートが・・・」
凛「ほんとごめんね!!!!今からテスト配るから・・・」
哲也「待った、先生。」
凛「へ?」
俺は教卓まで詰め寄り、教卓を思い切り両手の平を付いた。
哲也「あんたのミスを何で俺らが尻拭いしなきゃいけないんじゃコンチクショウ!!!!!!!!!後日やれぇい!!!!!!!!!」
凛「あ、荒波・・・君・・・?」
哲也「今配ったら・・・・・・どうなるか分かってんでしょうねぇ!?」
多分、今俺の背後になんかいる気がする、そんくらいで先生にキレた。
凛「は、はい・・・・・・ごめんなさい・・・・・・ぐすんっ・・・」
そんな訳で何とか帰りのホームルームも終わった。
木綿季「今までに見ない行動力だったね・・・」
哲也「当たり前だ!!!!凛先生には悪いが・・・・・・これも俺の初デートの為・・・・・・」
凛「ふーん!!!!!!!!!デートなんだぁ!!!!!!!!!」
真後ろから先生の大きな声が聞こえてきた。
哲也「ぎゃぁ!?」
凛「荒波君♪明日千本ノックね♪」
哲也「なっ!?それは勘弁・・・」
凛「テスト潰したの・・・・・・誰?」
哲也「・・・・・・俺です・・・・・・で、でも元々シュレッダーかけたのは先生・・・・・・」
凛「それじゃあデート楽しんでね2人共♪じゃあね~♪」
今までにないくらい恐ろしい可愛らしい声を出しながら、先生は去っていった。
哲也「・・・・・・さっ!行こうか!」
木綿季「う、うん!!!!」
そんな訳で、いよいよ初デートの場となる映画館へ!
~映画館~
哲也「今は5時前か、そういや映画の時間調べてないけど大丈夫なのか?」
木綿季「ふっふっふ~ボクがちゃーんと調べといたよ!!!!5時の時間だと5時半の会があるよ!」
哲也「ならそれだな、流石は出来る妻だな。」
木綿季「えへへ~♪じゃあチケット買っちゃお!!!!」
哲也「だな。」
俺達は映画のチケットを購入し、映画が始まるまではとりあえずゲーセンで時間を潰すことにした。
木綿季「ねぇね!エアホッケーやろ!!」
哲也「おう、良いぞ。」
木綿季「よぉし!負けた方はポップコーン代奢りで!」
哲也「面白ぇ!望むところ!!!!」
木綿季「いざ尋常に!」
哲也「勝負!!」
~数分後~
哲也「てい!!」
木綿季「やぁ!!」
哲也「うら!!」
木綿季「えい!!」
哲也「もういっちょ!!」
木綿季「まだまだ!!」
このホッケーのルールは10点先制1セットマッチ、今得点ら互いに9点
まさに勝つか負けるかの戦いだ。
哲也「よっと!!」
木綿季「うりゃあ!!」
哲也「手強いな木綿季!!!!でもこれで!!!!」
俺は勢いよくパックを打ち、勝負を決めようとした。
木綿季「待ってました!!!!」
哲也「うおっ!?」
木綿季「いただき!!!!」
そう言って木綿季は勢いよく空振り、俺の打ったパックは木綿季のゴールに入り、俺は勝利した。
哲也「・・・・・・・・・・・・」
木綿季「あはは・・・からぶっちゃった・・・」
哲也「大方、俺のスマッシュを利用してもっと強い勢いで打とうとしたんだろうが、ほんとに見事に空ぶったな。」
木綿季「むぅ・・・勝ちたかった・・・」
哲也「今回は俺の勝ちだが、次の勝負も待ってるぞ。」
木綿季「次は勝つからね!!!!」
哲也「おう、いつでも来い。」
木綿季「まだ時間に余裕はあるね、ねぇね!プリクラ撮ろ!」
哲也「プリクラ?なんだっけそれ。」
木綿季「ほら、良くカップルで撮るあの写真で盛れるやつ!」
哲也「あーあれか、おう、良いぞ。」
木綿季「じゃあ行こいこ!!」
俺は木綿季に手を引っ張られながらプリクラの機械に向かった。
哲也「にしてもプリクラ初めて撮るな、木綿季は?」
木綿季「ボクは一応何度かあるよ!だからお任せあれ♪」
哲也「分かった、頼んだぞ木綿季。」
木綿季「うん!それじゃあ早速撮ろ!」
哲也「あ、待った ほら、200円。」
木綿季「へ?」
哲也「だって400円だろ?なら割り勘で・・・」
木綿季「うーん、これはボクが撮りたいって言ったからボクがお金持っていい?何だかそう言うの面倒くさくて・・・」
哲也「そう?ならお言葉に甘えて。」
木綿季「存分に甘えちゃって!それじゃあ改めまして!」
木綿季がお金を入れ、プリクラが始まり、何やら木綿季がいじっている。
木綿季「準備完了!じゃあ哲也!これは自動で撮ってくれるから撮るまでにポーズを取るの!ほら早速!」
そう言って木綿季はピースのポーズをとった、俺も木綿季に合わせるようにピースサインをした。
『3・2・1!』
その音声の後にパシャッと言う音が鳴った なるほど こうやって撮ってくのか。
木綿季「じゃあ次はね!」
俺はそのまま木綿季に合わせながら撮り続けた、例えばハグしながらとか、俺が木綿季を後ろから抱きしめながらとか、木綿季が腕に抱きつきながらとか、そしていよいよ最後の1枚。
哲也「最後は?」
木綿季「哲也は立ってて!」
哲也「?」
『3・2・1!』
木綿季「今だ!!」
哲也「のわぁ!?」
シャッター音がなる瞬間に木綿季は><みたいな目をして飛びついきて、俺はそれに驚いた感じになってそれで写真を撮った。
そしてそのまま木綿季は俺に抱きつき甘えてきた。
木綿季「えへへ~♪」
哲也「ったく、コイツは。」
俺は木綿季の頬をつんとした。
木綿季「てへへ♪次は写真をデコるんだ!すぐ側にそれが出来る場所があるの!」
哲也「へ~ そうなってんのか。」
木綿季「そ!」
プリクラ機を出たすぐ横にそのデコる場所はあった、ほんとに便利だなこれ。
木綿季「えーっと、これもボクに任せてもらっていい?」
哲也「あぁ、むしろ任せたい。」
木綿季「ありがとね♪」
俺は木綿季がデコり終えるのを待った。
木綿季「完了!」
哲也「どんな感じ?」
木綿季「まだだめ!デート終わったらね♪」
哲也「ちぇ~」
木綿季「それじゃあいい時間だし行こ!」
哲也「あぁ、手繋ぐ?」
木綿季「もちろん!」
俺達は手を繋ぎながらゲーセンを後にし、再び映画館へ向かった。
木綿季「ねぇね、一緒にポップコーン食べて夕御飯も食べない?」
哲也「良いよ、ついでにお前も食べちゃおうな♪」
木綿季「エッチ!!」
哲也「冗談だよ、ほら、そろそろ始まるから静かに。」
木綿季「じゃあ最後に手繋ご!」
哲也「ポップコーン食べにくくね?」
木綿季「良いの♪」
そう言って木綿季俺の手を繋いできた。
木綿季「ふふふ♪」
哲也「ったく、お前は。」
そんなこんなで、映画は始まった。
ストーリーは昔からの幼なじみである高校生の男女の2人の内女の子の方が重い難病にかかり、余命宣告をされてしまったという物だ。
ちなみに2人とも両想いなのだがまだ付き合えていなく、女の子の方は男が別の女を好きだと思って先の短い女の子は男の幸せを考え未だ思いを告げていない。
『本当はね・・・私・・・・・・もう先長くないんだ・・・・・・』
『なっ・・・・・・それってどういう・・・・・・!?』
『心配・・・・・・かけさせたくなかったんだ・・・・・・私が先長くないってったら、ずっと病院に来ちゃうでしょ?』
『ふざけんな!!!!俺が・・・・・・俺が本当に好きなのは・・・・・・お前だ馬鹿野郎!!!!!!!!』
『・・・・・・・・・そっか・・・・・・馬鹿みたい・・・・・・勝手に勘違いして・・・・・・私・・・・・・貴方のこと何も知らなかった・・・・・・』
哲也「・・・・・・・・・・・・」
木綿季「ぐすっ・・・・・・」
超感動ストーリーと聞いていたがまさかここまでとは思わなかった、と言うか何だかこのストーリーは下手したら俺達もこうなっていたかもしれないから妙に親近感が湧く。
もしも木綿季がHIVに感染していたら、もしも藍子さんみたいに特効薬が生まれていなかったら、俺達はこうなっていたかもしれない。
そう考えるだけで涙がこみ上げてくる、このストーリーの2人には申し訳ないけど、俺らがこうならなくて本当に良かった。
『ねぇ・・・・・・私のこと・・・・・・好き・・・・・・・・・?』
『あぁ!!!!好きさ!!!!大好きだ!!!!何よりも!!!!だから・・・・・・だから死ぬんじゃねぇ!!!!!!!詩織!!!!!!!!!』
『えへへ・・・・・・良かった・・・・・・私も・・・・・・マー君のこと・・・・・・す・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・おい?・・・・・・・・・詩織・・・・・・?おい!!!!詩織!!!!!!!!!しっかりしろ!!!!詩織!!!!!!!!!詩織ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
木綿季「うぐっ・・・えぐっ・・・・・・」
哲也「・・・・・・ぐすっ・・・・・・」
こうして、最後にマー君と呼ばれていた男が死んでいった詩織と言う娘に永遠の愛を誓い、物語は終わった。
エンドロールの頃には会場の皆の啜り泣きの声が聞こえてくる程の物だった。
そしてエンドロールも終わり、会場から出ることにしたが・・・・・・
木綿季「うぇぇん・・・・・・悲しすぎるよぉ・・・・・・詩織ちゃんに何の罪があるのさ・・・・・・」
哲也「わ、分かったからとりあえず出よ?ほら、清掃員の人とかいるし・・・・・・」
木綿季「じゃあエスコートして・・・ぐすっ・・・・・・」
哲也「仰せの通りに。」
俺は泣き続ける木綿季をエスコートし、何とか映画館の外まで向かった。
木綿季「うぅ・・・悲しいよぉ・・・・・・」
哲也「あぁ、そんでもって妙に親近感が湧く作品だったな・・・」
木綿季「ふぇ?なんで?」
哲也「だって、お前がもしHIVにかかって、藍子さんみたいに特効薬が無かったら、多分俺らも同じ運命に・・・」
木綿季「・・・・・・そ、そう思ったらまた涙が出てきちゃったじゃんか馬鹿ぁ!!!!うぇぇん!!!!」
哲也「だぁ!?泣くなって!」
とりあえずどこかへ行く前に木綿季を泣き止まさせ、落ち着かせた、10分近くかかったけど。
木綿季「落ち着いた・・・」
哲也「良し、んじゃあ晩御飯いくか?」
木綿季「うん!泣いたらお腹空いちゃった!いっぱい食べるぞ~!!」
哲也「言っとくがそんなに持ち合わせねぇからな・・・」
木綿季「大丈夫だよ♪ボクの大好きなお店があるからそこに行こ!」
哲也「あぁ、分かった。」
木綿季「じゃあ一緒に行こ!あ、ボクの家の近くだけど、どうせなら泊まってく?」
哲也「うーん野球の練習道具とか家だし今日は遠慮しとくよ、悪いな。」
木綿季「残念、それじゃあレッツゴー!!」
哲也「おー!!!!」
~木綿季行きつけのお店~
木綿季「ここだよ!」
哲也「ここは・・・・・・ステーキハウス?」
木綿季「そ!安くて美味しいの!」
哲也「てっきりもっとお洒落な店かと思ったが・・・」
木綿季「幻滅した?」
哲也「いや、よく考えればお前がお洒落な店で腹膨れるわけねぇもんな、ははは。」
木綿季「む!ボクのことなんだと思ってるのさ!!!!」
哲也「食いしん坊で甘えん坊な俺の嫁♪」
木綿季「まぁあってるけど・・・・・・」
哲也「んじゃ入るか。」
木綿季「うん!」
俺達は店に入った、店内は木で作られた壁と洋風の音楽が流れる大分良い感じの店だった。
「いらっしゃいま・・・・・・!?」
哲也「えっと、2人なんだけど・・・」
「お、お2人ですね、かしこまりました・・・・・・」
なんだ?随分と店員の顔に汗が出てるな・・・・・・
木綿季「ここのオススメはこのステーキなの!ボリュームたっぷりだから哲也でもお腹いっぱいになると思うんだ!」
哲也「んじゃあ俺はそれにしようかな、木綿季は?」
木綿季「ボクはね~・・・・・・すいませーん!!!!」
「は、はい!!!!」
店員走って俺らの元に走ってきた。
「ご注文は!?」
哲也「俺はこのボリュームたっぷりステーキで。」
「ボリュームたっぷりステーキですね!そちらは!?」
木綿季「ボクは・・・・・・アレに挑戦します!!!!」
木綿季が指さしたのは、良くある食べきったら5000円+お代無しと書かれた超巨大ステーキだった。
哲也「なにぃ!?」
「か、かしこまりましたぁ!!!!」
そう言って店員は焦った顔をしながら厨房まで向かった、一体何焦ってんだ?にしても・・・・・・
哲也「お前あれ食えんの?」
木綿季「余裕!」
その頃厨房では・・・
「店長!!゛ヤツ゛です!ヤツが現れました!!!!」
「なに!?またあのメニューか!?」
「はい!しかも今度は連れが・・・」
「・・・・・・あどけない容姿をしていながら胃袋はブラックホール、別名ブラックホールガール、店に来ては我が店オリジナルの超巨大ステーキを食べ尽くしタダ食いで5000円まで持っていく魔女・・・ここ数年めっきり来なかったから引越しでもしたと思ったが・・・・・・まさかまた現れるとは・・・・・・」
「ど、どうしましょう!?」
「馬鹿野郎!例えブラックホールガールだろうが客は客だ!出してやれ!」
「は、はいぃ!!!!!」
こんな話が繰り広げられていた。
~数分後~
「お待たせしました、こちらボリュームたっぷりステーキでございます、そしてこちらが当店自慢のビックマウンテンステーキでございます・・・」
俺の前におかれたのは普通よりも確かに大きいステーキ、だが木綿季のは俺のよりも2倍いや、3倍はある大きさのステーキが運ばれてきた。
「制限時間はありません、食べれればお2人のお代は無料で5000円をプレゼント、ただし食べきれない時は罰金1万円となります、よろしいですね?」
木綿季「はい!!」
「で、ではごゆっくり・・・・・・」
木綿季「じゃあいただきまーす!!!!!!!!!」
そう言って木綿季はどんどんステーキを口に運んでいった。うん、可愛いけど恐ろしい。
木綿季「おいひぃ~♪もぐもぐ♪」
確かにこのステーキ美味い、肉厚があってジューシーで柔らかくて食ったことないくらい美味い。
それでも木綿季の食う量は多すぎる気がする・・・俺5000円もねぇぞ・・・
木綿季「もぐもぐ♪」
・・・・・・気のせいだろうか、もう半分近く減ってる気がする。
木綿季「ぱくぱく♪」
いや、気のせいなんかじゃない、もう半分以上減ってる・・・
木綿季「ご馳走様でした!」
哲也「えぇ!?」
あれぇ!?木綿季のもぐもぐぱくぱくしてるとこを眺めてたら無くなってたよあのステーキ!て言うかほんとに食っちゃったよこの娘!!!!
木綿季「哲也ももう食べれたみたいだね♪」
哲也「う、うん・・・まぁ・・・」
俺のでも10分かかったのに、俺の数倍あるステーキを木綿季はものの15分で食い尽くしてしまった、コイツの胃袋はバケモンか・・・
木綿季「さて、それじゃあ行こっか!」
哲也「えっ!?胃もたれは!?」
木綿季「何言ってるの!腹八分目が当たり前だよ!」
哲也「これで八分!?」
ど、どうしよ・・・俺こいつを養う自身失くしたかも・・・
木綿季「さぁ行こー!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~
木綿季「ふんふーん♪またお小遣い増えちゃった♪」
あのステーキを食いきった木綿季と俺はお代免除、木綿季には賞金5000円が払われた、店員が血の涙を流してたのは内緒だ。
哲也「お前よく食うな・・・」
木綿季「えへへ♪それじゃあ哲也、残念だけどここでお別れだね・・・」
俺達は木綿季家の最寄り駅についてしまった、ここで今日はお別れだ。
哲也「そうだな、今日は楽しかったよ木綿季。」
木綿季「あ!そうだ!プリクラの写真!はい!」
そう言って木綿季は俺に映画の前に撮ったプリクラの写真を俺に渡してくれた。
哲也「お、ありがと。」
その写真を見ると『初デート♡』『だーい好きな哲也♪』『ずーっと一緒♡』などの可愛らしい言葉が書いてあった。
哲也「お前らしいな、よしよし。」
俺は木綿季の頬を撫でた。
木綿季「~♪」
哲也「んじゃあ木綿季、また明日ね。」
木綿季「うん!またね~!」
そんな訳で、俺らのリアルでの初デートは終了した。
やっぱし木綿季とのデートはこれ以上なく楽しい、また行きたいね 木綿季。
初デートを終えた哲也の中に芽生えたのはやはり木綿季への愛情と、とてつもない不安感なのであった・・・
ほんとに遅れてすいません!!!!次回こそは・・・・・・って言うとまた遅れた時が怖いんで何とか1週間以内を目標にします!
ではまた次回で!